day game/balls UP!
----校長室
野「こいつがガルデモに参加したいってやつか?」
藤「あり得ねぇ…」
……
一同渋い顔をしている
日「誰こいつ?」
高「良いですか?Girls Dead Monsterはロックバンドですよ?」
岩「バラードもゆりから許可はとったけどね」
野「アイドルユニットにでもするつもりか……」
ユ「いやちゃんと歌いますから!どうか聞いて判断してください!」
滝「歌うって……岩沢、お前解雇だそうだぞ」
岩「……え?」
ユ「そ、そんな恐れ多い事できません!ただ歌うので聞いて判断して欲しいだけです!」
ユイはそういうとマイクスタンドを握る
野「まぁ形だけは様になってるな……」
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ユ「イエーイ!みんな今日は来てくれてありがとぉーう!」
ユイはそう言うとマイクスタンドを蹴り上げて……スタンドは天井に突き刺さりコードで首吊り状態に……
「「「うわっ……」」」
高「何かのパフォーマンスですか…?」
野「デスメタルだったのか……」
TK「Crazy Baby!!」
ユ「し、死ぬ……」
音「…事故のようだぞ?」
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ゆ「とんでもないお転婆娘ね…クールビューティーな岩沢さんとは正反対。」
高「Girls Dead Monsterの…ボーカル希望ですか?…いかがなものかと」
日「というか岩沢で充分だろう…」
岩「でもあたしが動けない時とかあるかも……」
藤「いや、ひさ子も岩沢が出来ないならやらないだろうぜ」
ユ「コラァー!ちゃんと歌えてただろ!
これでも岩沢さんの大ファンで全曲歌えるんだからな!!」
日「心に訴えるものがなかったな」
高「ありませんね」
藤「ねぇな」
滝「全曲歌えるとか当たり前だろ」
野「いや、それはどうだ…?」
岩「へぇ…後で聞かせろよな?」
ユ「コラァー!そんな曖昧な感性で若い芽を摘み取りにかかるな!無視するな!それでもお前ら先輩か!」
日「うるさい奴だな」
野「既に言動に難ありだな」
大「どうするの?」
ゆ「……やる気だけはありそうね」
藤「単にミーハーなだけだぜ」
埒があかない、そう考えたゆりは言う
ゆ「……後はバンドメンバーに任せましょ?」
岩「……え?」
投げやがった……
それを聞いてユイは瞳を輝かせて歓声をあげる
「ホントですかぁ!?やったぁ〜♪
ギターの岩沢さんやひさ子さんと組めるぅ♪
岩沢さんのあのクールで深い歌声、そしてひさ子さんのあの殺人的なリフ捌き、たまんないッスよねぇ?
2人してあったまどうなってんスかねぇ♪」
戦線の一部から声があがる。
野「まだ岩沢了承してないぞ」
藤「クビだな」
高「クビですね」
日「まぁ、クビになるだろうな」
滝「岩沢、今度は音楽、のつかないキチガイ扱いされてるぞ」
岩「……生きてる事が不幸で
こんな僕なんて誰も…」
last songッ?!
滝「岩沢!俺は必要としてるぞ!」
岩「滝沢…」
滝「岩沢…!」
椎「浅はかなり」
ゆ「……バンドがこんなんじゃ、球技大会で大々的な作戦は行えないわね」
岩「ゆり、あたしの体…何処も悪くないぜ?」
ゆ「楽器、今人を手配して奪還作戦中よ」
岩「…………」
没収されてたのか…そりゃドラムとかアンプとかとっさに持つの無理だもんな…
音「球技大会?そんなものがあるのか?」
ゆりの言葉に若干空気だった音無が尋ねる
ゆ「そりゃあるわよ。普通の学校なんだから」
日「大人しく見学か…」
ゆ「もちろん参加するわよ」
音「参加したら消えてなくなるんじゃないのか?」
滝「ゆりがこう言うんだから普通に参加する訳がねぇ…」
ゆ「流石滝沢君は順応性があるわね。
もちろんゲリラ参加よ。
いいあなた達?
それぞれメンバーを集めたチームを作りなさい
一般生徒にも劣る成績を納めたチームには
……死よりも恐ろしい罰ゲームよ」
そして不敵な笑みを浮かべるゆりに
音無以外全員がガタガタ震えて怯えていた…
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死よりも恐ろしいとか冗談こうむる…
みんながこの世の終わりのような顔をしている中、日向が音無の肩をつかんで耳打ちをする
日「音無…俺にはお前が必要だ!!」
音「なんだ?お前…これなのか?」
音無は手の甲を頬にあてる…
日「ちげーよ!!チームの話だ!!いいか?ゆりっぺは本気だ…負けたらえらいことになる…」
音「いいけど・・・メンバーの当てはあるのか?」
日「心配するな、俺は人望だけで生きてきたような男だぜ?」
浅はかなり…
俺は小声で藤巻に話しかける
滝(藤巻…一緒にチーム組もうぜ)
藤(あ?なんだ珍しいな俺に声かけるたぁよ…お前んとこ入って俺に何のメリットがある?)
滝(ひさ子に良いカッコ見せたいだろ?岩沢も呼ぶからぜってぇ来るぜ?)
日向が音無を口説いている、その間に俺は藤巻を説得する事に成功、岩沢の手を引き食堂へと向かう。
----食堂
俺達…俺と岩沢、藤巻はガルデモのメンバーと合流し、席につく。
滝「どうやら野球大会にゲリラ参加するらしい。ゆりは「負けたら死より恐ろしい罰ゲームよ!」とか言ってて…このままだとヤバい。
そこで、」
お馴染みゲンちゃんポーズで俺は続ける。
滝「まずメンバーを集めよう、幸いにも頭数はだいぶ揃ってるからあと3人だ。頑張ろうぜ!」
岩「ああ…」
ルールブック片手に相槌をいれる岩沢と
藤「ひさ子…カッコ良いとこみせてやるぜ…」
ひ「…なんであたしに言うんだよ…」
……アホと…
関「みゆきち野球やったことある?」
入「ないよ~」
…………
…不安だ。って、む!
あれは松下五段!
滝「やぁ松下、球技大会…俺らのチームに入らないか?」
松「滝沢か、すまんな。もう高松に誘われてしまったんだ。断る理由も…」
滝「肉うどんとチャーシュー麺でどうだ?」
そして松下とガシッと握手を交わした
…次の奴は誰にしよう
そう考えていると向こうから高松とTKがやってきた。
松「高松、すまんが滝沢のチームに入る事にした」
食券片手に謝る松下
滝「そういうわけだ、むしろお前らも入らないか?」
高「……そうですね、メンバーが集まらなくて苦戦していた所ですし……」
TKもサムズアップ。
オーケー、メンバーは集まった。
-----グラウンド
滝「というわけでオーダー発表しまーす。
一番ショートひさ子
二番サードTK
三番ピッチャー藤巻
四番センター松下
五番キャッチャー高松
六番ファースト俺
七番セカンド岩沢
八番レフト関根
九番ライト入江
これで行く。何か質問は?」
高「何故私はキャッチャーなのです?」
滝「それっぽいから。」
藤「なんで俺がピッチャーなんだ?」
滝「ひさ子が一番見れる位置に置いてやった。活躍しなけりゃ悲惨だな」
滝「あと松下にはガルデモメンバーをカバーしてもらいたい。囲まれて羨ましいぞ畜生」
松「うむ、わかった。」
そして試合開始、
対戦相手はかわいそうなモブキャラども…
一回表
ひ「藤巻、頑張れよ!」
藤「うぉおぉおぉ!!!!」
藤巻が鬼気迫る投球をし三振、三振、ファーストゴロ、チェンジである
裏
ひさ子 綺麗に合わせレフト前へ
TK ホームラン!流石TK生前何してたか想像がつかないぜ!
藤巻 「おぉおっしゃぁ!!!!」
またホームラン…ヤバいこのアホ使える…っ
松下…期待を裏切らず三者連続アーチ
高松、あたりは良いあたりだが真正面、アウト
そして俺の打順…バットを小指余らせず持ち素振りをする……
相手チームはさっきからホームランばかりなうえ今の素振りを見て内野外野全員深めに守備をしいている……
セーフティ余裕でした
岩沢もセーフティバント…いや怪我したくないのか…手はそのままにコツンとバットに当てただけで……足は速いようでこれもセーフ、むしろ俺が危なかった
関根、三振……まぁ初めてならしゃあないよしおり嬢。
入江もお疲れ様…次の試合また頑張れば
…
カキーン
遊「……滝沢チーム一回コールド勝ちです」
無線から勝利報告が入る、ゆりは望遠鏡で見ていたので正直意味無いのだがそれはそれでおいておく
ゆ「うわエグ……でもまぁ順当に戦線チームが勝ちあがってきているわね……
みんな死よりも恐ろしい罰ゲームとやらを恐れて必死……滑稽だわ」
この女、悪魔である
遊「戦線ではユリッペさんの罰ゲームを受けた人は発狂し人格が変わると有名ですから」
ゆ「そうね……ってどんな罰ゲームよ!?
……っと炙り出しに成功ね」
グラウンドはに奏と直井が向かっている
ゆ「こっちは武器もなし、あるのはバットとグローブ……
はたしてどんな平和的解決を求めるのかしら?見物だわ」
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奏「貴方たちのチームは参加登録していない」
滝「別にいいじゃないか奏ちゃん。参加することに意義があると思うぞ」
直「生徒会副会長の直井です、我々は生徒会チームを結成しました。
そして貴方たちが関わるチームは我々が正当な手段で排除します」
直井は鍔付き帽子を深く被りそう告げてきた
しかもそのメンバーはほぼ全員が野球部という徹底っぷり。きたない、生徒会きたない
岩「…野球部の参加は駄目なんじゃなかったの?」
藤「おい……いくらなんでも勝てるわけねぇよ……」
関「はァッ!!足洗って待っておけよな!!」
指を指す関根はひさ子に〆られていた
こいつ頭は≒ユイか…
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「竹山チーム…コールド負けです」
無線機から届く悪報に顔をしかめる。いくらなんでも強すぎる……
ゆ「く~!!あんなの反則じゃない!!」
遊「私達も充分反則なんですがね」
ゆ「私達はいいのよ!!残るは2チームか……ああ、もう!天使をギャフンと言わせるつもりだったのに使えない連中ね!!」
遊「ギャフンと言わされちゃいましたね。」
準決勝
一回の攻防で4点先取するが裏に2点とられる
藤「クソッ流石に野球部のレギュラー相手じゃ抑えきれねぇ…!」
藤巻の闘志は燃え盛っているのだが流石に相手が悪い…
滝「いやむしろよく抑えてるよ」
ひ「そうそう、なかなかカッコよかったよ?」
関「ひさ子様がおデレになられた…ありがたやありがたや」
ひ「うるせーよ、不純なたとえ動機でも素直な感想だ。てかお前また三振とか良いとこ無しじゃねーか」
関「いやあたしはひさ子みたいに脳筋じゃ、っていだいいだい!!」
そしてその後は点をとったり取られたり…
ゆ「この調子なら勝てる!やるじゃない連中!こんなフェアによ?天使の思うままにならないことなんてかつてあったかしら!いい気味ね!オーホッホッホッホッ…」
遊「ゆりっぺさん、悪役のようですよ?」
試合は9回裏1点差で2アウトを迎えた。
フォアボール。次の打者は今日大ブレーキ、高松は満塁策をとることにしたようだ
滝「(……最終回、1点差、2アウト、満塁…いけるか?)」
そこで奏が声をあげる
奏「タイム、代打私。」
滝「どこの古○だよ!!!」
もしくはどこのジャ○アン、だ……
松「大丈夫、天使でも所詮は女の子、力は……」
ブン!!!ブン!!!
藤「……おい、バットどころか腕が見えねぇぞ……」
カキーン
岩「そして……私の試合は終わった」
つか銃弾見て弾く奴抑えるのが無理だよ。
それよりなんだあの打球。ライナーで校舎に刺さってたし(比喩に非ず)バットはくの字に曲がってたぞ。ヘタしたら死者が出る
----そして決勝戦
日向チーム対生徒会チーム
日向達のチームがあまりにアレなので急遽松下が助っ人に行くことに…
ゆり「この調子なら勝てる!やるじゃない連中!こんなフェアによ?天使の思うままにならないことなんてかつてあったかしら!いい気味ね!オーホッホッホッホッ…」
遊「ゆりっぺさん、その台詞2回目ですよ?」
そして、試合は9回裏1点差で2アウトを迎えた。
滝「(勝てるかもしれない…。最終回、1点差、2アウトランナー2・3塁…)
……ってあれデジャヴ?」
音無がタイムをかけたようで日向のもとへよっていく……
藤「……早くしやがれ、いつまで話してやがる……」
奏にサヨナラ打たれて藤巻は多少荒れているようだ
再開、運命の1球が投じられた…
カキン
そして……打球は日向のいるセカンド周辺へフラフラとあがり…
音無とユイが日向に猛ダッシュ。
そして
ユ「スキあり!!よくも卍固めにしまくってくれたな!このォォォ!」
音「…」
審判「ホームイン!」
日「おめぇはこんな時に…何キレてんだよ!!」
審判「ホームイン、試合終了!」
その様子を俺達は呆然として眺めていた…
岩「……ユイは…とりあえず保留にしよう。私は歌い終わる、あの最高の瞬間に押し倒されたくない」
「「「あたし(私)も」」」
滝「……」
ゆ「もう2人とも消えてくれ……」