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4。


──────────


名前:スズノ・タスケ

性別:男

年齢:14


職業:風弓師・LV20


体力:320

魔力:240

攻撃:400

防御:140


弓技:LV3

風魔:LV2

足技:LV2


風力上乗/脚力上昇/一点集中/連続思考


称号:異世界人/風の勇者


──────────




「……お、おおーっ! スゲェ! マジで? マジで出たよっ!」



太助君が興奮して早口で捲し立てる。


彼が盛り上がるように、水晶からどういう原理か知らないが映写された画面が空中に浮かび、太助君のステータスが表示された。



「えっ、え? 俺、弓使い? 剣じゃないの? マジかー弓かー、なんかエルフっぽいけどまぁいいかぁー!」



剣とか槍のほうが良かったー、と騒ぐ太助君だが、結果にまんざらでもなさそうでニヤニヤしてる。



「……やはり『勇者』でしたな!しかもレベルがすでに20、能力値が400の物もある! 素晴らしいっ!」


「うむっ、流石『勇者』だ!」



オルネンさんも興奮してる。

王様も側使えの人となんか盛り上がってる。


誉められて太助君が小躍りしながらこっちに帰ってきた。



「やっべーな! 『勇者』だってよ、マジでファンタジーだよな! うわぁ、テンションあがるー!」


「まぁ、確かに少しわくわくするけど…」


「本当に『勇者』ってついてたね……本当なんだね……」


「っていうか鈴野が『勇者』なら私達は? 『勇者』って何人もいるの? オバサンの言うように私達も間違われたタイプ?」


「試せば解るだろう」



水晶を触っても体調に変化など無いと分かった残りの四人も順々にステータスを調べだした。

……あれ? 太助君、毒味させられた?




────────────



名前:ヒナキ・キョウコ

性別:女

年齢:14


職業:光癒師・LV20


体力:120

魔力:440

攻撃:100

防御:170


癒技:LV5

光魔:LV3


光力上乗/精神上昇/無数集中/完全集中


称号:異世界人/光の勇者



─────────



名前:サワムラ・アヤ

性別:女

年齢:14


職業:水魔師・LV20


体力:200

魔力:330

攻撃:200

防御:180


魔技:LV4

水魔:LV2

杖技:LV1


水力上乗/魔力上昇/一点集中/二重呪文


称号:異世界人/水の勇者




─────────




名前:カジワラ・ユウイチ

性別:男

年齢:14


職業:雷剣師・LV20


体力:370

魔力:110

攻撃:420

防御:410


剣技:LV3

雷魔:LV2

拳技:LV5


雷力上乗/腕力上昇/堅城剛健/献身防御


称号:異世界人/雷の勇者




─────────



名前:イチジョウジ・タスク

性別:男

年齢:14


職業:炎槍師・LV20


体力:300

魔力:200

攻撃:430

防御:340


槍技:LV4

炎魔:LV4

軍技:LV2


炎力上乗/全力上昇/完全集中/一撃必殺


称号:異世界人/炎の勇者



────────────




広間が歓声に包まれた。



「すごいっ! 勇者だ!」


「能力値をみたかっ?!勇者はやはり凄いんだな!」


「まだ幼いのに技レベルも高いぞっ、これなら前人未到のレベルにもっ……」


「属性付きの上位職だ。なんて素晴らしいっ!」



兵士とか大臣っぽい人達がワイワイと浮かれ出した。


はぁー……やっぱり皆が勇者なんだなぁ。

技とかレベルとかがどの程度凄いのか知らないけど、皆が興奮するくらいなんだ、スンゴイんだろう。


あー……やばぃ。

これで私がどうしようもないステータスだったら後味悪すぎない?

いや、どうせミソッカスな数値だろうけど、せめてなんか特技くらいっ……。無いな、ないよ。


あと年齢でるの? イヤだわぁ……。

妙齢の女性への配慮が足りないな、ステータスよ。



「……勇者だって……勇者…わたしが?…」


「いやっほぉー! 異世界で大冒険、やるしかないっしょー!」


「…これ、本当に現実? 全部夢じゃないの?」


「このステータスというのは戦うための能力しかでないのか? つまりこの世界は戦争とかが……」


「これは信用していい数値なんだろうか?」



京子ちゃん達がそれぞれの反応を見せるなか、オルネンさんに呼ばれてとうとう私の番になった。



「……あのー……因みに、一般人の平均レベルとかってあるんですか?」


「そうですな……成人男性でレベル5、体力等は50前後となりますな。衰えが出始めると、レベルは変わらず数値だけが下がります」



衰え……って。

病気とかじゃなく加齢を指していますねオルネンさん?

確かにオバサンだけどさ、まだ衰えてないよ?

絶好調な日とか徹夜しても平気な日とかは確かに少なくなってきたけど、体も固くなってきたけど、まだ大丈夫なんだからね?



「それと一般人では技無しが当たり前です。それが普通ですからお気になさらず」


「はぁ……」



フォローしてるつもりだろうが、オバサンは確実に傷ついてるからね?


もうオルネンさんも王様も私が勇者であるはずないって確信してないかね、これ?


まぁいいや。

どうせ勇者なんて重責、私に背負えるはずないし。

何か生活に役立てるステータスでも出れば御の字だ。


……いや、逆に私のステータスが異常に強いとかのチートの場合もあるか。

でもそれはそれで厄介だよね。

権力者の囲い混みとか一般人からの迫害とか、色々ありそう……。




なんて勝手な妄想を繰り広げなから、私は水晶に触れた。







鈴野太助(14)。

派手なこと、音楽やファッション等に興味があるかなりチャラい見た目の男子。帰宅部。

学校の帰りにはゲーセンで遊び、近頃はダーツゲームにはまっていた。

喜怒哀楽がはっきりしていて空気を読んで行動なんて出来ないのでよく場を荒らすが、何故か憎めないというお得な奴。

サヨリさんは自分の母親みたいに完璧主義者じゃないので嫌いではない。好きでもないが。


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