表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冠を抱きし者  作者: 藍雨
第一章
21/25

十九話


「どうぞ、こちらがクラウ様のお部屋でございます」

そう言って、開かれた扉の向こうには同じ年頃の少年が一人いて、こちらを笑顔で見ていた。


「これはリヴァ様、なぜこちらに?」

バトラが―部屋に案内されているときに敬称をつけなくていいですよと言われた―

少年に聞いた言葉にダルク陛下の言っていた通りだと思っていると


「ん? そりゃ少しでも早くクラウに会いたかったから」

リヴァ様はそう言って僕に近づくと聞いてきた。


「で、お前がクラウ?」


「うん。僕がクラウだよ、クラウ・ゴーデス。えっと、これからよろしく?」

で、いいんだよね? と思いながら言うと、リヴァ様は少し呆れたように


「なんで疑問形なんだよ。まあ、いいけど。

知ってるだろうけど俺はリヴァ、リヴァ・アスター。リヴァでいいぜ、敬称なんてつけるなよ!」

それにわかった、と答えるとリヴァに


「そうだ! 城の中案内してやるよ」

そう言われ


「ホント! …行ってきていい?」

始めはリヴァに、後のほうはバトラに言うと、バトラは


「はい、いってらっしゃいませ」

と、快諾してくれた。それを聞くと


「じゃあ、行こうぜ」

とリヴァに腕をつかまれ、そのまま引っ張られた状態で部屋を出ると


「…そうだなぁ、どこから連れてってやろうか?」

言うとどこか行きたいところあるか? と聞かれ、それに少し考えると


「えっと…じゃあ、書庫ってどこにあるの?」

本を読むのが好きだからそう聞くと、リヴァは少し嫌そうな顔をして


「もしかして、クラウって本好きなの?」

と聞いてきた。それにうん、好きだよ?と答えると


「俺あんまりあそこ行きたくないんだけど…こっちだぜ」

嫌そうに言いながらもちゃんと案内してくれた。



.

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ