表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
fml-proto  作者:
10/31

hot meal/sabbath/タイトルなんて自分で考えなさいな

------校長室




ゆ「で、報告って何?」


高「本日の食券が不足しているとのことです」


岩「了解、新曲出来たからお披露目してくるよ」



藤「どうする?トルネードいっとくか?」

ゆ「いや、今日のオペレーションは『モンスターストリーム』よ!!」


大「うわああああああああああああ!」

岩「えっ?」

松「ついにきおったかァ!!」

TK「絶望のcarnival!!」


歓声をあげる戦線メンバー


音「なんなんだ、その作戦は!?

モンスターなんてのがいるのかよ、この世界には!?」


高「ええ、川の主です。」

音「川の主!?」

岩「……ゆり、最近ライブしてない」




日「ちょっと歩いたところに川があるだろ?そこで食料の調達だ。」


音「そ、それってもしかして単なる川釣りなんじゃ…」


日「そうだけど?それがどうかしたか?」

滝「あれか?カプ○ン的なモンでも想像してたか?」


音「あぁ、いや…」


岩「……」




こうして戦線メンバーで魚釣りに行くことになった







-----植物園


道中音無は奏を見つけた


音「そんなとこで何してんだ?」

天「草むしりとか…いろいろ。」


奏は答えると手の中の蝶をやさしく逃がした


音「そ、そうか!あっ、そうだ!お前も来いよ!」


天「え?」


音「今からみんなで川釣りに行くんだ。」



天「川?あそこに行くのは校則違反よ?危ないから。」



音「いいじゃないかよ。お前だってもう生徒会長じゃないんだし、破ってやれよ!」


天「でも生徒だから…」


音無が奏の手を握るが……




岩「いいところにいた奏!新曲出来たんだ!聞かないか?いや、聞いてくれないか!?」


岩沢は音無を突き飛ばし、奏の両手を握り懇願する


日「……最近キャラ変わったよな?


つか滝沢、今回は味方しねぇのな」


滝「……断腸の思いだが次は水辺だからな……

何 か 事 故 が 起 き な い と も 限 ら な い」


デジカメ(チャーから借りた)を見せる


日「ああ……男だな、後で一枚くれ」


松「うむ……水辺は最高だ。」

藤「何のためにひさ子達誘ったと思ってやがる…」




男子の間では奇妙な連帯感が出来ていた。



奏「…ごめんなさい、音無君に先に誘われたから……また今度、必ず聞きに行くわ」


岩「……そうか」




高「まぁ現生徒会長代理もいますし…今更問題ないでしょう…」


直「そのとおりです。が、その前に僕は神です」


日「なんかすんごいメンバーになりつつあるな…」






-----第二連絡橋下 河原




俺達が到着するとそこには釣り人がいた…



音「彼は?」


日「ああ、斉藤って奴だ。

銃にも詳しいが、ギルドではフィッシュ斉藤と呼ばれる釣りマニアでねぇ、


このオペレーションの時だけは大量の釣り道具を荷車で引いて地上まで上がってくる。」


滝「ほりゃほりゃうまうー」


あの距離を歩くとかどんだけ釣り好きなんだろうな…


ユ「要はアホですね!」


松「よぉし!始めるか!」

「「「「「「オオーッ!!!!!!!!!!!」」」」」」



そして各々釣りを始める

みな基本竿を使っているが、野田はハルバードを使い、椎名はクナイを使って魚をとっている






ひ「あたしらもやるか…って岩沢、持つのはギターじゃなくて竿だろ…」

岩「あ、そうだね…」



(……ダメだこのリーダー…)



皆が魚釣りを楽しんでいる中俺は反応するトランシーバーを手に取る


チ「こちらチャー。目標を視認したぜ」


滝「こちら滝沢、了解。

オペレーション、スタート!」





…女子も良い感じに纏まっている……


俺はデジカメを構えつつ……映研部のNPCから借りたビデオカメラを固定し録画を開始する



そして、空は晴れているというのに戦線メンバーの上に水が降り注ぐ



ゆ「ちょっと!なんなのよ急に!」

入「やだーびしょびしょだよー!」

関「ここが桃源郷か」


悲鳴をあげる女子達と


野「……ゆりっぺ……」

大「生きててよかったぁっ!あ、死んでるか」



TK「Good boobs……」


歓声をあげる男子達であった




チ「よーし、放水終了!後は双眼鏡でも直でも好きなだけおがみな!」



「「「よっしゃぁー!!!!」」」

連絡橋上ではチャー率いる工場班が消化ホースの水を拡散させてバラまいていたのだ

ゆ「あれは……チャー!?何やって…」








ザバァン!


ナイスだぜチャー!

俺も……岩沢…発見!

……ん?なんだ今の音


デジカメで連写しつつに突撃する俺…目標まであと40m、30m、そして……










微かに見える水色を確認し、人差し指でボタンを押し込んだ瞬間、





ドシャッ!!!!


世界が真っ黒になった






---------




……歌も歌えないし服びしょ濡れになるし今日厄日かな……


あたしがそう思ってると奏の竿に当たりがきたみたい


岩「奏、弾いてるよ?」


奏は頷くと竿を思いっきり上げた






ザバァン!


斎藤「出やがった!主だ!」


岩「というかお前……すごい力だな」

奏「オーバードライブはパッシブだから」

関「可愛さもパッシブだよぉ〜」


そして天高く放り上げられた魚が落ちてくる……って光?







ドシャッ!!!!









ひ「おい、滝沢のやつ食われてっぞ」


岩「…………」


奏「助けなきゃ」





奏はハンドソニックを展開するとあっという間に主を解体してのけた、……光は…無事っぽいけど……





関「うわ、すげぇ滑ってる」

入「ちょっと気持ち悪いね……」



……ヌメヌメのテッカテカになっていた


大「滝沢君!」

松「無事か!?」


滝「お前ら…コレなのか?」


野「アホめ、カメラだ」

日「あーあ…ダメだこりゃ完全に壊れてら」

藤「使えねーヤローだぜ」


--戦前男子メンバーは見た目ズタボロな滝沢に容赦なく蹴りを浴びせている


滝「お、おめぇら……ちったあ俺の心配も……」ゴキッ


あ、死んだ……










-------グラウンド


その後、主は食べきれないし保存も出来ないとの事でNPCにも振る舞う事となった





滝「……酷い目にあった……」


俺が全身洗い終えて帰ってくると皆魚料理に舌鼓を打っていた


正直俺もお腹ペコペコだ…


だが、大鍋を見つけて寄ってみると中身は空だった



滝「……あれ、俺の分は?」


ゆ「あー、ごめん滝沢君。

思ったより盛況でね…無くなっちゃった」


滝「……マジかよ…」




------学校から毎月お金を渡されてはいるがもうお菓子などを買って全て使い切ってしまっている……食券を買うことも出来ない




滝「小遣い日は明日か……余ってる食券は?」


ゆ「……実はもうないわ」




……釣れなかったらどうする気だったんだよ……


ゆ「一週間食べなかったことあるし大丈夫でしょ?」



……悪魔め










--------男子寮、自室


仕方ないから俺は寮へ戻る事にしたが……

冗談抜きで腹が減って仕方ないから部屋の隅で寝て時間を潰すそうと思う……






つか誰かに奢ってもらえばよかった……










誰かに奢ってもらえばいいじゃねぇか。







そうと決まれば善は急げだ、と靴を履いて玄関のドアを開ける


岩「うわ!びっくりした……」


……と、岩沢がいた




滝「どうした?ここ男子寮だぞ?」


岩「………くり…きた」


滝「ん?」



俺が聞くと岩沢はボソボソと何か呟いたが……よく聞こえない




岩「だから、簡単なのだけどご飯作りに来たんだよ」



岩沢はビニール袋を見せながら言った……って何ですと!?

滝「……すげぇ嬉しい」


岩「恥ずかしいからあまり言うな…


…あ、ちょっと待っててくれる?」

そんなにかかんないから……と、いや待ちますとも、ええ。待たせてください







そして……暇だから、あまり使わない台所で調理中の岩沢に聞いてみた


滝「なぁ、でもどうしていきなり作りに来てくれたりしたのさ?」


岩「いや大変そうだなって……た、ただの気まぐれ。

簡単な物で悪いね」




そう言って鍋を振る……炒飯かな?





滝「つか材料とかどうしたんだ?売ってたっけ?」


岩「…関根が食堂のおばさんと話して……どうやったのかわかんないんだけどさ、貰ってきたんだよ」


……関根か

ああ……明日冷やかされるんだろうな……







その後、部屋には彼女が調理する音だけが響いていた


……しかし、今更ながら凄い状況だな……もし戦前メンバーに見つかったら……

って関根が関わってるならもう駄目だな……


と、岩沢が炒飯と卵スープを持ってきた


岩「出来たよ、

口に合うかはわからないけどね」





彼女はそう言って苦笑するが…見た目は食堂とかで出されてもおかしくない、

というか非常に美味しそうだと思う出来だ


滝「おぉー、いただきます……って美味いな!岩沢料理出来たんだ?」


岩「あ、バカにしたな?1人で上京しようとしてたんだぜ?」

まぁバイト先で覚えたんだけどさ、と岩沢は頬を朱に染めつつ少し胸を張る


滝「……正直音楽以外からっきしかと思ってた」


岩「……お前があたしの事どう思ってるのかわかったよ」


大げさに肩を落として拗ねたように彼女は横を向く

俺は笑いながら炒飯をスプーンで掬って差し出した


滝「冗談だって、つか食ってみろよ?この味俺大好きだぜ?」


岩「いや、あたしは…」

滝「いいからいいから」


そこまで言うなら…と岩沢は ぱくり と差し出されたスプーンを口に含む


滝「な?美味いだろ?」


そう言って俺ももう一口、うん、美味い。毎日でも食いたいなこれは…





そして完食。


滝「ごちそうさま」

岩「お粗末様……んじゃルームメイト帰ってくる前にあたしは帰るよ」


滝「あ、ちょっと待って」



なに、と言おうとしたその唇を奪ってやった




滝「二回目…は俺からって決めてたんだ。これでヘタレ扱いはさせないぜ?」


岩「……だからってこのタイミングでするか?炒飯の味がしたよ」


……台無しだな、そう言って二人で笑った

-----


岩「んじゃ、おやすみ、光」


滝「ああ、おやすみ岩沢」


岩「違うだろ?」


滝「……おやすみ、まさみ?

……ってめちゃくちゃ恥ずかしいんだが」


岩沢は満足げに微笑むと返答はせず振り向いて後ろ向きのまま手を振って去っていった




そして俺は唇にまだ残る感触を感じながら眠りへと落ちていった






















--------音楽室



岩「……で、だ。新曲なんだがタイトルはHot Mealでいこうと思う」


入「ああ、前言ってた「ご飯の歌」ですか?」


関「いやー、実際に歌詞見るまであの岩沢さんがどんな腹ペコソング歌うのかハラハラでしたよ」


ひ「うん、良い歌詞じゃない?

演奏は前聞いたのと変わらないようだし…今合わせる?」


音楽室に行くと岩沢が新曲の楽譜をみんなに配っていた



滝「おはよう、新曲もう聞けるのか?」


岩「おはよ。

これから合わせるとこ…みんな大丈夫だよな?」

「おーけー」「大丈夫です」「いつでもいーぜ」


岩「よし、派手にやろうぜっ!」







と、演奏を聞いてみたんだがやっぱりみんな息合ってるな……

ミスらしいミスもなく演奏終了


岩「ふぅ、どうだった?」


滝「いいんじゃないかな?

ただあえて言うならベース前面に押し出してるからちょい関根が焦ったとこは目立つかな、っていう感じ。」


ひ「だとよ」

関「あーやっぱりわかる?」


関根はだらぁーっとうなだれていた








そして今日はもともとそんなみっちり練習する日でもないしメンバーで息抜きしようぜ、という話になった


滝「……いつでも息抜いてねぇか?」


関「固い事言うなよ~」


岩「で、何すんの?」


ひ「麻雀しようぜ?」


麻雀か……いいかもしれない、と思ったが他のメンバーが口を尖らせる


入「麻雀はひさ子先輩の独壇場じゃないですか……」

岩「……それで天ぷらうどんののエビとられたのは忘れてないからな」

関「というか5人じゃないですかー」



ひ「ま、まぁいいじゃねぇか。藤巻達ももう呼んじまったし…

8人ならニ卓いけるぜ?」


岩「やる前提かよ……」


ひ「あ、一位の奴が他のやつに命令一個可、で。」


岩「…またか」

関「ひさ子さんと同じ卓にならないのを祈るよ…」



ほぉ






くじ引きの結果俺、岩沢、ひさ子、藤巻で打つ事に


ひ「さて、滝沢のお手並み拝見だ」





東1、東2とひさ子があがり俺の親……ひさ子は相変わらずの激運を発揮している……が、俺も好手がきている。ここは勝負に行くべきだろう


滝「俺もそろそろ……リーチ」


河はソーズで染まっているが実は1ソー、東のシャボ…どうだ?


ひさ子は…回して現物を打ってきたもののテンパイしているようだ…

岩沢も現物。


藤巻は…


----------


ヤツの捨て牌は…

九、西、6、4、3、7、⑦でリーチか…



相手が悪かったな…こちとらこの順目でマンズのチンイツ5面待ちテンパイだぜ…東切って…


藤「追っかけリーチだ!」




滝「高めだな。リーチ一発、ダブ東、トイトイ、三暗刻、三連刻ドラ3…裏……も3枚乗ったな。数え役満、終了だ」


ひ「うわ…お前エグい待ちすんなぁ……ホンイツでいいじゃねぇかよ…」


岩「ひさ子並だね…」

藤「久しぶりに悪夢見たぜ…」



向こうも関根が振り込んで終わったようだ


…ってはええなオイ



松「むぅ……」

TK「Thirteen Orphans…?」

関「マジかよ!?」

入「勝っちゃいました~」





滝「さて、罰ゲームだな」


入「楽しみにしてたんですよね~」


ひ「よりによって一番やらせちゃいけないコンビだな……」

岩「ったく、嫌な予感しかしねーぜ……」


入「んじゃ……」



松下……今晩のご飯無し。

TK……英語使っちゃ駄目。

関根……一週間みんなに敬語。

ひさ子…ポニテ解いたとこ見せる(入江にだけ、だチクショー)。

岩沢……一週間語尾に「にゃん」。

藤巻……刀携帯禁止


素晴らしい。



藤「……個性が…」


岩「……」


関「滝沢……お前はもう少し優しくするよな?つか2人が全員にかよ!」


滝「滝沢様、だろ関根クン?」


関「覚えていやがりませ滝沢様……

帰ったら食べて忘れよ…」



俺は入江のに付け足す形にしてみよう…



松下……今晩食堂でみんなと一緒にいること。

TK……しばらく武士っぽい話し方で話せ

関根……一週間糖類摂取禁止。


ひさ子…ポニテのゴム食いちぎらせて。

岩沢……一週間ネコ耳+ユイのしっぽ装備

藤巻……思い浮かばないから免除


松「……」

TK「解せぬ……」


関「ストレス溜まりまくるだけだよ!つかTKとかもはや誰だよお前!日本語喋れたのかよ!」


ひ「もはや変態じゃねぇか……」

と食いちぎられたゴムを新しいのと変えながら滝沢の顔面を踏みつける


ポニテ解いたひさ子は地上に舞い降りたエンジェル(岩沢談)だったそうな…チクショー見たかった…

というかひさ子様踏むの止めてめざめちゃう




岩「……」

ユ「最高ですよ岩沢先輩……滝沢先輩マジグッジョブです」



ユイはカメラを連写しながら悦っている。

岩「ユイ……やめろ……」


滝「……まさみ……語尾は…?」



……我ながら意地悪だな俺

当人は顔を髪のように真っ赤にして今にも泣きそうである


岩「ユイ、やめ……にゃん」





…ありがたやありがたや




隣を見るとガルデモメンバーも悦に入って、ユイなど今にも消えそうだった

と、ここでひさ子が戻ってきて口を開いた


ひ「……ん?滝沢、お前今なんつった?」


滝「……語尾は?」


ひ「その前」


滝「…………まさみ」


ひ「……いつからだ?」


岩「いや、その。my song歌った日から……名前は昨日からです、ひさ子様」



死んではいるけども命の危機を感じて直立不動で答える

滝「まさみさんをくださいお母さん!」

ひ「誰がお母さんだ」




グーで殴られた


入「別に良いじゃないですかひさ子先輩」

関「モテてるんですから邪魔するのは止めましょ?あたし泣きますよ?」


ひ「……まぁいいや。そんかわり泣かすなよ?」


ああ、と答えつつ関根達に向き直り


滝「……後で食堂でパフェおごっちゃる」


関「わかってるじゃん」

入「でもホントに泣かせたら怒りますよ」




わかってるって……俺が岩沢を泣かせるわけ…

岩「ひかるーパフェあたしも食べたいな」


滝「にゃん、は?」









.










.










ごめんなさい。反省してますから3人とも蹴るのを止めて。










--------食堂


滝「悪かったって……そろそろ機嫌直してくれよ……」


岩「………………」


ムスッとしてパフェを食べる、いや食べさせる事を強要する岩沢とその口にせっせとスプーンでパフェを運ぶ俺。


入「最低です」

関「言ったそばからアレだもんね」







岩「だいたい光が意地悪なのが悪いんら……」



…………いや、だからって食堂でアルコール片手にパフェ食うってのはどうかと思うぞ


岩「…最近ーひさ子とかばっか見てるんじゃねー?

あたしなんか飽きちまったってーのかー?」


ひ「……出来上がっちまってるな」


滝「誤解だぞ、俺はまさみ一筋だから心配すんな」


岩「んじゃちゅーしてよー……」



ジャキッ


……なんで3人とも無言で銃に弾こめるんですか?


滝「……今は、ほら食堂だぜ?公衆の面前でガルデモの人気ボーカルがそんな事しちゃ……」


岩「んじゃ昨日みたいに、部屋で?」



ごりっ


後頭部に冷たい物が押しつけられる




ひ「仲の良いこったな…」


そして後ろにいるひさ子がボソリ、と呟いた


滝「や、やましい事は何も…」


岩「そうだよひさ子、あたしのライトハンドが光の(部屋にあった)熱いの(フライパン)を動かしたり、光があたしに熱いアレ(チャーハン)を口に頬張らせたりしただけだぜ?」


…スプーンをいじりながらニヤニヤ顔で言ってる所を見ると絶対狙ってるよなコレ……って、ん?


俺が殺気を感じて頭を下げた直後、




ガァン! バキッ!


ひさ子が拳銃をぶっ放しテーブルに穴が空いた。


……頭下げなければ穴はもう1つ増えていただろう






近くで晩御飯を食べていた他戦線メンバーが何事かとこっちを見て、


ああ、またか


といった感じで食事に戻る


直「貴様、神さえも配下におさめるにふさわしき存在たる滝沢さんに銃を向けるとは何事だ!


貴様は今から洗濯バサミの……」


滝「止めろ」




なにやら物騒な事しかけている直井をデコピンで止める




入「でもひさ子先輩も危ないじゃないですか~」


まったくだ……




入「跳弾が岩沢さんにあたったらどうするんです?」

関「やるなら床に押し倒して抑えて、0距離ですぜ」


……岩沢の心配だけか


頭を抱えていると……







のしっ


っと岩沢にのしかかられて床に押さえつけられた


岩「ひさ子とかー関根なんかには押し倒させねーよー」


なんて眉を下げて言うもんだから…










--------



ヤバい。コレはヤバいです。破壊力高すぎですよ岩沢先輩。

横見たらひさ子先輩もしおりんも鼻血ダラダラです。


滝沢先輩なんてもう気絶してます





岩「……起きろよー」


無理やり立たせちゃ危ないですよ岩沢先輩……ってああ、鼻血出しすぎて目眩が……






岩「……お持ち帰りだー」










------翌朝








頭痛い……


岩「なんだ、何でベッドに……」


昨日は食堂でパフェ食って……どうしたっけ?

ひさ子もいないし……どこ行ったんだよ……





……まぁいいや。

つかベタベタするな……シャワー浴びて…着替えて…ご飯食べてさっさと練習しよう










--------ベッド内



滝「……誰か説明してくれ」



部屋にはその声とシャワーの音だけが響いていた



































-----------音楽室


もとい、今は被服室状態だ。






岩「……」


いつもと違う服に違和感を覚えつつ岩沢は考えていた、


どうしてこんなことになったのだろう、と


きっかけはゆりの一言だった……








.








-------校長室


みな何をするわけでなくただそこにぼけぇーっとしているとゆりが呟いた


ゆ「……暇ね」


おー、だなー、と気のない返事が続く。





rrrrrr……

と、机の電話が鳴りゆりがそれを手に取る


チ『おー、ゆりか?』


ゆ「もしもし、チャー?

何かあったの?こっち今すっっっごい!暇だから手伝うわよ?」


チ『いやな、うちも暇でな。暇潰しにうちのバカどもがイロイロ作ったから試着して貰おうか、ってな。』


電話の向こうのチャーが楽しそうに喋り始める


ゆ「……試着?」


チ『おう、今斉藤がそっちに向かってるから見た方が早いだろ。』




バァン



斉藤「来たぜ、確かに届けたからな!」



野「なんだ、これは……」

大「可愛いなぁ……」


斉藤から渡されたのは服。

それももはや日常生活では着なさそうな所詮'そういう'服ばかりである


斉「あ、滝沢、日向。つか男子ども全員聞け


チャーから伝言だがな、『今度はしくじるなよ兄弟』ってさ。

んじゃ俺は釣りしてくるからな。健闘を祈るぜ」


斉藤はそう言うと、カメラを滝沢と日向に渡しつつサムズアップして帰っていった






日「滝沢……」

滝「ああ、ガルデモは任せろ」


腕をガシッと組み、男子の間ではまた友情が生まれていた








-------------


その後ゆりも面白がって椎名や遊佐に着させ始め、岩沢は練習があるからと逃げてきたが滝沢と関根、入江が結託し……

ひさ子まで着るよりマシだと滝沢について今の事態に至る


つまりアタシは結果的に狼の群れの中にいる羊なわけだ






岩「……裏切り者…」


ひ「ごめんごめん。あ、これなんか可愛くない?」


入「ひさ子さんも良い趣味してますね……ふふふ」


関「しっかしあいつら何考えてんだろうね。カツラまであるよ?」


滝「まさみーこっち向いてー」

カシャ カシャ


今のアタシの格好は……赤いゴスロリ風なドレスに金髪ロングのウィッグを着けさせられている。


入「何かお人形さんみたいですね~」


……死にたい




滝「はい、次コレで。」


なんだこの……セーラー服か?なんかところどころプロテクターが……






関「ガーター!ガーターベルト!岩沢先輩がガーターベルト!」


入「さ、誘ってるんですか?そのスリットは……」


ひ「……黒髪ロングもアリだな」


着てみたら(着させられたら)……なんだよコレは……まるきり変態じゃないか……


滝(ツンツン↓)

(カンペ)『濡れるッ!って大きな声で』




岩「言うか!!」

何故か渡された刀で光を真っ二つにしてやろうと思ったけどひさ子に止められた……


岩「というかどうしてアタシだけなんだ……酷いんじゃないか?」


滝「…………匙は投げられた。」


ひ「匙投げてどうする、賽だろ」


関「いや、合ってるっぽいですよ?」






その後、白髪ショートで背中開いた服でベレッタ持たされたり蒼髪ショートでエルフ耳つけされられたりして……今は薄いピンクのロングにスカーフをしている


岩「……今度は何て言えばいいんだ?」


もはや諦めておもちゃになっている…


滝「こんな感じに…」

カンペを渡された。

ドSな感じに…って……


岩「……お前早く仕事しろよ、アリの方がよっぽど働いてんぞ」


滝「ウグッ……陽動班の事ッスヨネ?」


岩「すいませんもうちょっとはっきり喋ってもらえますぅ?」


滝「……」

ひ「……岩沢が壊れた」


岩「蚊もお前の血だけは吸いたくないってさぁ」


滝「……もう、やめ」


岩「わぁー膝が笑ってるーお前みてー」


滝「ゲフッ……」

関「滝沢ァッ!」


岩「チャック全開なのもーファッションなの?」


入「岩沢先輩!オーバーキル、オーバーキルです!」





~~~~~~~


~~~~~~~



岩「最近のゴミって技術が発達してるねぇ、歩くんだもん


……と、みんな何で寝てるんだ?」



関「……ありがとうございました」ガクッ









.










---------食堂


トルネードにて


ひ『これ、滝沢が最後に握りしめてた曲なんだ……』


岩『そんなのアタシが歌っていいのか?』


ひ『ああ……第1期(略)』


ってなんか頭の中に変な光景が……




岩「次の曲いくぜ、『タイトルなんて自分で考えなさいな』!」









.










.










結果から言うと今回も無事にトルネード終わらす事が出来た

ただ光を筆頭に「踏んでください」って言ってくる奴が出始めた……



……もう二度とあの服着ないしあの歌も歌わない。






終われ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ