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悪魔が証明

作者: 氷純
掲載日:2012/02/13

 ある日、聖職者の元を悪魔が訪ねてきた。

「お前の願いを叶えてやろう」

 悪魔がそう切り出すと聖職者を笑顔で言った。

「もう叶えられたよ」

 聖職者が嬉しそうに神に祈り始めたのに辟易して悪魔は教会を後にした。

 最初から聖職者を堕落させるのは難しかったと反省した悪魔は手始めに無神論者を訪ねた。

 すると、無神論者は出かける支度をし始めた。

「お前の願いを叶えてやろう」

 無神論者の行動を怪訝に思いながらも悪魔が持ちかける。

「君に頼むまでもないね。だが来てくれたことには感謝しているよ」

 悪魔が伸ばした手を乱暴に振り払った無神論者はそう言った。

 そして悪魔は追い出されてしまった。

 悪魔はその後、どこへ行っても歓迎されたが願いは叶った後だと言われてしまう。

 訪ねた人々が教会に集まっているのを知り、全てを悟った悪魔は自ら命を絶つ決意をした。

 悪魔は教会に乗り込み、並み居る人々を前に宣言する。

「俺が死ねば誰も神の存在を確信できまい? すなわち堕落だ!」

 高らかに笑いながら悪魔は死んだ。

 神の聖域たるその教会には未だに悪魔の死骸が展示されている。

 その題名はーー


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― 新着の感想 ―
[一言]  小話ですね。  読んで『悪魔を思い出す娘たち』というノンフィクションを思い出しました。  アメリカでは1980年代頃から悪魔崇拝がらみの児童の性的虐待の報告が頻発したのですが、警察などが…
[一言] 悪魔が話かけた人たち全員学者なんですかね?
[一言] 何度読み返しても、その題名が何なのか判りません。 みんな判るのだろうか。
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