第3話、王国からの脱出,1
移転魔法で王都の外の別邸に移転した私たちは、別邸の使用人たちに当座の生活費を渡して、行った事が無い場所には移転出来ないので、直ぐに馬車で王国を脱出する為に隣の皇国に向かったのです。
馬車の中でお父様のギョームが
「私の為にお前たちに迷惑を掛けてすまない」
母親のリーシャが明るい顔で
「貴方、何を言うのよ、あんな酷い王国から出れてかえって良かったですわよ、オホホ」
私も晴れ晴れとした喜んだ顔で
「そうよ、お父様、私もあの大嫌いな王太子 アホバァンと別れる事が出来て天にも昇る位
嬉しいのよ、ね、お兄様」
兄のジョージアも笑い声を上げて
「アハハ!父上、イザベラの言う通りですですよ。
あんな貴族だけが威張り散らして、奴隷をこき使、平民を見下しているような国は駄目ですよ、それにしてもイザベラの魔法は凄いな」
お父様は目に嬉し涙を浮かべて
「ありがとう、私は良い家族に恵まれて幸せ者だよ、心残りは王国の奴隷解放が出来なかった事と平民を守れなかった事だが」
私は仕方ないと思い
「お父様が国王なら良かったのに、でも人生何が起こるかわからないから、頑張りましょうよ」
家族全員が
「うん、そうだな、まずは無事に王国から皇国に脱出しなくてはならないな」
皇国までは馬車で1週間位掛かるのです。
途中の街などに泊まると王国に見つかる恐れがあるのでなるべく街中は避けて野宿をしたのです。
5日間が過ぎて明日は皇国に着くので家族は最後の難所の薄暗い森の片側が谷底の道を馬車を慎重に進めていた。
然し突然に森の中に隠れていた王国の暗殺者と思われる集団が現れて弓矢を放ち、切り込んで来たのでした。
馬車を引いていた馬が驚き暴れて馬車は家族4人を乗せたまま谷底に真っ逆さまに落ちて行ったのです。
私は魔法を使う間も無く馬車から放り出されて大木に頭を打ち付けて意識を失ないました。
気が付くと私を見ている無精ひげで濃い藍色の瞳の男性がいたのです。
私は吃驚して「ヒィー」と悲鳴を上げて起き上がろうとしたが男性が私の両肩を押さえて
「大丈夫だ!倒れていた貴女を助けてこの小屋に運んだ者だ、危害は加えないよ、安心しなさい」
私は少し落ち着き、辺りを見渡すと本当に小屋の中でした。
私は助けて呉れた、見知らぬ男性に立ち上がってお礼を言おうとしたが、足が折れているみたいで。
「ズキーン」
と痛み尻もちをついてしまい男性が
「足が折れているから無理をしないで寝ていなさい」
「御免なさい! 助けて頂きありがとうございました」
「いや、それよりも峠から馬車が転落したみたいだが、同乗者がいたみたいなので、私の部下が見に行っているから、安静にしていなさい」
「両親と兄が一緒だだったのです、私も探さなくてわ」
私は起き上がり自分に聖魔法を使い治癒魔法を掛けたのです。
私の身体は青白い光に包まれて出血や顔の擦り傷が無くなり足の骨折も治ったのです。
見ていた男性は吃驚して口をポカーンと開けていたが、正気に戻り
「凄い!!、もしかしたら、伝説の治癒魔法なのか?」
私は焦っていたので「ハイ」と返事をして家族を探す為に小屋の外に飛び出したのです。
飛び出した小屋の外には逞しい青年に背負われて小屋に入ろうとしている父親がいたのでした。
私は思わず駆け寄り父親を背負っている青年に
「助けて頂き有難うございます」
「お父様、大丈夫ですか?」
「どうやら、何とか助かったみたいだ」
私はお父様を青年の背中から降ろして治癒魔法を掛けた。
お父様の身体が青白い光に包まれてみるみるうちに傷が無くなり折れていた腕と足が真っ直ぐになり自分で立ち上がったのです。
初めて見た逞しいの男性が
「信じられない!伝説の治癒魔法だ」
私はそんな事よりももう一人の男性が引いて来た板の上に寝せられているお兄様だと思われる所に行き見ると。
お兄様だったが、誰が見ても亡くなっているのが分かる位に身体が紫色に腫れあがり、身体には弓矢が何本も刺さっていたのでした。
それでも私は奇跡を信じて治癒魔法を掛けたのです。
然しお兄様の身体は青白い光に包まれる事は無く。
私はお兄様に抱き付いて大声で泣いたのだ。
「ワァアアアア~お兄様~、死んじゃ嫌~~ワァアアアア~~~お兄様~~」
お父様が私を抱きしめて一緒に泣き
お父様が顔を顰めて
「毒矢を撃たれたみたいだ、王国の仕業だ、
くそ~、許せないウッウウウウ、王国の奴らは絶対許さない。
覚えておれ~」
私はまだ放心状態だったが、お父様が助けてくれた3人の青年に向かって
「この度は助けて頂きまして誠にありがとうございます、心よりお礼申し上げます。
所で私と同年配の女性は居なかったでしょうか?」
最初に私が見た青年が
「まず、休んで下さい。
詳しい話はあちらで話しますので」
外から見ると結構大きな小屋に入り3人の青年の中では少し小柄で優しそうな青年がお茶を用意してくれて。
「水分を取らなくては」
と進めてくれたので飲んでみると丁度、飲みやすい温度で飲むと薬草茶なのか落ち着いたのでした。
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