第64話 自慰
助手席の彼女はまだ目を覚ましていなかった。
僕は車から降りて敷地内を見回した。
誰もいない。
静かだ。
僕は急いでブルーシートを事務所の前に広げた。
風で飛ばないように彼女の荷物と服で
シートを押さえた。
それから。
全裸の彼女をシートの上に横たえてから、
縛っているロープを解いた。
暗闇の中、
月明かりに照らされた彼女の体は
ある種幻想的でより妖艶に見えた。
艶のある肌に美しい曲線を描いた体のライン。
僕は彼女の足首を持って両足を広げた。
そして。
その間に跪いて彼女の太腿に手を這わせた。
目の前に白く盛り上がった2つの山が見えた。
その山頂には桃色の旗が立っていた。
僕は山の麓に両手を触れた。
優しく揉んで張りのある弾力を確かめてから
人差し指と親指で桃色の旗を摘まんだ。
コリコリと指を動かすと旗は突風にはためいた。
堪らず僕は右の旗に口をつけた。。
舌を転がしてじゅるじゅるという
卑猥な音を立てながら僕は夢中で吸った。
十分に堪能してから僕は体を起こした。
それから彼女をうつ伏せに寝かせた。
今度は目の前に白く大きな桃が現れた。
両手で桃の表面を優しく撫で回してから、
桃の割れ目を親指で広げた。
小さな種があり、
果汁が染み出していた。
顔を近付けると何ともいえぬ香りが
鼻腔に広がった。
僕は割れ目から溢れる果汁を啜って、
喉の渇きを潤した。
僕は体を起こして膝立ちになった。
そしてジャージを下ろして下半身を露出させた。
固くなった僕の分身が
夜空に向かって大きく背伸びをしていた。
僕も天を仰いだ。
満月が頭上で輝いていた。
満月へ向かって吼えたい衝動を
僕は必死で押さえた。
代わりに大きく背伸びをした分身を
右手で力強く握りしめた。
そして眼下に広がる芸術品に目を落として
ゆっくりと動かした。
左手で彼女のハムストリングスを掴んだ。
徐々に右手の動きが速くなる。
それにつれて僕の息遣いも荒くなった。
その時は突然やってきた。
「うっ」
自然と呻き声が漏れた。
そのまま彼女の白く大きな桃へ向かって
僕の種子が飛び散った。
彼女の体に纏わり付いた小さな生命を、
僕はぼぅとした頭で見つめていた。
この余韻にもう少しの間、
浸っていたいと願った。
しかしそれが叶わないこともわかっていた。
彼女が目を覚ます前に
急いでこの場から去らねばならない。
僕は車から鞄を持ってきて、
中にある道具で丁寧にそして素早く
彼女の体を綺麗にした。
すべてが終わると彼女の体を
ブルーシートの外に置いてから、
その横に服と荷物を並べた。
それから僕は車に戻ってエンジンをかけた。
そして『千代丸急送』を後にした。




