4 図書室
「図書室に案内して下さい」
喜美子と智也は裕美を二階の渡り廊下を通って別校舎にある図書室へ案内した。
「ここが図書室か」
裕美は図書室を見回した。
「ここでは図書委員だった山名広美さんが失踪しているんですよね」
「え、そうだけど。あなた、どうして」
「今年の四月から半年の間に学園で起きた八人の女子生徒の失踪。私、すごく興味があるんです」
「へえ、裕美はそんなのに興味があるんだ」
「ちょっと智也、失礼よ、いきなり呼び捨てで呼ぶなんて」
「構いませんよ」
裕美が笑顔で言った。
「ほら、裕美だっていいって言ってるじゃん」
「あんたの脳天気な性格には呆れるわ」
喜美子はため息をついた。
「山名さんは最初の失踪者ですよね。半年前、図書委員だった山名さんは職員室で鍵を取り、図書室へ鍵をかけに行ったきり行方不明になった。後で心配した先生が図書室へ行ってみると、図書室は施錠されていて、入口の前に鍵が置いてあった」
「よく知ってるわね、そんなこと」
その時、チャイムが鳴った。
「もう戻らなきゃ。日高さん、悪いけど」
「どうもありがとう。私、もう少しここにいますから」
「俺もいる」
「あんたは授業でしょ」
喜美子は智也を引っ張っていった。
「裕美、また会おうな」
「はい」
裕美は智也に手を振った。
二人の姿がなくなると、裕美は真顔になった。
「早く奴らの目的をつかまなくては」




