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戦狂のキキ  作者: shio
第二章
21/461


 ――着いたのは、陣の中央にある大きな屋敷だった。


「随分、遅い到着だな、じょう殿」


 陰陽允おんようのじょうである咲久夜をそう呼び、蒼紺の装束を纏った男は鋭い視線を向けた。


「定刻には間に合ったと思うが、待たせたのであれば詫びよう、須佐すさ殿……いや、鎮守府将軍ちんじゅふしょうぐんとお呼びしたほうがよいか」


 須佐は応えず――けれど、周りの兵士達の僅かな変化、殺気に似た感情が宿ったのをキキはすぐに感じ取った。

 咲久夜がわざとくらいで呼んだのも理解している。怒らせるため……も少しはあったかもしれないが、自分に須佐のことを分からせる為だろう。


「咲久夜様」

「一人にさせて悪かったな、那都」


 那都が照灯と同じく咲久夜の後ろに控える。こちらに一瞬だけ視線を向け微笑み、キキも微笑み返した。

 成程……キキは内で頷いた。那都を一人で先に行かせた理由も分かった。武家の動きと感情を探る為だ。つまりは、武家のことをそれだけ警戒しているともいえる。


(……それに)


 視線だけで周りを探る……それは咲久夜達に出会った時から感じていたこと。陰陽師の数は武家に比べて圧倒的に少ない。

 ここで陰陽師の白の装束を着ているのも自分達四人だけ。他は全て蒼紺の兵士達だった。


「……何故、こんなところに子供がいる」


 しばらくの沈黙の後、そう声を上げたのは須佐だった。実をいえば、キキ自身も周りから見られているのは気付いてはいたのだが。


「おお、紹介が遅れたな。この子は、我らの新しい仲間だ。名はキキという、宜しく頼む」

「ほう……お前があの『鬼気持ち』か」

「これは、須佐殿。そちらの隊に居たにも関わらず、今まで知らなかったとは」

「陰陽師に比べて人が多いからな。一人一人を見るほど暇ではない……だが、評定の前に話しておかなければなるまい」


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