暗闇
真っ暗な暗闇。
音もない世界は美しいと思えた。
なんて考えている場合じゃない・・・。
この状況を整理しなければ。どうやらスリープモード中に回路だけ目覚めてしまったようだ。
しかし、なぜ?このような不具合は今までになかった。
思えば作られてから一万年以上経つのだ。
何かしらのバグには見舞われてもおかしくない。動けるようになってからティマトアに相談に行こう。
――翌日
その後何の不具合もなく「起床」できた。さて、ティマトアはどこだろうか?
・・・。
北東にいるらしい。早速行こう。昨晩は降雪量が少なかったお陰で歩きやすい。
「ティマトア!」
「ん?アイザナ、どうした。また誰かさんが転んだのか」
「もうその件は許してあげて・・・。で、そんなんじゃないの。ちょっと相談があってね」
「ふーん、珍しい。話してみろよ。」
「ありがとう。実は昨晩スリープモード中に目が覚めちゃって。ほら、私たち作られて一万年以上経つでしょう?
任務に支障が出たら嫌だから早めに診てもらおうと思ってね。」
「なるほど、先日のとは訳が違うな。診せてみろ。」
「・・・」
「特にこれといった障害は見つけられなかった。すまない。」
「謝らないでよ。大丈夫、きっと一時的な・・・アレだよ、うん、大丈夫!」
「そうか・・・また何かあったら遠慮なく来てくれ。」
「おっけい!それじゃ、またねー!」
「ああ、気を付けて。」
あのティマトアが見つけられない症状なんてない。きっと何かの勘違いだったんだ。




