表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦狂のキキ  作者: shio
第一章
6/461


 出立が夕方なのは鬼の行動が活発になるのが夜だからだ。目的の場所には朝に着く。つまり、鬼が休んでいる朝に襲撃するという作戦だろう。

 皆足軽の姿だった。だが、大人達が胴や草摺くさずり、小手や臑当すねあてを付けている中、キキに合う鎧はなく紺の着物の姿のまま出発した。当然で、キキのような小さな女の子用の鎧などはない。

 けれど、キキはそれでいいと思っていた。


(鬼の攻撃は斬るというより潰す攻撃……鎧なんて意味が無い)


 そうと分かって……いや、分かっていないかもしれないが、ともあれ鎧を着るのは安心の為だろう。心の安心。守られているという安心。

 それで怯えがなくなるのなら、鎧には意味がある。


(……いや、本当は意味はないけど)


 キキは自分の中ですぐに否定した。

 鬼の攻撃を防げないのなら、避けるしかない。鎧を外して身軽なほうがいいに決まっている。

 鎧でガシャガシャと音が響く中、キキは一番後ろを歩いていた。鎧を着ていない小さな女の子を元より戦わせる気は無いのだろう。居ない者のように、こちらには気にも止めていない。


 ガシャガシャガシャ――――


 そうして、まるで最初から居なかった者のように、キキの姿は消えた。



 ――ザザザザザッ――


 キキは森の中を走って行く。兵士達は普通に道を歩いて行くため、こうして山を越えていけばかなり早く着くはずだった。

 早く着くことを目的とせず、兵士達が安全な道を行くのは体力を温存させるためだ。鬼に奇襲は意味が無い。恐怖することも驚くこともないからだ。

 だが、今回はそれで助かった。こうして楽に先行することができる。

 斜面がきつくなるにつれて、キキは木の枝に飛び移った。枝と枝を飛び移り、山を飛び抜けていく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ