青く月が照らす部屋で。
風に揺れる髪をそっと耳に掛け、優しく微笑んで僕に手を伸ばす君。
その手を掴もうと伸ばした僕の手が空を切ったところで目が覚めた。
君に会えたのはいつぶりだろう。
急に夢に出て来た君に僕は動揺している。
月の光が青く照らす部屋は水の中にいるようで、震える心を冷ましていく。
夢の中の君の笑顔に胸が締め付けられられる。
会いたい。
君がずっと僕に言ってた言葉の意味が今、重く僕にのしかかる。
さよなら。
テーブルに置かれたままの手紙が、月明かりに溶けて滲む。
会いたい。
僕は君に会いたい。
たとえ君の瞳に僕が映る事はもう二度とないとしても。
イラスト ウバ クロネ
拙い文章最後までお読み下さりありがとうございました