9月1日(日)
特別編-End of Summer in 2019-
「悠介君、金曜日までインターンシップお疲れ様」
「栞も昨日はバイトお疲れ様。乾杯!」
「かんぱーい!」
夜、僕は栞と一緒に、彼女の部屋でお互いに好きなお酒を呑む。僕はハイボールで、栞はカシスオレンジのサワー。まだまだ残暑が厳しいこともあってか、冷たいハイボールがとても美味しい。
春学期の科目の最終課題や期末試験を乗り越え、栞と僕は大学3年生の夏休みを謳歌していた。
ただ、今年はインターンシップがあり、8月中はそれぞれが別の企業のインターンシップに参加していた。それもあって、去年までとは違い栞と一緒にいる時間がかなり少なくなっていた。
金曜日までは僕の方がインターンシップがあり、昨日は栞の方がバイトがあった。なので、今日はゆっくりと2人の時間を過ごすことにしたのだ。明日はお互いに予定が何もないので、今夜は栞の家に泊まることになっている。
「夏休みに入ってインターンシップやバイトがあったから、あっという間に9月になっちゃったな。夏があっという間に過ぎ去っていった感じがするよ。もう少し、悠介君と一緒にいられる日があれば良かったな」
「そうだね。僕の方が夏休みが始まってすぐから一昨日まで、平日はインターンシップだったからね。週末に何度か会っただけだったもんね。9月になって、ようやくゆっくりできるって感じだよ」
それでも、バイトやサークルなどのある日もそれなりにあるけれど。ただ、サークルはもちろんのこと、バイトも栞と一緒のシフトであることも多いので、8月に比べれば気持ち的に楽かな。
「当たり前だけど、2019年も残り3分の1なんだよね。本当に早いよね。大学生になってから1年がより早く感じるよ。悠介君もそう思わない?」
「そうだね。大学に進学してから、栞と一緒にいる時間が格段に増えて楽しくなったからかな。それは休みの期間でも」
「ふふっ、そうかもね」
栞は柔和な笑みを浮かべて、僕に体をすり寄せてくる。頬もほんのりと赤くなっているし、さっそくお酒が回ってきているのかな。栞はお酒に酔うと甘えやすくなる一面がある。
「今年の夏が終わっちゃったけれど、来年の夏はどう過ごしているんだろう? 就職活動が終わって、東京オリンピックとパラリンピックを悠介君と一緒に楽しめるといいなぁ」
「そうできるのが理想だよね」
就職活動が無事に終わっても、卒業論文のことで忙しいかもしれないけれど。
ただ、オリンピックは4年に一度。日本で開催するオリンピックとなれば次はいつになるか分からない。栞と一緒にオリンピックやパラリンピックを楽しむことができればいいなと思う。
「でも、まずは今年の秋を楽しまないとね、悠介君」
「そうだね。9月中は夏休みで、10月からはまた大学が始まって。ハロウィンや文化祭の頃には大分涼しくなるんだろうね」
「早く涼しくなってほしいよね。そうなれば、こうして一緒にいて温かいのもより心地良く思えるから」
そう言うと、栞は僕のことを抱きしめてキスをしてきた。今も涼しい部屋にいるから、栞の温もりは十分に心地よく感じられるけれどな。でも、涼しい時期になって栞の温もりを存分に感じたい。
唇を離すと、栞にはさっきよりも柔らかな笑みを浮かべ、僕のことをじっと見つめてくる。
「悠介君。今日は一緒にお風呂に入っていい? 悠介君がこれまでインターンシップを頑張ったご褒美に髪を洗ったり、背中を流したりしたいの」
「うん。栞のご厚意に甘えさせてもらうよ」
「やったー! 悠介君、大好き!」
「僕も栞のことが大好きだよ。この秋もお互いに頑張ろうね」
「うん!」
将来のことも具体的に考えなければいけない。ただ、すぐ目の前にあることを頑張ることもできなければ、明るい未来には繋がらないと思う。今年の秋も勉強などを頑張っていこう。もちろん、栞と一緒に。
この後、栞と一緒にお風呂に入り、彼女のベッドで寝た。そのことで、心身共に夏の疲れが大分取れた気がしたのであった。
特別編-End of Summer in 2019- おわり




