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Un Known ある日の青春群像劇
沈む夕日を背にして、虎徹が僕に問いかける。
「なあ京太、キミに言わなければいけない事があった事を思い出した」
さっきまでの幸せな余韻はそこには無く、逆に何故だか哀愁すら感じるような口調で言葉が続く。
「私とキミの『異能』について何だがな」
僕と虎徹の『異能』。
生まれつき人に備わっている脳内ブレーキの欠如。
意識しただけで身体が持つ限界の力を行使できるという欠陥。
人間にあるまじき、人間外の力。
「この力を使い続ける限り、私達の末路は自殺だよ」




