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工学系女子シリーズ(異世界・恋愛、仕事)

【工学系女子シリーズ⑨】勇者を選ぶ日、前の勝ち方ではもう届かない(フェリア×レオン、エルドリック×セレスティア)

作者: コフク
掲載日:2026/03/22

 秋が深まり始めた王都アルセリオは、夏の終わりとは違う乾いた風に包まれていた。石畳の隙間に落ち葉がたまり、朝の空気には少しだけ金属のような冷たさが混じっている。

 銃職人志望のフェリア・ブラントが故郷の町カルンを出て、王都工学学院に入学してから二年目の秋を迎え、勇者候補は、もう三組まで減っていた。

 そして今日、王都では最後の課題が発表される——はずだった。


 ◇ ◇ ◇


 一年前に一気に十組に絞られてから、初夏の無人島遠征を経て六組へ絞られ、夏の終わりの二度目の無人島遠征で、さらに三組になった。

 華やかな容姿と、王族の遠縁の、公爵家の血筋を持つ、エルドリック・レイグラード。

 過去の勇者の血を引き、その剣の技を代々引き継いできた、ユリウス・アークレスト。

 そして、フェリアの幼馴染、レオン・クラウンも、もちろん消えてはいない。家も血筋もないが、故郷カルンの町のギルドに所属してダンジョンで魔獣たちと戦い続け、Sランクまで上り詰めた実力派。

 

 市場では「やはりエルドリック様だろう」と囁く声があり、酒場では「いや、勇者の血筋ならアークレスト家のユリウスだ」と真顔で語る男たちがいた。王都の人々にとって、勇者とはまだ、華やかさと血筋と、分かりやすい強さで語られる存在だった。

 その二人のあとにようやく、堅実で実務型の候補として、レオンの名が挙がる。長身で爽やかな金髪の整った顔立ちではあるが、名門でもない、一般家庭出身。ただ、落ちずに残り続け、気づけば最後の三組にいる男――それが、今のレオンの王都での立ち位置だった。


 ◇ ◇ ◇


 王都の老舗武器屋ヴァルク工房には、朝のうちから油と金属の匂いが満ちていた。

「銃、調整しておいた。あと、弾薬ケース見せて」

 フェリアがそう言って手を出す。

 レオンは無言で腰のポーチからケースを外し、彼女に渡した。

 フェリアは留め具を外し、内部の緩衝材を指で押した。故郷の町と違い、王都は海も近い。湿気対策。塩気への防護。揺れによる弾のずれ防止。遠征の経験も踏まえて、改良を重ねた。

「乾燥は保ててる。金具も緩んでないね」

 フェリアは確認すると、ケースを閉じてレオンに返した。

「火薬も大丈夫。はい」

「ありがとう」

「今日も終わったら感想お願い」

「今日もう決まると思うけど」

「決まっても、その先はあるでしょう」

 レオンの口元が、ほんの少しだけゆるむ。

「勇者が決まって、終わりじゃないんだね」

「当然でしょ」

 フェリアは真顔だった。

「勇者になってもなれなくても、レオンは戦い続ける。私も武器の改良を続ける」

 その言葉が、レオンの心の変な緊張を忘れさせると同時に、きゅっと引き締める。

 戦いから帰る確率を上げるために、何度も何度も改良する。フェリアはそういう子だ。

「レオン様ー! そろそろ行こー!」

 入り口からレオンの率いるパーティーの回復係ピナが顔を出した。その後ろにはガイアスとルカもいる。故郷の町のギルドにいた頃からの仲間。レオン組の四人は、勇者選抜の遠征も重ねてさらに、少ない言葉でも互いに察して動けるまとまりを手に入れていた。タンクのガイアスは黙って盾を背負い直す。支援職のルカは軽く肩を回して、溜息をついた。

「今日で終わるといいね。ほんと、胃がきりきりする」

「ルカも人の心があるんだね」

 ピナが即座につっこむ。ルカは軽くため息をつく。

「無かったら支援職なんてできないだろ。表情に出ないだけ。頭脳派は神経使うの」

 そんな軽口を叩いていると、王都の鐘が鳴った。

 最終課題発表の時刻が近い。

 レオンは出る前に、一瞬だけ振り返る。

 フェリアと目が合う。

「最終課題が終わったら、二人の時間が欲しい」

 レオンは言った。

 フェリアは頷き、それから送り出した。

「うん。私も武器の感想聞きたいし。でもそのためにも、無事帰って。私も準備したらすぐ行く。課題によっては、武器を追加で渡さないといけないでしょ」

 レオンはそのための時間が欲しいわけではないのだけどと苦笑いをしつつ短く頷き、工房を出た。


 ◇ ◇ ◇


 中央広場へ向かいながら、レオンは自然と、ここへ至るまでの、夏の遠征を思い返していた。


 初夏。海竜が出ると噂される無人島ダンジョンへの遠征が課題となり、勇者候補は十組から六組に絞られた。

 その時点では、ダンジョン内を各組が進んだものの、結局ボスである海竜本体の姿を見ることはなかった。補給が限られていたため、候補者たちは元々決まっていた期間内で一度全員引き上げることになった。討伐数や踏破状況、体調、そして極限状態での振る舞いまで含めて評価され、四組がふるい落とされた。


 一見、初回の遠征は、ただの失敗だったかに思われた。だが、海竜を見ることは出来なかったとは言え、本体のいる証拠は、島に確かに残っていた。その遠征でレオンたちは多くのものを持ち帰った。海竜のものの可能性のある巣の木屑、海魔獣の餌の食べ残し、分泌物の跡。仲間のピナ達にも苦い顔で見られながら、レオンはそれを、フェリアの元に持ち込んだ。

「次また、一か月ちょっと後に遠征がある。今度は倒したいんだ。魔獣をおびき寄せられないかな?」

 フェリアは全部机に並べて、研究を始めた。

 学院の、魔獣に詳しい先生にも相談した。そして、以前一緒に薬草を採りに行った時に色々教えてくれた、薬師のリシェラにも。

「魔獣を、おびき寄せるねえ……」

 と顔をしかめながらも、彼女は薬草箱を持ってきて、説明してくれた。

「魔獣を引き寄せたいなら、この草を混ぜると良いかも。腐肉に近い甘さが出る」

「なるほど。流石ですね!」

 そこから夏休み中寝る間も惜しんで開発を進め、銃や弾薬の改良と並行して、魔獣誘導爆弾の試作品を作りあげた。


 そして迎えた、夏の終わりの二度目の無人島遠征。六組の候補はついに海竜と遭遇した。

 その時、フェリアの誘導爆弾も持って行ったが、結果から言うと、爆弾によっておびき寄せられた訳では無かった。フェリアの作った爆弾も、従来の足止め爆弾や散布小物、閃光や音響の試作品は有効だった。だが、ダンジョン内でレオンが誘導爆弾を放り投げて爆発させたのと同時位に、海竜はレオンたちの進行方向と逆方向でたまたま他のパーティーが岩を動かして見つけた通路から現れた。海竜は、誘導爆弾を使ったあたりをちらりと見た程度で、全く別方向の他のライバルたちのパーティーに向かっていった。

「こんな時に、何をやっているんだ?」

 ユリウスも、理解できないという顔をして、少し臭くなった程度の爆弾を横目で見ると、海竜に向かった。


 出てきた海竜は、好奇心旺盛だった。動くものに反応し、挑発にも乗りやすい。力強く危険だが、読みやすい相手でもあった。

 エルドリックのパーティーに初夏から正式に魔術師として入っている、王女セレスティアが魔法で動きを鈍らせる。海竜の動きを重くすると同時に、硬い鱗に剣を通し易くする、弱体化の魔法。

 その弱体化があったからこそ、ユリウスの剣は、海竜に深く食い込んだ。胴を切り裂き、深手を負わせる。

 そして、最後にエルドリックが喉の外側から切り付けて内側の核を破壊し、とどめを刺した。彼らが初夏の遠征の後調べて知っていた、海竜の弱点。海竜は、静かに目を閉じた。

 彼らは確かに海竜を一体倒した。華やかな勝利だった。

 一方のレオンはその時、他の群れを抑え、仲間の退路を確保し、全体を崩させない役に回っていた。目立ちはしない。だが、土台を支える大事な働きだったと認められた。

 その遠征を経て、候補はエルドリック組、ユリウス組、レオン組の、三組へ。

 結果報告の際には、セレスティア、エルドリック、ユリウスの三人の活躍が特に目立っていたことも伝えられた。


 ◇ ◇ ◇


 最終課題が発表される会場となっている中央広場には、舞台の中央前列に立つ候補者たちと騎士団、神殿関係者、見物人が集まっていた。


 エルドリックは相変わらず人目を引く。整った横顔、気負いのない立ち姿、ただそこにいるだけで“勇者候補らしい”と思わせる空気。すぐ斜め後ろに、セレスティアが控える。彼女も姫なだけあって、ローブを着ているが、のぞく顔には気品があり、光るように美しい。

 同じく舞台に少し離れて、ユリウスも立つ。過去の勇者を輩出した名家の嫡流。淡い金髪、青灰色の瞳、実直さを感じる、正統派という言葉をそのまま形にしたような剣士。

 ユリウスは一瞬だけ、レオンの腰の銃を見た。

 その視線にレオンがわずかに目を細める。――フェリアの銃に、興味があるのか? という、顔。

 すると、ユリウスは静かに言った。

「安心しろ。良い銃だなと思っただけだ。僕は、婚約者がいる」

「え……?」

「そこで見ている」

 ユリウスが、自分の斜め後ろを振り返る。視線で示された先で、エレノアが静かに一礼した。回復役の、静かな少女で、ユリウスの婚約者、エレノア。聖女のような穏やかさを持ち、彼と長く戦場を支え合ってきた人だ。

 レオンがほっとした顔をして、軽く頷く。後ろでピナたちが吹き出しそうになるのを必死でこらえる。


 広場の上段では、王と神殿関係者、騎士団長アルヴェルトが並ぶ。

 王の言葉として、神殿長から三組のこれまでの検討が称えられ、いよいよ、最終課題が発表されようとしていた——。その時だった。


 ◇ ◇ ◇


 最初に異変に気づいたのは、広場の端にいた子どもだった。

「おとうさん、あれ……?」

 肩車をしている、大人の頭上。小さな手で、海の方を指さす。

南の空に黒い影が見えた。

一つではない。群れだった。


 直後、王都の南門から警戒の鐘が鳴り響く。

 カーンカーンカーン……

連続した音。魔獣の接近を知らせる、非常鐘だった。


「……状況を確認する。全員、待機」

神殿長が、王や審査官たちの方へ下がり、話し合いを始める。

 悲鳴、怒号、木材の砕ける音。

 港の方角から、人々が駆けてくる。

「魔獣だ!」

「港から来るぞ!」

 空気が一変した。

 あまりにも急で、しかも群れの流れが、妙に一直線だった。

「おかしい……」

 ルカが息を呑む。

「こんなに突然まとまって、向かってくるものか?」

 レオンも同じ違和感を覚えていた。

 そして、海の向こうに現れた影を見た瞬間、レオンも、ユリウスも、エルドリックも息を止めた。

「……海竜」

 ユリウスが低く言う。

 夏の終わりに、確かに倒したはず。だが、今遠くの空から近づいてくる個体は、倒した個体とは雰囲気が違う。前のものより重く静かで、一回り以上大きく、青黒く見えた。


 その時、上段から声が飛んだ。

「最終課題の予定を変更し、これをもって最終審査とする」

 上段中央へ戻った神殿長が命ずる。

「勇者候補は王都防衛に参加せよ!」

 騎士団長アルヴェルトもその後からすぐに怒鳴った。

「各組、持ち場へ走れ!」

 レオンは迷わない。

「ピナ、ガイアス、ルカ、来い!」

 そして振り返る。その先には、応援に来て最前列で見ていたフェリアがいた。

「フェリア、魔獣誘導弾を使おう!」

 フェリアは黙って頷くと、すぐに、脇に掛けた大きな円筒を前に持ち直し、背中のリュックから丸い爆弾を取り出して、中に入れた。


 ◇ ◇ ◇


 フェリアが肩に担いでいるのは、擲弾発射器。夏の終わりの試作品の結果から、投げるには限界があると判断し、遠くへ撃ち出すために新しく作った。爆弾も、前の物は弱かったと判断し、配合比率も先生や、工房、リシェラにも相談し、少量を森の魔獣に試して、何度も変えて強め、大きさも握り拳大程度と試作品より大きくした。積み重ねた研究の答えが、今実戦で明らかになる。

「フェリア、魔獣誘導弾を、海岸へ向けて撃ってくれ。僕らは人を逆側に誘導する」

 レオンたちが、逃げ惑う民衆に落ち着くように声を掛け始める。

「レオン、了解!」

 フェリアは風向きを確認すると、発射器を海岸方面の空へ向け、勢いよく発射した。

 ドン、と鈍い音が響く。

 一発目の誘導弾が弧を描いて海岸沿いの石畳へ飛んだ。

 直後、白い煙と異臭が風に乗って広がる。生臭く、甘ったるく、腐った海藻と肉を煮詰めたような匂いだ。

 近くにいたルカが、顔をしかめる。

「うわっ……前よりひどい!」

「だいぶ改良した。匂いの内容も魔獣好みにもっと寄せて、全部濃くした」

 フェリアは真顔だ。

 ピナが鼻を押さえる。

「人間には最悪なんだけど!」

「人間には最悪。でも魔獣は大好物の匂い」

 フェリアは発射角を見ながら答える。

 ドン、と鈍い音が響く。

 二発目の誘導弾も先ほどと近く、少し外した場所へ飛んだ。

「くっさ……!」

 ルカが叫ぶ。

 だが、魔獣たちの目の色が変わった。

 群れが一斉に頭を巡らせ、匂いの線を追うように海岸へと向きを変え始めた。

「効いた!」

 フェリアが叫ぶ。

「魔獣はそのまま海岸へ流して!」

 異臭が広がった瞬間、魔獣が海岸へ向かった一方、人々は一斉に海と反対へ逃げ始めた。

「人には最悪の匂い……結果的に避難が早いな」

 ルカが鼻を押さえたまま人々を誘導しながら言う。

 フェリアは一瞬だけそちらを見て、真顔で返した。

「想定の範囲外だけど、悪くない」

「臭いよ~」

 ピナが涙目で叫びながら、人の流れを作る。

 その小さな騒ぎの裏、城壁の上で、騎士団の銃部隊も展開していた。海岸へ続く通路を作り、逸れたり逆流しようとする群れの脇を撃って流れを絞る。

 アルヴェルトも前線で指揮を飛ばす。

「再装填急げ! 次列、前!」

 銃声が連続した。訓練通りの、整然とした射撃だった。 


 ◇ ◇ ◇


 フェリアの誘導弾が空中に飛び出す前、中央広場近くでは、まだ魔獣の一部が暴れていた。群れからはぐれた個体が、路地に迷い込み、人を襲う。セレスティアも一人で対応していた。詠唱が速く、精度が高い。一体ずつ、丁寧に処理していく。

 その時、子どもの声がした。中央に向かって飛んできた海竜に襲われそうになった子どもを、セレスティアがとっさに防御魔法を詠唱して庇った。間に合った。息を詰めて顔を上げた、その瞬間だった。

海竜の冷たく、執念深い目が、真っ直ぐに、じっと、彼女を捉えた。まるで——思い出したような目だった。

「……っ」

 セレスティアの背筋が凍る。

 夏の終わりの遠征。

 動きを鈍らせ、喉元をさらさせ、最後の一撃に繋げたあの魔法。

 あの時、自分が海竜を弱らせたことを、目の前の個体は知っている。――そんな確信にも似た悪寒が走った。

 次の瞬間、海竜の尾が唸りを上げた。横殴りの、容赦のない一撃。

「セレスティア!」

 エルドリックが飛び込む。

 彼は迷わずセレスティアの身体を抱き寄せ、子どもを庇うように自分ごと身体を捻った。

 尾の衝撃が肩と背をかすめ、二人の身体が石畳を滑る。

 鈍い痛み。

 ロッドが地面に当たり、嫌な音を立てる。

「……っ、エルドリック」

「喋るな」

 低い声が返る。

 だが、その声もいつもほど落ち着いてはいなかった。

 海竜が再び首を巡らせた、その時。

 海岸側で誘導弾が炸裂する。

 ぶわっと異臭が広がった。

 生臭く、甘ったるく、腐ったような、鼻の奥に貼りつく匂い。群れが一斉に海側へ向きを変える。

 海竜の首がそちらへ向いた。

 その一瞬で十分だった。

「今だ、下がれ!」

 近くの騎士が叫ぶ。

 エルドリックは子どもを後方へ押しやり、そのままセレスティアを抱き上げた。

 いわゆる、お姫様抱っこだった。

「ちょ、待っ……」

「待たない」

「でも、戦線は——」

「今はお前だ」

 その一言に、セレスティアは言い返せなかった。腕が痛む。脇腹も熱い。ロッドもひびが入っている。自分でも分かる。もう、このまま前線に戻れる状態ではない。

 エルドリックは彼女を抱えたまま、治療院へ走った。


 ◇ ◇ ◇


 治療院の扉が勢いよく開く。

「リシェラさん! 怪我人だ!」

 中にいた薬師——リシェラが顔を上げる。

 一瞬で状況を見て取り、すぐに怒鳴った。

「そこに寝かせて! 血がすごいわね、まず止血する。ロッドは脇に置いて!」

 エルドリックはすぐに従う。

 寝台に下ろされたセレスティアの腕と脇腹を見て、リシェラの眉が寄る。

「腕は深い。脇腹も、肋骨が折れてるわね。応急処置したら、治癒士に診てもらう」

 手際よく布を切り、傷口を押さえる。

「でも命に別状はない。暴れないでね」

「暴れないわよ……」

 セレスティアは少しだけ口を尖らせた。

 その横で、エルドリックはようやく息を整えた。

 肩口から血が滲んでいる。リシェラはちらりとそちらを見て、即座に言う。

「あなたも怪我してるじゃない」

「後でいい」

「後でじゃない。ここは治療院。すぐ処置する」

 そこへ、遅れてアルヴェルト団長が顔を出した。

 外の戦況確認と負傷者の搬送指示をしていたのだろう。表情は厳しいが、目だけは状況を素早く拾っている。

 エルドリックは立ったまま、低く言った。

「団長……あいつ、俺たちの顔を覚えていた」

 アルヴェルトが眉を動かす。

「顔?」

「いや、無人島の海竜は、倒したはずだが、何というか……」

 エルドリックは血のついた手を握った。

「前の個体を倒した時のことを、知っていたみたいだった。真っ先にセレスティアを狙った」

 寝台の上で、セレスティアも小さく息を呑む。

「無人島の戦いで、あの時、私が最初に弱体化の魔法を入れたから……」

 アルヴェルトは短く息を吐いた。

「兄弟個体がいたのか」

「たぶん」

 エルドリックの声は苦かった。

「別個体が経験したことを、伝えたのかも。……前倒した方法が、通じないかも知れない」

 リシェラが傷口を押さえながら、嫌そうに言う。

「記憶をリンクして学習する兄弟海竜なんて、最悪ね」

 それでも手は止まらない。

「はい、団長。話は終わりなら出て。ここは治療する場所」

 アルヴェルトが一歩下がる。だが、エルドリックへ短く言った。

「大事な情報だ。戦いの場に、伝えられそうなら伝える」

 それだけ残して、再び外へ戻っていった。

 治療院の中に、少しだけ静けさが落ちる。

 リシェラが包帯を巻きながら、エルドリックの肩も雑に指差した。

「あなたも座って」

「いや、俺は」

「座って。座るまで言うよ」


 エルドリックは渋々、近くの椅子へ腰を下ろした。

 それから、ぽつりと呟き、うつむく。

「……俺、勇者になれないな」

 セレスティアが寝台の上で目を向ける。

「後悔してるの?」

「後悔はしてない」

 エルドリックは苦く笑った。

「あの瞬間、君を選びたかった」

 勇者なら、もっと全体を見たのかもしれない。

 街を。民衆を。戦場全体を。

 でも自分は、迷わずセレスティアを取った。


 セレスティアは少しだけ黙っていた。

 それから、小さく笑う。

「じゃあ、ちょうどいいわ」

「何が?」

「私も、もう他国に嫁ぐのは無理そうだから」

 エルドリックが顔を上げる。

 セレスティアは痛みに少し顔をしかめながらも、続けた。

「この怪我だし」

「……」

「性格も、だいぶばれたし」

「……」

 エルドリックの口元が少しだけ緩む。


 セレスティアはふいに手を上げた。

 ――張り手が、くる!?


 けれど、エルドリックの頬に触れる寸前で、その手は止まった。

「だから……責任、取ってよ」

 張り手の形のまま、指先だけが、そっと頬に触れる。

「……分かった?」

 その声は、さっきまでよりずっと小さかった。

 エルドリックは一瞬だけ目を見開いた。

 それから、セレスティアの手の上に、自分の手をそっと重ね、ゆっくりと包み込んだ。

 そのまま、じっとセレスティアを見つめる。うっとりしている、と言っていいような目をして。

 怪我をして、髪も乱れて、姫らしい取り繕いなんてほとんど吹き飛んでいるのに、それでもエルドリックの目に映る彼女は、どうしようもなく綺麗だった。

「……取る」

 低い声。けれど、まっすぐだった。

 セレスティアの頬が赤くなる。

「この手、洗いたくないな……」

 エルドリックが小さく呟く。


「手は、洗ってね」

 治療の手を動かしていたリシェラが、一瞬だけぴたりと止まって言った。

 が、また動き出して包帯をきゅっと締めると、「治癒士、連れてくる」と、二人を置いて一旦離れた。


 治療院の外では、まだ王都防衛の怒号と発砲音が続いている。

 けれどこの部屋の中だけは、その一時だけ、別の時間が流れていた。


 外では治療院へ走る担架を見送りながら、騎士団員の一人がぼそっと言った。

「団長、リシェラ殿とは一緒に飲みに行くばかりで、一年以上たってもまだ付き合ってないんですね」

 一瞬、周囲の空気が止まる。

 アルヴェルトは低く返した。

「城なら補給路を断って、落とせば終わりだ。だが相手は人だ。嫌われるような強引な手段は使いたくない」

 部下が肩をすくめる。

「……戦闘の時と違って、冷徹じゃないんですね」

「黙れ。今はそれどころではない」

 耳を赤くしつつそれだけ言うと、アルヴェルトは海岸へ向かった。


 ◇ ◇ ◇


 魔獣の大群が海岸へ流れていく。フェリアの誘導弾は、ついに本来の役目を果たした。 その流れを見て、レオンも一瞬だけ安堵しかける。

 だがその時、背後で低い声がした。

「違う……そんなはずはない」

 振り向くと、ダリオ・フェルネスがいた。初夏の遠征で六組に残れず落ちた候補者だ。討伐数も腕も足りていた、海竜も姿を見せなかったのに、なぜ落とされたのか分からない——と不満を漏らしていたのを、レオンも記憶している。

 そして今、中央広場の群衆の中にいた彼は、誰より早く剣を抜いて応戦していた。まるで、ようやく自分の番が来たとでも言うように。

 だが今、その顔色が変わった。

「そっちじゃない……」

 独り言が口から出ている。

「もっと街の奥へ向かうはずだ……気付かれたか?」

 群れの動きを「知っている」かのような言い方。そして、ダリオの視線は中央広場の奥の壁の辺りを見ていたが、突然そちらへ向かって走り出した。

 レオンの近くにいたルカもそれを見た。

「ガイアス、行くぞ! レオンとピナは、先に海岸へ行け!」

 ルカが言い、ガイアスと二人で追う。

「ここは任せる」

 レオンは海岸へ向かい、駆けだした。ピナも必死に後を追う。


 ダリオが向かった先、壁の前に、古い樽が置かれていた。樽に手を伸ばしかけたところを、ガイアスに腕を掴まれ、ルカに足を払われた。

「離せ!」

 ルカが樽を開けて覗くと、中には黒く、艶のある石が一つ入っていた。強い魔力を帯びている、魔石。

「これか」

 ルカが魔法を使って手で触れずに取り出して、見せる。

 地面に転がりながら、ダリオが叫ぶ。

「俺は、証明したかっただけだ。討伐数では負けていなかったはずなのに、なんで俺が落ちたんだ!」

 ガイアスに地面に押さえつけられ、なおもダリオは息を荒げる。

「王都の連中は、家や見た目、印象だけで選んでる……最初から決まってたんじゃないのか!」

「お前の実力は知らない。けれど、勇者は自分のために人を傷つけることはしない」

 ガイアスは、近くにいた騎士団の団員を合図で呼んだ。魔石はルカがそのまま課題の発表のため中央広場近くに来ていた神殿関係者に預けた。


 瞬間、海竜が、空で低く唸った。

 海岸へ続く、魔獣の群れと、海竜の流れがさらに勢いづいた。


 ◇ ◇ ◇


 レオンは海岸へ向かう途中、騎士団長アルヴェルトと合流した。

 海岸に到着した時には、すでにユリウスのパーティーがいて、魔獣の群れを倒し始めていた。すごい悪臭に、後から追いついたピナも顔をしかめる。ユリウスのパーティーの聖女エレノアが、皆に薄く防護の魔法をかけると、匂いも感じなくなった。ピナも、皆に強化の魔法をかける。少しだが、それぞれの力が強化された。


 アルヴェルトがレオンとユリウスに言った。

「エルドリックからの伝言だ。海竜だが、セレスティア姫を狙った。前に倒した別個体が経験したことを学習している兄弟個体なのではと。……前倒した方法が、通じないかも知れない」

「エルドリックは?」レオンが聞く。

「エルドリックもセレスティア姫も命に別状はないが、負傷して戦えない状態で、治療院にいる」

「厳しい戦いになりそうだな……」

 ユリウスが空を見上げた。


 その時、すぐ目の前に海竜が現れた。夏の終わりの個体より、一回り大きい。静かに落ち着いていて、冷淡で、執念深い目。

 動き始めてさらに、悪い方向で、違いが見えてくる。好奇心旺盛ですぐに仕掛けてきたあの個体と違い、慎重で、まず、間合いに入らせない。ユリウスが前回と同じ角度で斬り込んだ瞬間、海竜は先に身を引き、尾で地面ごと薙ぐ。

「……避けた?」

 ユリウスが低く呟く。

「前の個体なら、今のでも胴の脇に切り込めたはずだ」

 さらに、あの時は、セレスティアの魔法で動きが鈍り、皮膚も柔らかくなっていた。だからこそ剣が届き、鱗も容易く切り、奥の核へとどめを刺すことができた。だが今は違う。魔法で弱らせる者はいない。

しかもこの個体は、前の敗因を知っているように喉元を決してさらさなかった。――前と同じ勝ち方は、もう通じない。


 少し遅れて、フェリアもようやく戦いの場に到着した。レオンの少し後ろにつき、ピナから簡単に、状況を共有してもらった。

「確かに……前の攻め方を知っている感じがする」

 レオンが海竜の首の動きを睨む。


 フェリアの目は、海竜の喉の動きだけを追い始めた。

 ピナから聞いた。海竜の弱点は喉奥の核。だが、前に魔法で弱体化させたセレスティアはいない。慎重で動きも早く鱗も固くて、剣では距離も固さも核まで通らない。

 なら——。

「口を開いた時だけ」

 フェリアが言う。

「喉の奥の核が見える。あそこなら、外側からじゃなくても届く」

 ユリウスが一瞬だけ彼女を見る。

「剣では、届かない」

「うん」

 フェリアは迷わず言った。

「銃なら誰でもじゃない。けど——」

 その視線が、レオンへ向く。

「レオンの腕なら、撃てる」

 静かな断言だった。


 ユリウスはほんの一拍だけ沈黙し、それから頷いた。

「……分かった」

 そして、剣を握り直した。

海竜が低く喉を鳴らす。

 ユリウスは前へ出る。

 正統派の剣士。従来の勇者像の体現者。生まれた時から、自分こそが勇者になるのだと思っていた。

 物語の中心に立ち、最後の一撃を取るのは、自分であるべきだと疑ったこともなかった。

 だが今、目の前にあるのは二つの選択肢だ。

 信じてきたその役目を守るか。

 それとも、勝つために別の役目を選ぶか。

 どちらも同時には取れない。

「僕には、新しい武器は使えない。だが、この剣で、道を開く」

 ユリウスは一瞬だけ目を閉じ、それから迷いを切った。――自分一人の栄光ではなく、勝利そのものを選ぶ。

「レオン!」

 声が飛ぶ。

「最後は頼んだ!」

 次の瞬間、ユリウスは地を蹴った。

 真正面。誰よりも危険な位置へ、まっすぐに踏み込む。

 海竜の視線が彼を捉える。

 咆哮が空気を震わせた。

 だがユリウスは止まらない。

 剣が閃く。

 狙うのは喉の核ではない。そこまでは、届かない。

 届くのは、首の下。喉へつながる、そのすぐ手前までだ。

「うあああああっ!」

 気迫とともに振り抜かれた刃が、海竜の首の下を深く裂く。

 硬い鱗が砕け、肉が割れ、血が飛び散った。

 海竜が激昂する。喉を傷つけられた痛みに、巨体が大きくのけぞった。

 怒りと苦痛に耐えきれず、海竜は大きく口を開く。

 喉の奥。暗い肉のさらに奥で、核がぬらりと光った。

 

 だがその瞬間、海竜の尾が横殴りにうなった。

「ユリウス!」

 エレノアの悲鳴が上がる。

 避けきれない。ユリウスは剣を引き戻す体勢のまま、まともにその重い一撃を受けた。

「うぐっ」

 人の身体など紙片のように弾き飛ばす、圧倒的な質量。ユリウスの身体が石畳の上を大きく跳ね、血を吐きながら転がる。

 

 その代わりに――射線が、通った。

 フェリアが叫んだ。

「レオン、撃って!」


 レオンの世界から音が消える。

 ユリウスから預けられた、射線。

 フェリアが何度も改良してきた銃。

 何度も練習し、調整した照準。

 全部が、この一発のためにある。

 引き金を引く。

 乾いた銃声が秋の海風を裂いた。

 弾は真っ直ぐに飛び、口を開いた海竜の喉の奥の核を撃ち抜いた。

 一瞬、巨大な身体が止まる。

 次の瞬間、海竜の巨体が大きくのけぞり、口から血と魔力が噴き出したかと思うと、砂浜へ崩れ落ちた。

 波が跳ねる。

 群れがざわめく。


 そして中心を失った魔獣たちも、騎士団銃部隊と残る候補者たちに撃たれ、切られて散っていく。

 しばらくの後、再び静寂が戻った。


「……勝った?」

 ピナがようやく小さく言う。

「今さら!?」

 後から追いついて、群れとの戦闘に参加していたルカがへたり込みながら叫ぶ。

 同じく戦いに参加していたガイアスも、短く息を吐いた。

 動かない海竜を、騎士団員たちが確認した。


 レオンが、ユリウスに駆け寄る。

 エレノアは既にユリウスの傍に膝をついていた。石畳の上に横倒しになったまま、息はあるが、浅かった。唇の端に血が滲み、肩から脇腹にかけて、服は無残に裂けている。

「ユリウス!」

 エレノアが震える声で呼びながら、回復魔法をかける。

 ユリウスは苦しそうに眉を寄せて、それでもかすかに片目を開けた。

「……声が、大きい」

 息の抜けるような、弱々しい声だった。それでも、その一言にエレノアの目に涙が滲んだ。

「良かった。生きてる……!」

「……うん」

 そこまで言ったところで、ユリウスは咳き込んだ。

 血が少し飛び、レオンの背筋が冷える。

「喋るな!」

 レオンが珍しく怒鳴った。

 ユリウスは顔をしかめて、かすかに口元だけで笑う。

「終わったな」

 レオンは無言で、強く頷いた。

 その顔には勝ち誇る色はない。それでも、誰もが分かっていた。

 家柄や、華やかな血筋は無いが、レオンは騎士団と連携し、民衆を誘導し、フェリアの新しい武器を戦場に組み込み、最後に決定打まで打った。

 ただ強いだけではない。変わっていく戦場と時代に合わせて、常に成長していく。その姿こそが、王都の誰の目にも“新しい勇者”として映っていた。


 ◇ ◇ ◇


 戦いの後、王都は勝利の歓声より先に、後始末に追われた。壊れた建物、治療院への負傷者の搬送――ただ、幸い軽傷が多く、重傷は数名、死者は出なかった。

 

 レオンは治療院の中で、エルドリックとユリウスの姿を確認した。エルドリックは腕に包帯を巻いたまま壁にもたれている。その視線の先には、手当てを終えたセレスティアがいた。

 ユリウスも、あの後騎士団員たちに担架で治療院まで運ばれ、ベッドに静かに横になっていた。エレノアが傍らに座り、彼の肩の傷を治癒している。

「大丈夫か?」

 レオンが近づくと、エレノアが先に答えた。

「大丈夫にしました。肩も脱臼して、肋骨も折れていましたが」

 リシェラが横から言う。

「エレノアも、魔力使い過ぎ。あとは任せてそろそろ休みなさい」

 ユリウスがエレノアを見て、微笑む。

「ありがとう。君のお陰で、助かった」


 エルドリックも、壁にもたれたまま小さく笑った。

「俺は、最後の戦いよりも、大事な人を選んだ」

 セレスティアがその言葉に目を伏せる。だが頬は、わずかに赤い。

 レオンは勝ち誇らず、ただ短く言った。

「無事でよかった」

 エルドリックが肩をすくめる。

「二人こそ。最後まで戦ってくれて、ありがとう」

 その時、治療院に来たフェリアがレオンを見つけた。煤と潮風の匂いが髪と服に残っている。発射器や銃を使った反動で、腕も少しだけ震えていた。発射器と重いリュックを工房へ置いた後、念のため治療院で薬を塗ってもらっていた。

「レオン」

「フェリア」

 少し離れた距離で止まる。

「終わったね……お疲れ様」

 フェリアが言う。

「うん。終わった」

 レオンは頷く。

「フェリアの銃と爆弾のお陰だ」

 フェリアの口元が少しだけゆるむ。

「前の失敗、無駄じゃなくて良かった。約束通り、感想ありがとう」

 レオンが、頭をかく。

「うーん、そういう意味で時間が欲しいと言った訳では無かったんだけど……正式に決まったら」

 彼はそこで言葉を切る。

「その時、また時間が欲しい」

 フェリアは聞き返さない。ただ、小さく頷いた。


 ◇ ◇ ◇


 夕暮れ時、王都の空が橙に染まるころ、審査官が中央広場に候補者全員を集めた。


 台の上に、三組が揃っている。

 エルドリックがセレスティアの隣に立っていた。腕には包帯が巻かれている。

 ユリウスも肩や脇に包帯を巻き、エレノアに肩を支えられて静かに立っていた。

 レオンも剣と銃を腰に収めて、まっすぐに立つ。


 神殿長が前に出ると、口を開いた。

「今日の審査において、王の意見も含め、王都防衛における各候補者の働きを評価した。民衆の誘導、魔獣の制御、そして最後の一撃」

 静かな声だった。

「勇者に相応しい者を、ここに認定する――レオン・クライン。新しい、勇者よ、これへ」

 周囲の視線が、レオンに向いた。


 ユリウスが、視線だけでレオンを見た。そして、かすかに頷いた。生まれてからずっと、勇者になると信じてきた想いを断って、自分に勝利を預けてくれた。レオンはユリウスの覚悟に対する感謝の想いを噛み締める。

 エルドリックとも、目が合う。彼は、今回勇者に一番近い位置にいた。だが、勇者になることより、セレスティアを選ぶと決めた。自分はまだこれから伝えなければと、レオンは思う。


 彼らと、それ以前の沢山の候補者たちの想いを託された。そして、さらにこれから、誰よりも一番危険な戦いに、挑み続けなければいけない立場になった。勇者の覚悟の重さが、レオンに圧しかかる。

 ――けれど、一人で背負うものではないことも、もう知っている。僕は、今まで支えてきてくれた仲間たちと、これからも越えていく。


 レオンは神殿長に向かって一歩、前に出た。その顔は前と違い、自信と覚悟に満ちていた。

 広場を大きな歓声が包む。


 傷ついた街の上に、秋の長い日が落ちる中。

 王都の誰もが、勇者の誕生と、今日の無事を喜んでいた。


 ◇ ◇ ◇


 数日後、フェリアは工房に来たレオンから、年明けに正式な勇者認定と祝賀舞踏会が開かれる、という話を聞かされた。

「一緒に出てくれるよね? ――パートナーとして」

 レオンはフェリアをまっすぐ見て言うと、爽やかに笑った。

 フェリアは、目を大きく見開いた。


 それ以上は、まだ言わない。

 だが、その日はもう遠くなかった。


お読みいただきありがとうございます。

文字数がいつもの倍になってしまいましたが、

一気に勇者選抜の最終結果が出るところまで書ききりました。

お楽しみいただけたようでしたら嬉しいです。

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