第12話 サウナ
朝。
僕はすっきりとした目覚めを迎えた。
今日の予約は午後からの2件だけだったので、
午前中の時間を利用して
僕は汗を流すために
最近お気に入りの温泉施設に向かった。
『西方の湯』は
稲置市の西の外れ
連市との市境にある小高い山の上の
小さな住宅街の中に、
ひっそりと存在していた。
丁度10時の開店と同時に店に着いた。
内風呂と露天風呂が1つずつ。
そしてサウナと水風呂があるだけの
小さな施設だった。
他に客はいなかった。
僕は洗い場で丁寧に体を洗ってから
湯船に浸かった。
琥珀色のモール泉が
しっとりと肌に纏わりつくと同時に
得も言われぬ芳香が鼻に抜けた。
十分に体が温まってから僕はサウナ室へ入った。
上の段に腰かけて
テレビの画面に目を向けると
ニュース番組が流れていた。
年配の女性アナウンサーが厳かに
原稿を読み上げていた。
『続いてのニュースです。
昨夜、宿禰市佐伯町の住宅街で
仕事帰りの女性が何者かによって
殺害されるという事件がありました。
発見時、
遺体は全裸だったということで、
警察では犯人が
女性に乱暴をした後で殺害したとみて
調べを進めています』
すぐに全身から汗が噴き出してきた。




