レーラ先生、お願いします!④
大豆の新種を作る。
何パターンも新種を作り、その中でそれぞれの加工に適した大豆があるか、探っていく。
また、作物は育て方でも性質が大きく変わる。
肥料などが代表的だけど、他にも潮風や温度変化など。環境の影響も含めて検証が必要だ。
軽く言って始めた事だけど、実際にやる事は一大事業。土地も金も人手もたくさん要る。
遺伝子マップのあるリアルでも10年かけてしまうことのある大仕事なのだ。
普通なら、レーラたち1部署に任せるような事ではない。
まぁ、ゲームだけに色々と融通は利くけど。
スキル補正でなんとなく結果を予測しつつ、いろんな種類の近似種と交配し、栽培を始める。
たんぱく質の量や質、油分の性質への干渉。
それらを望んだとおりにできるのはゲームの強みだ。
ただ、何を望めば良くなるのかは、まだ断言が出来ない。
完全にトライ&エラーの世界だ。
例えばだけど、高たんぱく大豆を作ったとして、それが代替肉に向いているかどうかは別問題と。そういう事である。
できた物の中にはイレギュラーも混じるし、数世代先のものが途中で変異する事もある。F1交雑種であっても油断はできない。
中には育てている途中の異常気象がいい具合に働いたという事もあるし、屋外で行う農作業は本当に大変だ。
かと言って屋内農園を使うと、コストがかさみ過ぎる事もある。
あくまで営利目的であり、育てる過程で代替肉が高額商品になるなど、本末転倒な展開を引き起こす気もない。
貧乏人相手の商売になるから。
そこだけは忘れちゃいけないんだ。俺は高級品を作りたいわけじゃない。
出来た大豆を加工し、肉に見えるよう加工する。
その加工方法も研究の余地が必要であれば、早い所、大豆の品種を確定したい。
大豆の側から代替肉を良くしていく方法。
加工技術の側から代替肉を良くしていく方法。
どちらも間違いじゃない。
大豆加工食品の代替肉。
大豆と加工技術の組み合わせが無限とかいう話で収まらず、たぶん、100年200年かけて洗練していき、それでもまだ終わりの無い問いかけをし続けるのだろう。
こればかりは未知の世界で、リアルを超えて俺たちは俺たちの最前線に挑み続けるのだろう。




