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0点しか取れない男の子

 とある小学校からの下校風景。子供たちの中、1人の男の子が「また0点だったよぉ〜〜」と泣きながら歩いている。


「対象〝NO(ノー)〟を確認した。ポイントDにて拘束を試みる」


 男の子を狙うのは、某国の超能力開発機関。口頭か筆記かの区別もなく、二択問題を含むあらゆる問いに「間違える」という点から、類稀なる超能力を見出したのだ。


「うえ」「した」「みぎ」「みぎ」「ひだり」


「凄い! 視力検査の問いまで間違えるぞ!」


「見えてはいるはずなのに…不可解だ…」


 研究施設にてあらゆる試験が行われたが、結果はオールミス。点数を付けるなら小数点以下に何も続かない、純粋な平均0点である。


「素晴らしい。これで、あらゆる科学的・技術的な問題を、二択問題の繰り返しに変換するだけで、彼に解かせることが出来るぞ」


「彼が選ばなかった方が、確実に正解なのですからね」


 二択を10回連続で間違うことは、2分の1の10乗、つまり1024分の1という低確率になる。30回連続なら10億分の1を下回る。全てに間違えるとは、確率論を凌駕した凄まじい能力なのだ。

 この男の子の能力によって、人類は飛躍的に進歩することになる。

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