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【毎日更新】ユウシャ・イン・ワンダーランド ――ゼロ・ローグ―― ~異世界に来た元サラリーマン、異世界ライフのスタートは野盗の群れでした~  作者: むくつけきプリン
ライフ・ライク・ローグ

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13/61

異世界って何だろう

 異世界のことについて知るべく、俺はこの野盗の一味の中で行動を起こすことにした………は、いいものの。

「つっても、なぁ………」

 決意したはいいものの、手段は選ばれなければならないよな。

 異世界ッテ知ッテマスカ? なんて尋ねまくり、異常者の烙印を押されたのでは話にならないからだ。

 どこかに文献などあれば自分でこっそり調べられるのだが………生憎と、我らがアジトは山の中にある洞窟で、そこで人間が集団で暮らす中、蔵書といったものはほぼない。

 あっても帳簿として使われているボロい冊子だけで、このアジトが外界とやりくりした形跡、またやりくりするための財産について細々と書かれているだけだ。

「………待てよ?」

 この傭兵団の面々、識字率はまちまちだ。しかしながら、会計兼大蔵大臣の我らがオヤブンは、腕っぷしがあるだけじゃなく、読み書き・計算もできることになる。

 あのボロ帳簿も、オヤブンの持ち物だからな。

「聞いてみるか?」

 オヤブンに? 異世界に帰る方法を?

 いやいや。

「―――っと」

 そんなことばかりをあれこれ考えている内に、いつの間にか自分の足はオヤブンの執務室に向かっており、今はそのやや造りの粗い執務机の前に。

 無造作に置かれた帳簿に、見慣れぬ文字や楔形の記号を組み合わせた十進数が―――。

「………ん?」

 と、ここで俺は大切なことに気付く。

 なんで今まで気づかなかったのだろうと思えるような、ある意味致命的な要素。

「何で俺、この文字………理解(わか)るんだ?」

 習った覚えのない文字が理解できる。

 さながら、元の世界の知識のある部分が、置換でもされたように。

 今の俺は、この世界で使われている文字が読める。

 言葉を発することができる。言葉を聞けば意味が分かる。

「………これが『ふぁんたじー』ってやつか」

 考えれば考えるほど、謎は深まるばかりだと知った。

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