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異世界から帰還したら地球もかなりファンタジーでした。あと、負けヒロインどもこっち見んな。  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
十三章

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39「やべー勇者とやべー神様じゃね?」②





「お前の性癖は生まれ持った資質だろう。私は全く関与していない」

「――生まれ持った資質だと……つまり、僕は魂から人外っ子が大好きだぁああああああああああああああああああああ!」


 祐介の急な叫びに、河童さんたちや、運悪く河川敷を歩いていた人がびくぅっ、と驚く。


「……どんな叫びだ。まあいい。男の子はこのくらいが普通だと海の神が言っていたしな。私もお前の性癖を否定するつもりはない」

「ありがとうございますっ!」

「さてと、本題に入るとしよう」


 大地の神がゆっくり歩き出す。

 祐介は彼に並び足を進めた。


「私にはあまり関係のないことだが、新たな神々や「帝国」の連中が鬱陶しいようだな」

「はい。僕の人外っ子さんとの触れ合いの機会を邪魔する不届きものです! 奴らがいなければ、僕はもっとファンタジーな世界を満喫するのに!」

「由良夏樹のような人間には分不相応な規格外の力を持っていれば別だが、佐渡祐介、お前には私の力をすべて与えたわけではない。まあ、それでもお前の戦いを見れば、私の加護を得るに値する人間であることは明白だがな」

「人外っ子のためなら、僕の力はモリモリです!」

「私はお前を見守っていたが、心配になった。「帝国」も新たな神々も今のお前には少し荷が重いだろう」

「そんな! 僕の人外っ子大好きパワーが足りないとでもいうんですか!」

「――――お前、話が噛み合ってなくないか!? さっきから人外の話しかしていないじゃないか! それしか話せないのか!?」

「はい。話せません」

「――うそ、だろう?」


 まさかこうもはっきり言われるとは思わず、大地の神は絶句した。

 同時に、震えた。

 祐介の瞳は真冬の夜空のように澄んでいた。

 これほど澄んだ瞳は、長く生きてきた大地の神でも見たことはない。


「――ふっ。どうやら俺は「当たり」を引いたようだな。その愚直さ、嫌いではない。佐渡祐介、お前は勇気ある者のようだ。勇者に相応しい」

「ありがとうございます! 人外っ子の守護聖人こと佐渡祐介をよろしくお願いします!」

「由良夏樹みたなことを言い出したのは減点だな」

「しょぼーん。そういえば、僕が大地の勇者として力が弱いって言いましたよね」

「ああ、言ったぞ」

「正直、それは自覚があったんです。夏樹くんと同じ異世界に行ったのに、僕は弱い」

「厳しいことを言えば、精神面だろう。勇者としての力も、異世界で過酷な目に遭ったことで私が与えていた加護がお前の心身の限界を感じ取り力を与えたに過ぎない。お前は、異世界で勇者になったわけではない。異世界で私の授けた力に目覚めたのだ」

「え? でも、夏樹くんは」

「由良夏樹は、異世界では聖剣扱いだったが、蒼穹の星槍に選ばれた使い手であり、始まりの海から力を与えられた人間だ。比べるな。長いこと生きてきたが、あれほど稀有な存在は今まで見たことがない。佐渡祐介、お前はお前だ。お前が由良夏樹になる必要はないし、奴もお前にはなれない。それでいいんだ」


 力不足を感じていた祐介は、大地の神の言葉で元気づけられた。


「さて、それでは修行の時間だ」

「ふえ?」

「佐渡祐介、お前は由良夏樹になれないが、超えることはできる! さあ共に、最強を目指そうじゃないか! 大地こそ最強と知らしめるのだ!」

「いえ、あの、僕これからフィアンセといちゃいちゃしなきゃ世界が滅ぶんですけど」

「その程度で滅んでしまう世界など滅んでしまえ! さあ、行くぞ!」

「いやぁああああああああああああああ! らめぇえええええええええええええ! 人攫いぃいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」


 抵抗する祐介を担いだ大地の神は、河川敷を全力ダッシュした。

 そんな光景を見ていた河童さんが手を合わせて拝んでいたが、祐介が気づくことができなかった。






 祐介くんの秘密をちょっとだけ。

 祐介くんだって強くなるんだ!


 シリアス先輩「やべーのにさらなる力を与えたらもっとやばいんじゃね? シリアスだ!」



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挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
 ふっあいつは人外っ子好きとしてはまだ未熟よ、真なる人外っ子好きは人でない者なら何でも!そう、神でさえも対象になるのだ!
褌一丁で精神と時の部屋行きかな?w
「帝国」も新たな神々も今のお前には少し荷が重いだろう←これ、どっちかというと、「帝国」も新たな神々もお前の人外好きをもて余すだろう、っぽい文脈に見えちゃって「こっちくんな」と敵に言われそう。
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