doll/気分はエトランゼ
-------本部
いつもどうり、かはわからないが暑くなり始めたこの時期、いや気象庁が言うにはこの時期としては異常な気温で〜だとかなんとか。部室に置かれた温度計は37度、湿度計も絶惨 (誤字に非ず)95%の表示、ふざけるな。「湿度100%って水の中って事なんですかね?」と何時だか関根に聞かれたのを思い出す。違う、そもそも湿度は飽和水蒸……ってそんな事どうでもいい、考えるのも億劫だ。
部室にいた2人は何をするわけでもなく、それこそ幽鬼か何かかと思う程力なさげにぐったりしていた
と、ここでまさみが団扇をパタパタと動かしながら、見ていて悲しくなるほどダルそうに話しかけてくる
岩「……なぁ、他のみんなは?」
滝「……この前のテストの追試じゃなかったか?顔出さないヤツらも部活とかだと思う」
……言っちゃなんだが基本みんな馬鹿だからな……
竹山やチャーあたりはまたせっせとなんか作ってるだろう
つか暑い
岩「……奏もか?」
滝「……音無と勉強してるっぽいな……学部は違っても同じ大学行くって今から張り切ってらっしゃる」
夏は受験の天王山、誰が言ったか知らないがその通り、勉強は厳しいのだ。
もっとも、地方の普通の高校でこの時期から勉強してるのはそれこそ難関大いこうとしてる連中だけだろうが……いや、そういうヤツはもっと前からやってるか
にしても暑い、ここでダラダラするなら間違いなくクーラー聞いた部屋で勉強する方が楽だ。
岩「……お前は勉強しなくていいのか?」
滝「……別にそこまで難しいとこ行こうってんじゃないしな……
それにセンター数日前からふとした思いつきでとあるアニメの二次創作小説を書き始めたアホ、俺知ってるしな……結局そいつそこそこの国立大行けたらしいが……
アイツ思い出すとどうも簡単に思えてしまう」
いつか失敗するな、アイツ。
岩「……屁理屈じゃないか」
滝「……ちゃんとしてる。冗談だ、ベストを尽くすさ」
岩「……というか暑いな」
滝「……ああ、暑いな」
団扇をパタパタと動かしながら、見ていて哀れになるほどダルそうだ、とバックから取り出したゲータレードを口に含んで思う。……ぬるいと相当アレな感じだ……多分もう今夏は買わない……
岩「……なんか……飲み物ない?出来ればその絵の具溶かしたようなヤツじゃなく……」
滝「……ぬるーいみるくちーでいいなら、やる」
真っ青でナニ入ってるかわからない興味本位で買ったソレを全部呷ると、バックからまたボトルを取り出し投げてやる。
サンキュ、と消えそうな声で言うとボトルに半分程入っていた液体を一気に飲み干す
ああ、暑いししょうがないよな……もやしっ子め……
……つか冗談じゃなくこれは……
……
.
滝「こんなクソ暑いとこにいられるか!俺はクーラーでキンキンに冷えた自分の家に帰るぞ!こちとらもう会話文にダルさ表現の三点リーダ入れるのも面倒になってきたんじゃ!!」
岩「……よくわかんないけどさ……うち今エアコン壊れてて……行っていいか?」
どことなく嫌な予感のする台詞やメタな台詞を吐きつつ立ち上がる滝沢に、岩沢はついて行くことにしたようだ
暑さで機能していない、普段の聡明さは欠片も残っていない頭では、クーラー、その甘美な響きには勝てるハズもない
滝「オーケー、チャリ後ろ乗るか」
岩「……あれ?お前歩きじゃなかったっけ」
滝「……いや手繋いで帰りたかったからチャリはあるけどいつも歩いてた……って言わせんな恥ずかしい……
今日は暑いから早く帰りたいんだよ」
※2人乗り、ダメ、絶対。
岩「……んじゃ頼む」
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外に出ると直射日光は厳しいものがあるけど風があるからかそこまででもない
自転車置き場まで行き、光の自転車の荷台に横に座ろうとして……
バランス悪くてあぶねーよ、と普通に跨らせられる
滝「ちゃんと掴まってろよー?」
岩「ん」
……でもコレってどこ掴んだらいいんだ?腰?
よくわからないまま腰を掴むとゆっくりと自転車が動き出す……
……ちょっと怖い
学校を出て数百メートルも走ると手で掴むだけだったのが、だらしなく出されたワイシャツの裾を抑えるように腕全体を掴まって抱き締めるようになっていた
----お二方へ、ただでさえ暑苦しいのにそんなに引っ付かないでください
滝「……その、なんだ。当たっているんだが」
岩「……当ててんだよ?」
言ってしまった。
何時だったか関根達が言ってた一度は使ってみたい台詞シリーズ、フッと頭の中に浮かんだあたり深刻にもうこの頭ダメかもしれない
滝「……それを言うにはちょっと足りないんじゃ……って痛い痛い!ゴメンって、危ない、事故る!!」
抱き締めたまま親指立ててわき腹に突き刺してやると自転車が蛇行しだす、わき腹刺されるの、光は弱いタイプか……どうでもいいな……
----お二方へ、うんざりする程暑苦しいのでアホなやりとりは控えてください
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そしてその後も何事もなく?進み信号に引っかかって止まるとやってみたかった、と岩沢は後ろ向きに座って背中を預けるような格好になる
岩「ドラマとかでやってるような事、試してみたくならないか?」
だそうだ
信号が変わりまた漕ぎ出す。
いやシャンプーの匂いがして俺としては非常に良いんだがな……
岩「うわっ!?ダメだこれ段差とか何時来るかわからな、っ!?」
……恐くないか?
うん、暑さで頭がやられてしまったんだろうか……これ以上壊れられても困るのでペダルを漕ぐ足に更に力を入れる
岩「ばっ、速いから!」
額に張り付いた髪を舞わせる風が気持ちよかった
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んぐっんぐっ……ぷはぁ……
岩「……生き返るな」
滝「……ああ」
クーラーをつけた部屋は5分も経つと楽園と化した。設定温度はそれほど低くないが汗に濡れた制服のせいで体感温度はむしろ寒い位だ
というか俺が大量のドリンクを入れている冷蔵庫からさも当然のようにボトルを幾つかだして投げてきていた。ヴィッテルにコントレックス、エビアン、ボルヴィック、ペリエ、サンペレグリノ、バルヴェール……
水、水、水。怒涛の水チョイス。なんでこんなに買ってしまったか聞かれるとなんだがやはりボルヴィック以外はどうも合わない。
彼女も一応知らない銘柄に興味があるようで一口飲んだものの、顔をしかめると次へ、を繰り返し結局ボルヴィックに落ち着く。……その他大勢の硬水群は甘露へと昇格したようだ。
岩「お前はドリンクキチか?」
滝「……」
ぶっちゃけどうでもいい……と、冷蔵庫から飲みかけのセブンアップを取り出し缶を傾ける。
ほとんど残っていなかったからかすぐ空になった。再度冷蔵庫を開けてみるが今飲みたい……そう思わせる物がない
小さく舌打ちすると飲み物を買ってくる旨を伝える。「ドリンクキチ……」と言う声が聞こえたが聞こえないふりをした
.
.
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滝「ただいま」
一言声をかけて扉を開くと、彼女はベッドで仰向けになっていた
……なんだ、また寝てんのか。
と、軽く流そうとしたがどうにも様子がおかしい……
うなされている。
眉間に皺をよせて体にかかったタオルケットの上から胸を抑えて苦しそうに……
滝「おい!起きろ!」
肩を軽く叩く (こうするのが寝ている人を一番覚醒させやすい、と思い出す程度は冷静さを保てていた)
滝「おい!」
岩「……う……光?」
目を覚ました、汗が玉をつくって額から顎に流れていく。
岩「光!」
滝「おっと……
……どうした?また怖い夢みたのか?」
そう言いながら片膝をついて、俺の胸にしがみつくように抱きついてきた彼女を受け止める。
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----怖いんだ
最近よく夢を見る……
気がついたら病院で、
誰も……あんたもいない。
凄く、怖い夢
……ずっとおかしいんだよ、
十年以上待って、
ようやくまた会えてバカな、でも幸せな日々を過ごせるようになったのにさ、
会う前は不思議と不安なんて何一つなかったのに……
今はただ、そんな日々を失うのが嫌。
みんなに、光に会えなくなるのが怖い。
---ひさ子にはあんたに依存しすぎって言われた。最初は冗談半分で流してたけど、最近は納得出来るようになった。
いや、指摘されるまでもなく自覚していた。
光が居なくなったら、あたしはどうすんだろう、
……考えたくもなかった
『前の』あたしの人生を捧げた音楽という存在も、言ってしまえば両親の喧嘩のせいで失った、自分の居場所を求めてやってたのかもしれない。
『あたし』という存在は確かにここにある、ってそれを誰かに伝えたかったからかもしれない……
いや、もちろん今も昔も、純粋に音楽は好きだ。それは変わらない。
……でもね、あたしは一度知ったから。
心から好きなものを失ってしまう悲しさ、辛さ、怖さをね。
もし。あくまで、可能性の話だけどさ
また声を出せなくなって、あんたまで失ってしまったとしたら?
ビシッ
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俯いて喋るこいつの頭にデコピンを叩きこむ。
岩「?
???」
何が何だかわからないか、真面目に話してる時にこんな事されりゃそりゃそうだろう
だがこれだけは言ってやらないといけない
滝「アホ。
いいか、失うのを怖れながら何かやろうとしても何も出来やしねーよ。声が出なくなってもお前はお前だし、俺はずっとお前の側にいてやる、だから何も心配すんな。」
岩沢は目をパチクリしながらやがて息をつき、やがて小さく笑った
岩「かなわないな……まったく
……でもさ、あたしかわいくないぜ?
取り柄と言ったら音楽だけで……
ゆりや遊佐みたいになんでもハッキリ決められない、奏や入江みたいに女の子らしくもない。ユイや関根みたいに明るくて元気なわけでもないし、椎名みたいに運動神経が良いわけでもない。……それにひさ子みたいに胸が大きくもない。それでもお前は……」
なんだそんな事か……
何故答えがわかりきった事をわざわざ聞くのか、今言ったばかりだと言うのに。
滝「……お前は自分の事を好きじゃないと思う奴の部屋に入って、ベッドで横になって、抱きつくのか?」
岩「……そんな事……しない、お前だけだ。」
眉を下げて指をいじりながら言う。
滝「俺もだ。
いいか、お前以外にそういうことした事ないし、する予定もない。
お前が音楽キチで、基本的に音楽以外何事にも無頓着な性格で、ボーイッシュで、いつもダルそうな目してても、戦線一運動神経が悪くてちょっと走るとすぐ息切れしようが、」
肩に手を起き一呼吸。
滝「それでも好きだ。ずっと側にいる。
お前の愛想がつくまで、頼まれなくてもいてやる。だからもうそんな事考えて怖い夢なんか見んな。わかったな」
瞳を潤ませていくのがわかる。
いつも照れ隠しに憎まれ口を叩いて、慣れたフリをしていても……
そして涙を指でそっと拭う、と手をとって掌に唇を重ねてくる。
たしか意味は……
「あっ」
一度首を振ってやると今度はこちらから瞼と唇に、自分の唇を重ねた
.
.
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岩「なぁ……さっきの……」
滝「……行動に関しては我ながら恥ずかしいから言わないで欲しいんだが」
岩「っ!いや、ああ、わかったけど
……胸は?さっきそこだけ言われなかったような……」
滝「……今後に期待だ」
岩「む……」
滝「未来は明るいから気にすんな」
岩「うるさい」
そう言ってデコピンしてやる、さっきのお返しだ。
---いつか聞いてほしいこの思いも
言葉にはならないけど
力の限りを振り絞って
生きていくことを知るから
ありがとう そう伝えていくから
。
.
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暑いってレベルじゃない、気温的にももう完全に夏だ。
扇風機の前でヘッドホンをつけてCDを聞いていると、ふとポケットから振動を感じる、震える携帯を出すとディスプレイには光の文字。
Pi
岩「もしもし、光?なに?」
手に持った携帯の向こう側からは荒い息づかいと共に、弱々し気な声が聞こえてくる
『まさみ……お前は無事か?
……さっきの反応じゃ無事なようだな……
という事は無事なのはお前とひさ子と入江くらいか……
ユイも関根も……
戦線は、ほぼ全滅だ……
無事なお前らは……いやお前だけは……』
岩「光……?よくわからないが大丈夫なのか!?
何処だ?家?すぐそっちに……」
『駄目だ来るな!
俺は……お前までこんな事になってほしくない……!
お前が無事だと確認できただけでいい……だから、ゲホッ……とにかく……お前は自分の事だけ考えて-------』
ツーツー……と電話が急に切れる
岩「…………!」
気がついたらあたしは走り出していた-----
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……まだ喋ってる途中だったというのに電池が切れてしまうとは
……なんか誤解してなきゃいいんだがな……
とりあえず充電器にきちんと繋いでおく
それはともかく、だ
……頭痛がする、は……吐き気もだ……くっ……ぐう
な……なんという事だ……この滝沢が……気分が悪いだと?
この滝沢が熱がでてフラフラで……立つことが……立つことができないだと!?
…………
クソ、ふざけてたら更に悪化した気がする……
そう、風邪だ。風邪をひいた。なんか戦線メンバーほぼ全滅っぽい。
……夏風邪をひくのはバカとかそんな話をきいた事ある気がするが…まさかこうも一斉に全滅するとは思わなかった……どんだけだよお前ら……
コンコン
と、ドアがノックされる。
はて、薄情な両親は昨日の夜から息子をおいてプチ旅行に行っていて帰るのは明日だそうだし今家には誰もいないはずなんだが……
ガチャ
「誰だ?」と聞く前に扉を開けて入ってきたのは予想通りというかなんというか……
岩「はぁ……はぁ…ひか……無事……
……?」
そしてまさみは肩で息をしながらキョロキョロと視線を泳がせて首を傾げた
滝「来るなって言ったのに……風邪ひいただけだっての……」
岩「……はぁ……なんだ」
ぺたんと床にへたり込んで息を吐く。
岩「……紛らわしい電話しないでくれ」
滝「いや1人で暇で暇でしょうがなかったから電話したんだが……お前はアホ側じゃなかったんだな」
アホというか少しアホの子になってきているような気がしなくはない。
岩「……せっかく心配して来たら……」
滝「あーすまない、だがうつるといけないから……今日は帰れよ、な?ゲホッ」
岩「……」
軽く殺意の波動を感じたので素直に謝っておく……が本人は何故か踵を返そうとはせず、その場で立ち止まっている。
……なんぞ?
突然何かを考え始めた岩沢を前に思わず体を覆っていたタオルケットの端をつかんで顔の下半分を隠す滝沢。……キモい。女の子だったら可愛い仕草だが、身長170後半のむっさい男がやればキモい以外の言葉など出るはずがない。
岩「よし、決めた」
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滝「……何を?」
ん?どうしたそんな捨てられた子犬みたいな顔して。あたしより頭1つ背が高いのも相まって気持ち悪さとキュンとくる感覚が同時に襲いかかってきたぞ
岩「今日はおとなしく寝てなよ、あたしが看病位してやるからさ」
滝「だから!……帰れって……」
急に大きな声をあげ、起きあがろうとした光の肩を抑えてベッドに戻す
岩「なんて顔してんだよ、たかが風邪だろう?彼女らしく心配してもいいじゃない」
滝「……たかが風邪でも、いや風邪だからうつったら喉とかに悪いだろうが」
ああ、なんだそういう事か……
そういやずっと喉とか意識してくれてるよな……自分は体に悪そうなもんばっかり飲んでるクセにあたしが飲もうとしたら全力で阻止しにかかる。おかげでいつも水と紅茶ばっかだ。
でも、
岩「そんなの関係あるかよ
ここで弱ってるあんたをそのままにして帰れる訳ないだろう……それとも逆の状況なら帰る?」
滝「ぐ……ぅ……」
そう言ってやると渋い顔をして黙り込んだ、ぐうの音は出たけど。
岩「ふぅ……薬は?」
首を横に振る、と同時にグー……と音が聞こえた。思わず吹き出してしまった。
岩「昼もまだなんだな?」
また顔をタオルケットで半分隠しながら、今度は縦に首を振ってくる……はじめから素直にしとけばいいんだ。……しかしいつもは見上げてるアイツがこんなに可愛く見えちゃうとはね……
----なお岩沢のようなフィルタを無しに、一般的に見ればキモい光景である。
----キッチン
さて、台所を借りた訳だが……どうしよう
お粥なんて作ったことがない……今まで作った事のある物を思い出す。
うどんは煮るだけ、チャーハンも炒めるだけだし、チョコ?……アレは溶かして固めるだけ
……壊滅的なレパートリーの無さだな……
レシピもないし……とりあえず、煮る?イメージ的に煮れば出来ると思う。
というか料理自体久しぶりだ、お母さんいるし。中学校の頃の家庭科以来か……
……よし、と気合いをいれると鍋に向かい合った。
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岩「……どうだ?」
滝「おー……いけるいける。つか、普通に、うまいよ。」
不穏なフラグを立てていたにも関わらず滝沢はあっという間に皿を空にした。
それを見て思わず岩沢も息をつく。
岩「正直初めてで不安だったけど、うまくできたなら良かった…」
滝「なぁに、愛情は最高の調味料、ってな」
岩「ばっ馬鹿だな、恥ずかしい事言うんじゃない…!」
否定しないんだな、と言ってどちらからともなく笑いあう2人。
----ちなみに滝沢は月曜休むこととなるのだが、この時はまだ誰も知らなかった。
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その後岩沢に促され眠りについた滝沢だったが、思ったより体は疲れていたようで起きたのは翌日の朝だった。
滝「……流石に寝過ぎだろ……」
だがその甲斐?あってか熱は完全にひいたようだ
……と、額に違和感、手を伸ばすとすっかりぬるくなった濡れタオル。
……自分が寝た後までしっかり看病してもらったかと思うと胸が熱くなる。顔を横に向けて目で見ると枕までしっかりと……氷枕の……準備……ま
…………?
毛布から見える『アレ』はなんだろうか。俺は赤いタオルケットなんて持ってはいない。だんだんと頭が覚醒してくる。
……現実から逃げるのはやめよう、今までこの光景は何度か見ただろう?
頭を思いっきりcoolにして毛布の端を掴むと上に持ち上げる。
……ソーキュート。
下げる。
…………この光景に慣れちゃった感があって怖い。……しっかし何故俺のジャージをきて寝るかな……何処から探してきたんだ。つかブカブカで腕の先隠れてて可愛いなチクショー!
ってcoolになれといったばかりだろうが。
滝「起きろ、」
ゆさゆさと肩を揺らすとめんどくさそうに片目を開けてこっちを見てくる。
岩「…………おはよ光。……すぅ」
寝た!また寝やがった!
滝「起きろと言ってるだろう!」
半ば覆い被さるように両肩を揺する。また若干犯罪臭い絵だが別にどうでもいい。
岩「むー……んじゃ起きるからおはようの……」
……まだ寝ぼけてるか。……が別に満更でもないし
岩「へくしっ!!!!」
滝「のわっ!!??」
翌日、2人は揃って熱を出し学校を休む事になるのだった……
P.S.拭って舐めたらひっぱたかれた。