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第2記ー3 転換/決意させる夢

文字数多すぎて更に分割。

虹夢は店主のおじさんにいきなり連れ出され、走っていた。


「ちょ、ちょっとおじさん! なんで急に走りだすの!」


「わりい、答えてる暇はねえ…」


虹夢は店主のおじさんに何故急に走り出したか聞いたが店主はそれには答えず走り続ける。


「……!」


その途中、虹夢の目に入ったのは、悲惨な光景であった。

建物は壊れ、人々は血を流して倒れ、あたりには“かつて人だったもの”が点々と散らばっていた。

それを見た虹夢は身の毛がよだつ感覚を、そして自分の心臓の鼓動が早くなるのを感じた。


「おじ、さん…」


「……あれは覚えなくていいもんだ、気にするなボウズ」


顔を青くする虹夢に、店主は穏やかにそう声をかけつつ、

虹夢と共にヒロモトへと入っていった。

店内に入ると店主は虹夢を厨房まで連れていき、棚下に隠れさせる。


「ここにいとけよボウズ」


店主はそこにいるように虹夢に指示をする。


「おじさんは?」


「……ちょっとな」


その時の店主の声に不安を感じた虹夢は、

店主に「これからどうするの?」という趣旨を込めて問いかけた。

店主は暫く黙り込んだが、

「ちょっと」と苦笑いを浮かべて答え、棚の扉を閉じた。


「! お、おじさん! おじさん! 開けて!」


閉じられてすぐに虹夢は扉を開けようとしたが、閂でもかけたのか、

全く開かない。だがしかしそれでも虹夢は必死に開けようと扉を叩く。


「くっ……うあああああああ!!」


 バァン!


「うわ!」


何十回も叩いて手が痺れてきたころ、思いっきり叫びながら叩いたその一撃により、

扉が思いっきり開き、虹夢は勢い余ってそこから飛び出した。


「……! おじさん!」


自分が出れたことを少し遅れて認識した虹夢は、店主を探そうとすぐに厨房から出た。


「! 出るな!ボウズ!」


「え?」


するとすぐに店主の声がし、虹夢は其方へ振り向こうとする。

その時、目の前に映ったのは、

デントリーのようにまるで水のような体をした怪人であった。

怪人は虹夢を見るなりその手にもつ刃を虹夢に向かって振り下ろそうとする。


「デイ!!」


その前に店主が怪人を殴り飛ばし、虹夢を守った。


「……ふ」


その瞬間、銃声が響き、店主の体から血が飛び出した。


「がは!?」


「おじさん!?」


銃弾に体を貫かれ膝をつく店主に虹夢は駆け寄り必死に声をかける。


「大丈夫だ……心配ねえ」


そんな虹夢に心配をかけまいと、顔を向ける店主。

しかし、それで見るからに泣きかけの虹夢を安心させることはできなかった。

そんな二人に、ゆっくりと不敵に笑いながら怪人は近づく。

店主はその怪人の足音が近づくたびに顔を険しくしていった、

が、いよいよもう少しのところで急に穏やかな顔を浮かべ、虹夢にその顔を向ける。


「ボウズ……」


「なに? おじさん?」


「……生きろ」


そう言って店主は虹夢を掴み、最後の力を振り絞って怪人を突き飛ばし、虹夢を店の外へ投げ飛ばす。


「っ! おじさ……あ」


投げ飛ばされて地面に激突した後、体を起こした虹夢が見たのは、

店主が怪人によって切り裂かれた光景だった。


「ああ…」




「!」


そこで虹夢は目を覚ました。

さっきまで見たのは、どうやら夢だったようだ。

だが夢にしては本物じみていたそれに、

虹夢は体を震わせ、体中から冷や汗を流していた。


 ピシャァーーーーン……!


「!」


その時、突如雷鳴が落ちた。もしかしたらと思い、

虹夢は雷鳴が落ちた場所へと急いで向かった。




 ーー数分前 砂浜ーー


「……」


虹夢の神社から飛び出した後、レイジは砂浜まで移動し、呆然と眺めていた。


(他にやり方、なかったのか、俺……)


そしてそこで自問自答を繰り返していた。

虹夢を巻き込んだこと、勝手に突き飛ばしたこと、

その二つの後悔を、レイジは飲み込めずにいた。


「お、いたいた〜」


「……シザーか」


そこにシザーがパタパタと飛んできた。シザーはレイジの横にすっと降り立つ。

レイジは鋭い目でシザーを追ってはいたが、前のように殴り飛ばしはしなかった。


「何しに来た」


レイジはシザーに問うた。シザーは「虹夢について」と答え、話を切り出す。


「虹夢のやつ、おまえの怒った顔見て、大分堪えてたぞ〜」


「……」


シザーの言った虹夢の様子を聞き、レイジはギリッっと苦々しく唇を噛む。


「で、どうしたあんなこと言った?」


「……はあ、おまえ自分の創造主に憎たらしいおせっかいとか呼ばれてないか?」


「よくご存知で」


「……ちっ、……ダメだと思ったんだ」


シザーに虹夢が誘いを受けようとしたのを遮った理由を聞かれ、

ため息と舌打ちまじりにレイジは答え始める。


「あいつは、自分が負おうとしている危険を、ちゃんと考えられていない。それが危険だと感じたから、ダメだと思ったんだ。」


「ふむふむ」


レイジは虹夢がシザーの誘いを受けようとしたのを止めた理由を、

危険だと感じたからと言った。


「でもどうしてあいつがそうだって思ったんだ? 特に変じゃなかったろ」


「……おまえが虹夢に頼もうとした時、これから起きることに怖がる様子が一切なかった」


「それが?」


「……それが普通なわけないだろ、誰だって怖がるはずだ。今から命かけろと言われたら」


それを聞いたシザーはなぜそう思ったのかレイジに更に聞いた。

レイジはシザーが「特に変じゃない」と呟いたことに「おまえそれはおかしいぞ」的趣旨が含まれた表情をしつつ、シザーの追加の問いに答えた。

それを聞き「何がおかしいの?」という感じで首を傾げるシザー。

そんなシザーに呆れつつもレイジはそれがおかしい理由を言った。

命をかけろと言われたら普通は怖がるはずだと。


「……なるほど〜。それちゃんと言えば虹夢くん悲しそうな顔しなかったんじゃないのかな〜ふあははは」


全て言い終えた後、レイジはシザーから、「それ言えば良かったのでは」という煽り混じりの苦言を呈される。正論なので言い返せずに「その通り」とうなづくしかない(それはそれとしてシザーをなぐりたいとは思っている)。


「まあどうするかはユー次第だけどねぇえええええ?」


(そいつはほぼ誘導だシザー、まあやっぱ行かなきゃまずいよな)


シザーの「レイジ次第」と圧力をかけるように言ったセリフに、

「誘導だよ」と思いつつもレイジは虹夢に謝りに行こうと決めたその時、


「我はデントリー! 手下と共に再びこの地へとやっていや、上陸いや、浮上してきたぞぉーーー!!」


海から、まるで水でできているかのような見た目で、左手はフックとなっており、

右手には剣を持ち、背中にはアンテナがついた機械を背負っている怪人、

デントリーが水でできたような人形の手下を引き連れ現れた。


「うわでたー、どうするこいつら? 虹夢呼ぶ?」


いきなり出現したデントリーにシザーは(棒読みで)驚き、レイジに虹夢を呼ぶかどうか聞く。


「……いや、今回はいい。勝手に突き飛ばした手前、“手のひらひっかり返してやっぱり頼む”はおかしいからな」


レイジはシザーの問いに呼ばないと答えると、

雷仁竜へと姿を変え、雷鳴と共にデントリーたちと戦い始める。


「さて、あいつは……お、わりと早く来たな」


「レイジ! シザー!」


だが戦いが始まったほぼすぐに、虹夢が走って向かって来た。

雷仁竜は舌打ちしつつも腕や翼、雷鳴を駆使してデントリーたちを吹き飛ばし、

安全を確保してから虹夢へと頭を向ける。


「なんで来た!」


「う……戦いに、来た」


その瞬間、ほぼ咆哮に近い大きな声で虹夢になんで来たと怒鳴るように聞く(この時シザーは発せられた衝撃波に飛ばされる)。虹夢は尻込みしながらも戦いに来たと告げる。


「……だめd「夢で」ん?」


「ここに行かなきゃって思った理由、夢で見た……」


雷仁竜はすぐに帰そうとしたがその前に虹夢が口を開き、ここに来た理由を話す。


「おじさんが、俺を連れ出して、その途中で赤い池に浮かぶ人たちを見て……そしておじさんが俺をにがすために死んじゃって…」


雷仁竜は黙って聞いていた。虹夢の手が震えてることと虹夢の話より、

それがどれほど凄惨なものかいやでも雷仁竜は分かった。

そして虹夢がここへ来る決意をした理由も察しがついていた。


「……その夢を見て、おまえをどうしたいと思った」


「……!」


察しがついた上で、雷仁竜はあえて聞く。

虹夢は震えを抑えながら震える声で答える。


「……俺は……あれもまた見るのはいやだ、守られて守ってくれた人が死ぬのがいやだ! だから……守られんじゃなくて守りたいと思ったから、そのための戦う力が欲しいって思ったから! ここに来た……だからシザー、レイジ、俺に力を渡して!!」


虹夢は、伏せていた顔をあげ、

力強い瞳で雷仁竜を見据えながら宣言した。

それを確かに耳にし、目にした雷仁竜は、()()()()()()()()()()()


(……こういうのはこうなったらもう、そう簡単には引き下がってくれないな)


彼は虹夢を帰らせるのを諦めた。しかし


(でもこれだけは言っておこう)


一つだけ、言わなければと思った。


「虹夢」


「何? レイジ?」


「力を渡してではなく、一緒に戦う。それだったらおまえが戦うのを許す」


雷仁竜が虹夢に告げようとしたのは、

『力を渡してではなく、一緒に戦う』ということ。


「…じゃあ、そうする!」


それを聞いた虹夢は瞬間あっけにとられた顔をしたが、

すぐ笑って、しかし真剣な表情でそうすると言った。


「ぐふぅ……は、話は終わった


 バジィ!! ドゴオオォーーーン!!


『ぐわあああああああああ!?』


「話終わった〜?」


雷仁竜の攻撃で倒れ伏していたデントリー達が立ち上がろうとしたその時、

青と緑が混じり合ったような電撃が彼らを襲い浜が爆発。

その直後目が黄色になったシザーが二人の元へとパタパタと戻ってきた。


「シザー! もしかして今のシザー?」


「そうだぜ〜こんなふうに」


戻ってきたシザーを見て虹夢は喜び、同時に先ほどの雷はシザーが出したものか聞く。

シザーはそうだと答え、再び実践すべく自らの口に入っていた『Lightning dragon』と刻まれた黄色のディスク『交輝レコード 翔雷』を取り出し、再び口に入れた。


「ほい!」


 バジィ!! ドゴオオォーーーン!!


『ぐわああああああ!?』


すると先ほどと同じように青と緑が入り混じった雷がデントリー達を襲った。


「すごい!」


「く、だが電気ならわれの力に……ってこの電気この前の吸収できないやつだぁあああああ!?」


それに感激する虹夢。対しその雷がこの前自分を破滅に追い込んだ特殊な電気だと気づき項垂れるデントリー。

そんなデントリーを尻目に雷仁竜は虹夢に迅雷龍突牙を、シザーは交輝レコード 翔雷を渡す。


「「さあ、変身しろ、虹夢!」」


「もっちろん!」


虹夢がそれを受け取ると、シザーと雷仁竜は変身するように指示し、

虹夢はもちろんと承諾、レコードを迅雷龍突牙にセット、

ぶんぶんと振り回し、雷を描くようにして虚空を切り裂く!


「雷!竜!装!」


その瞬間、すさまじいほどの雷鳴が切られた虚空から迸り、

虹夢の姿を『雷竜』へと変化させた。


「さあ、行くよ!」


力強く、虹夢は宣言した。

雷竜らいりゅう

虹夢の最初の戦闘形態で、基本形態。

基本カラーは黃とシルバー。イメージは雷、竜、和(ちょっと中華あり)

マフラーの先には竜の頭が。髪は黄色、瞳は緑。

雷を操り、超スピードで敵を翻弄する。

武器は銃に変形できる斧『雷覇翼斧らいはよくふ』、

斬撃武器としても使用可能な弓『雷爪断弓らいそうだんきゅう』、

そして両武器を合体させた本来の形、龍の頭を模った矛先を持つ、

止めに使用する突貫系統の剣『迅雷龍突牙じんらいりゅうとつが』。

雑魚敵、強敵関わらず最初は雷覇翼斧と雷爪断弓で対処、

倒せそうなら倒し、倒せないなら攻撃により特殊な電気を相手の体に蓄積させる。

十分なレベルまで貯まったら迅雷龍突牙に切り替え、攻撃して相手の体力を削る。

そして止めに必殺技を使い倒す。

速さを持ち味としていて、その速度は音速にも達する。

しかし、脳がその速度についていけずに頭蓋骨の中で衝突したり、

神経の伝達速度を雷(電子)を操ることで速くしたりしているので、

脳や神経に与えるダメージがかなりでかい。

そのため、あまり全力で走ると死ぬ(そうでなくとも気絶する)。

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