第1記-1 出会い/start the new[true]daily
友達から指摘を受けてそれが再投稿じゃないと修正できなかったので再投稿。
というわけで改めて目標、
アニメ化!!
西暦2314年12月
神奈川県の海に近い地域に存在する開発都市、天原市に存在する海辺。
そこで銀髪の少年が穏やかにさざ波をうつ海を眺めていた。
「・・・綺麗だなぁ」
「おーいボウズ! そろそろ店、開けるぞー!」
しばらくすると、海近くの中華料理店の方から少年を呼ぶ声が。
少年が振り返ると店長と思われる男性が店から出て少年を手招きしていた。
「わかった!」
それに気づいた少年はすぐさま立ち上がり店主の元へ向かう。
ごぽぽっ……
「ん?」
その途中、泡が破裂するような音を聞いた気がした少年は、
つい立ち止まり振り返って海を見る。
しかし、水面には波紋はあるものの、音の原因はどこにも存在しなかった。
「どうした? ボウズ」
急に少年が立ち止まって海の方を見たために、店主が心配するように声をかける。
それに気づいた少年が再び店主の方へ振り向き、
「なんでもない」とかぶりを振る。
だがその直後、思い出したように「あ、けど一つ」と付け加え、
「俺の名前、坊主、じゃなくて、四・木・虹・夢、だから」
そう店主に笑って告げた。そう、四木虹夢。それが少年の名だ。
ーー中華料理店 ヒロモトーー
「ほいもやし味噌ラーメンお持ちぃ!」
「すいませーん。餃子追加おねがいしまーす」
「はい餃子追加!」
所変わってここは中華料理店ヒロモト。
先ほど虹夢に声をかけていた店主が経営している料理店である。
因みに今はお昼時であるため、それなりに客が多い。
「おい坊主! 9番テーブルに餃子!」
「はーい」
虹夢はここで働かせてもらっている。年齢は今年で14歳。
我々が知る日本の法律では14歳ではアルバイト等はできないが、
店主のご厚意というものもあり、働かせてもらっている。
実は他にも理由はあるのだが、今は話せない。
「おーいそこの君!」
店の奥側、厨房に近い20番テーブルの方から呼ぶ声を聞いた虹夢は、
「何だろう?」と思いつつも、すぐさまそのテーブルへ向かう。
席に座っていたのはフードを被った男性二人。
一人はどことなく暗い雰囲気を漂わせていて、
もう一人はフードから覗く端整な顔立ちと、
細身な体により女性にも見える風貌だ。
どうやら先ほど虹夢を読んだのはこの女性ぽさを持つ男性らしい。
「え〜と……あ、お待たせしました。ご用は?」
「注文頼めるかな? 中華そば一つメンマ多め」
「あ、はいわか……かしこまりました」
最初と途中で決まり文句を忘れたり、
間違えかけたりしながらもしっかり対応する虹夢。
因みにこの時、「場所的に近いのおじさんなのに、
なんで注文しないんだろう」と少しは思っていたらしい。
そうして注文を店主に伝えようと虹夢が席から離れた時、
女性ぽさを持つ男性と暗い雰囲気の男性の話を聞いた。
「そういえば最近ここら辺で海賊みたいなやつが暴れているらしいぜ」
「ほうほう」
「なんでも海から現れては人が困るようなことを毎回行っているんだとか」
「ほー」
(……何を話てんだろう)
偶々聞いてしまった為に、虹夢は話の内容が少し気になった。
曰く海賊が海から出て来て悪さをしているとか。
(海賊……テレビくらいでしか聞かないけど本当にいるのかなぁ)
そんな他愛の無いことを思いつつも虹夢は店長に注文を伝えた。
ーー数時間後ーー
「お、ボウズ、そろそろ上がりだ」
「ん、了解」
数時間後、虹夢の勤務終了時刻になったようで、店主は虹夢に上がるように促す。
虹夢は頷くとすぐに帰り支度を済ませた。
「ほら、いつものだ」
そういって店主は虹夢に野菜などが入った袋を渡す。これが給料の代わりだ。
「ありがとう、おじさん。じゃあ、また明日」
袋を受け取ると、虹夢は店主にお礼を言って帰路についた。
「……海賊、か」
道中、虹夢は海を見てさきほど男性たちが話していた噂を思い出した。
「そういえばおじさん、最近ここらへんで変なものを見たっていう噂を聞いたって言ったような……ま、いっか」
店主も似たようなことを聞いていたことを思い出し、
少し噂について考えてみたが、すぐに気にしなくなった。
「いやいや、もうちょっと考えてみようぜ」
と、その時、後ろから声がしたような気がした虹夢は後ろを向いてみる、
だがそこにはだれもいない。
「どこみてるんだよ、こっちだこっち」
今度はもっとはっきりした声を虹夢は聞いた。その声は上から聞こえていた。
少し驚きつつも虹夢は上を向く。
そこには、各部が尖っており、
光沢のような輝きを放つ体を持つ、赤目の黒いコウモリであった。
その大きさはかなりでかい。明らかに手の平サイズは超えている。
「……。……えっと」
「おっと、こういう時は、君かおまえは? だろ?」
虹夢はコウモリに対して、何か言おうとしたが、
どんなことを言えばいいかわからず困り果てた。
それに気づいたコウモリはすかさずフォローする。
「あ、じゃあ……お、おまえは?」
「あ、そっち選ぶのね。なんか今の感じと合わねえなぁ……まあいいや」
虹夢が選んだのはおまえ呼び。
虹夢がそっちを選択したことに驚いている様子のコウモリ。
意外と思いつつも話を切り出す。
「俺の名はシザーバット、気前のいい便利な配下コウモリだ! おまえが知りたいこと、教えてやるよ!」
「気前の、いい?」
「おいなんでそこ疑問符なんだよおかしいだろ」
コウモリ、シザーバットは自己紹介すると同時に、
虹夢に疑問に思っていることに答えてやるというがそこの部分はスルーされ、
自己紹介の際に言った気前のよいの部分に疑問符を浮かべられていた。
さすがにキレかけ寸前のシザーバットだが、
ここは落ち着いて、丁寧に突っ込みをする。
「あ、そういえば、知りたいこと、教えてくれるって今言った?」
「あ、うん。言った」
少しのタイムラグで虹夢はシザーバットの発言を理解する。
その瞬間シザーバットは、「こいつめんどくせえなぁ」、と思ったようである。
そしてシザーバットはようやく本題を話し始める。
「俺についていけば、今巷で噂になっている海賊について教えてくれるやつに会えるぜ。ほら、どうする?」
「……うーん」
「え、悩む?」
曰く、シザーバットは噂について教えてくれるものに会わせてくれるそうだ。
それを聞いた虹夢は少し考える素振りを見せる。
「うーん……よし、行く!」
しばらく考え込んだ後、決心したのか、シザーバットに行くと告げる虹夢。
それを聞いたシザーバットは、ようやくか、
という思いもこめたため息を吐くと、虹夢の眼下まで降下し、こう告げた。
「じゃ、手を出しな」
それを聞いた虹夢はすぐに両手を差し出す。
「いや両手じゃなくていいんだけどな、まあいい、か!」
ガブっ
次の瞬間、
虹 夢 の 手 に シ ザ ー バ ッ ト が 噛 み 付 い た
「……え!?」
素っ頓狂な声を出した驚愕と共に唖然とする虹夢。
少しして事態の深刻さに気づいたのか、
シザーバットが噛み付いている両手をブンブン振り始めた。
めっちゃわああああああって叫びながら振り回すが、シザーバットは
「トウロクチュウ、トウロクチュウ、シバラクオマチクダさいwwww」
と機械的なセリフ(笑い声まじり)を口ずさんでいる。
5分くらいたった所でようやくシザーバットは虹夢の手を離した。
「ふう、よし、契約完了」
「はあ、はあ……ちょっと、おまえ……」
虹夢がさきほどのことについて抗議しようとしたその時、
シザーバットは契約完了と呟いた。
その瞬間、光があたりを満たす。光は虹夢とシザーバットを包み込む。
「うわっ!」
「さあさあ、雷龍のまつ天空へ、レッツラゴー!!」
ギュン!
……光が収まると、そこには人の姿はなく、
直前まで虹夢が提げていた袋だけがそこにあった。
「あれ、ここは?」
虹夢が目を覚ますと、そこはまるで雲の上かのような空間であった。
あたりは不思議なまでに光で満ちているが、
遠くを見てみると電気を帯びている所も存在するようだ。
「ここは雷龍が時を待つ場所。天空に存在する隠れされし場所さ」
虹夢の横でシザーバットが解説する。
「……ここにあの話について教えてくれる人がいるの?」
「あ、解説スルー? まあいいけど」
さりげなく解説をスルーされたことを気にするシザーバット。
すぐに気を戻し、虹夢の質問を肯定する。
「ああそうだ。だけど一つだけ訂正しよう。それは」
ズドン…!
直後、虹夢の後ろで巨大な、何かが落ちてくるような鈍い音が響く。
虹夢は気になったのか後ろを振り返る。そこには
「人じゃなくて、龍でした⭐︎」
そこには、背中に斧の形状をした翼を持ち、
腕にカッターのようなものをつけた、黄金の龍の姿が。
龍はぎょろりと目を虹夢へ動かすと、虹夢に語りかける。
「おまえか、シザーバットに選ばれし者は?」
これが、後に共に道を歩むことになる、一匹と一体と一人の最初の出会いだった。
第1記-2はすぐに投稿です。




