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それいけアセリア探検隊⑥

「ゴムボートでもあれば便利なんだけどな。

 船の持ち込みは無理か」


 アセリアが見付けた横穴。

 そこは、海水が膝下まである水路であった。


 発見者なのだし、アセリアを連れて探索したいところだけど、残念ながらそれは難しい。

 5歳児相当の設定をされたアセリアは俺より小柄で、俺が膝下程度というのに対し、アセリアでは腰まで海水に浸かってしまう。

 とてもではないが、アセリアを連れて探検と言うことは出来ない。


 これでボートの類いでも持ち込めれば調査に連れて行くこともできるんだけど、横穴は入り口が狭く、大人では屈んで体を小さくしないと通ることができないサイズ。

 ボートの持ち込みは現実的ではない。



 この洞窟を観光資源にする事は諦めているので、俺は普通ならやらないような選択肢をとる。


「横穴の入り口を魔法で拡張しよう。ついでに周囲も木枠で支えて、崩落を防ごう」


 洞窟に対しどんな影響が出るか分からないけど、人が通りやすい環境を整備することにした。





「海水に浸かっても大丈夫な木材です? 無理を言わないでください」


 あれから色々と調べたけど、洞窟が水没するときの水は、洞窟の置くから湧いて出てきていることが判明している。

 つまり、洞窟の周辺をどのように改変しようとも、洞窟が水没するのを防げない。


 やるとしたら、内部を埋め立てて湧き出る海水をせき止めることぐらいだ。


 そうなると、洞窟の中は毎日水没してしまう訳で、木枠は海水に曝される。

 海水に曝されれば一気に劣化し、崩落を防げなくなる。

 それでは意味が無い。



「その横穴、それを防げば良いのでは? 聞く限りじゃあ、そこが海水の出本のように思いますがねぇ」

「横穴の先を探索したいのに、その穴を塞いだら意味が無いだろう」

「いやいや。一時的にでも塞いで、海水が湧いてこなくなるか試してみては、って事です。

 ほら、海水が湧いてこないなら、それはそれで探索が進むでしょう?」


 探検隊の連中と話をすると、まずは横穴を塞いで海水が湧かなくなるか確かめたいという回答が返ってきた。

 一理ある意見だ。


 そそられる提案だけど、俺はアセリアにも意見を聞くことにした。

 あの横穴はアセリアが発見者なので、蔑ろにしたくなかったからだ。


「んにゅ? いーよ。ふさいじゃっても」

「そっか。うん。ありがとうな」

「えへぇー」


 アセリアの許可はあっさりと出た。

 俺たちは横穴を塞ぎ、後の事はその結果を見てから判断することにした。

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