５：６人のイケメン
舞台は多くの攻略キャラが住んでいる天界だろう。
ヒロインはソフィアという天使で間違いない。
だから私もソフィアを動かし、６人のイケメンを攻略するはずだった。
ソフィアは金髪碧眼で心優しく、純粋無垢。
小説版では元魔王で、天使に転生したマティアス一筋だった。
個人的にはマティアスとソフィアの一途さが気に入っていた。だからゲーム版でソフィアが他の相手とイチャイチャするのは……と思う反面。嫉妬するマティアスの描写や他の相手がどんな風に恋愛対象としてソフィアに絡むのかを見たい、という気持ちもあった。
そのソフィアに絡むマティアス以外の５人の攻略相手は……。
◆ウリエル◆
言わずと知れた大天使の一人で、金髪にサファイアブルーの瞳、マティアス同様逞しい体をしているイケメンだ。大天使の時は優雅にふるまうが、地上へ堕ち人間になったり、堕天して悪魔になると、風貌も話し方もワイルドに変わる。大天使でありながら異端児、自由奔放、マティアスとはまさにマブダチ。恋愛に関しては、諸事情により、恋多きプレイボーイになっている。
◆ラファエル◆
こちらも大天使の一人だが、変わった特性――二面性を持っていた。大天使として戦闘に赴く時の戦士の側面。芸術をこよなく愛する守護者としての側面。そのことからラファエルだけは特別に男の天使と女の天使、それぞれとの婚姻が認められている。小説では既に婚姻関係にある男天使がいて、女天使はなし。中性的な容姿で、見る人によりその姿は大きく変わるという設定だ。澄んだ美しい声を持ち、髪はプラチナブロンド、瞳は茶色。恋愛に関しては、好きになると、強引に奪うことも厭わないタイプ。
◆ガブリエル◆
同じく大天使の一人で、輝くようなシルバーブロンド、エメラルドグリーンの瞳。雪のように透き通った素肌を持つ優美な美青年。見る者の心を溶かすような笑みを見せるが、マティアスへの当たりは厳しく、ソフィアとの恋路を徹底的に邪魔する。そしてガブリエルと共にマティアスとソフィアに嫌がらせをするのが……私、そう、アリエルだった。ちなみにガブリエルとアリエルは、小説では婚姻関係を結んでいる。恋愛に関してはアリエルを常に伴っていることから、好きになったら一途なタイプと予想。
◆ミカエル様◆
大天使の長ともいえ、完璧な美貌、黄金比の肉体、頭脳明晰で優秀と、まさに天界の至宝。輝くようなホワイトブロンドの髪、瞳は紫と紺碧が混ざりあった、まるで宇宙のような色をしている。肌は透き通るような白さで、目鼻立ちはすっきりとしており、穏やかで優しい声の持ち主。顔や目に表情を出すことが少なく、主に一番近い存在で、恋愛とは無縁としか思えない。だから不可侵の存在。攻略キャラとして登場するようだが、難易度は超どころではない高さに思えた。小説を読んだ限り、この作品での私の推しだ。
◆アクラシエル◆
千年以上天界で生きている天使。腰まである長い髪は、綺麗なストロベリーブロンド、瞳の色は琥珀色で、ほんのりピンク色に染まった白い肌をしている。少年というより少女のような華奢な体型。小説ではラファエルと婚姻関係にある男天使。恋愛関係に関しては独占欲が強く、ラファエルに対してはその求めに応じ、男として愛する時もあれば、女として愛を受け入れることも。
一応王道ルートとなるであろうマティアスはというと……金髪碧眼の屈強で強靭な逞しい肉体を持つ細マッチョ。かつては魔界の頂点に立つ魔王で、歴戦の勇者でありながら、その実は平和を愛し、数を減らす悪魔に心を痛める優しさを持っていた。
長引く魔界と天界との戦を憂い、捕虜とした天使を保護するなどの賢王だったが、魔界は天界に滅ぼされ、人間として地上へ堕とされる。その後、いろいろあって、天界に天使としてソフィアと共に召された。
元は魔王の秘書だったソフィア以外には目をくれず、千年以上ソフィアに片想いを続け、ようやく両想いになった。だが寸止め状態が続く、可哀そうなイケメンでもある。小説版では。おそらくゲームでも、この設定は踏襲されるだろうと予想した。
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