二十一話
練習場に着くと
その入り口にいた兵士、たぶん門番は走ってきた僕たちに驚きながら
「リヴァ様、どうされましたか?」
と声をかけてきた。確かに急いで練習場にリヴァがやってくればそれは驚くだろう。
兵士の言葉にリヴァは
「いや、どうもしないぜ?フィアン、いる?」
そう答えた。
「隊長でしたら奥に…」
それを聞き終わる前にリヴァは
「じゃあ、行くか」
言うとそのまま腕を引っ張られ
「えっと、お邪魔します」
引っ張られたまま後ろを振り返って
そう言うと兵士は少し驚いたようにしていた。
―――――――
「やってるやってる、見てみろよ!
あそこに一人だけ違う服装のやつがいるだろ?」
「…えっと、うん」
言って、リヴァが指差した方を向くと確かに周りとは違う色の服を着た男の人がいた。
その姿は過去に母に見せられた絵と似ていた。
「あいつがフィアン、この近衛隊の隊長。で、俺の従兄」
その説明にうなずき
「きれいな人だね。
…確か、最年少で隊長になったんだよね?」
素直な感想と母に聞いたことをリヴァに確認するように聞くと、リヴァは少し驚き
「その通り!クラウ知ってたんだな。
そうだな、あとは俺に剣術…武術を教えてくれてる。お前も習うことになるだろうな!」
「剣を、僕が?」
言うと
「剣だけじゃなくて、弓とか槍とかも。
まあ、武術全般一通り?」
リヴァの言った言葉にそうなんだ、とつぶやくとその様子に何を思ったのかリヴァに
「心配しなくてもすぐにできるようになるって、フィアンの教え方うまいから!」
と、僕の肩をたたきながら言ってきた。
更新一月ぶりくらいです。
すみません時間がなかったです