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異世界から帰還したら地球もかなりファンタジーでした。あと、負けヒロインどもこっち見んな。  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
十三章

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20「厨二病って後で振り返ると羞恥心えぐくね?」③





「……ダーリン、とらぴーが思うに、たぶんこのなんちゃってダーリンのパクリ野郎は深淵のしの字もしらないって感じのはず」

「だな。俺のパクリかどうかはさておくとして、絶対俺の方が地球がファンタジーに溢れていることを知っている。主に由良のおかげでな!」

「そこで由良夏樹のせい、って言わないダーリンだいちゅき!」

「……そりゃどうも」


 異世界帰りの勇者が、夏樹と祐介以外にいること驚いた千手だったが、よく考えれば自分も異世界帰りであるし、一登も異世界で勇者になっているのでもう驚くだけ驚き損な気がした。

 しかも、千手たちは異世界で新たな神々や人間と戦ったのだ。

 正直、自分たちほど濃密な異世界生活を体験した者はそうそういないと思える。


「……ずっと思っていましたが、あなたの隣にいる鬼との関係をお聞きしても?」

「こいつは」

「――妻です」

「をいっ!」


 一切の躊躇なく「妻」と言える虎童子が正直すごいと思った。

 祐介もだが、突き抜けた者は本当に躊躇いとかそういうものが行方不明だ。


「なるほど。残念ですが、祝福はできそうもありませんね」

「別にてめえに祝福してもらう必要はねえよ」

「そーだそーだ! お義父様もみんなも祝福してくれているんだから、ひょこっと出てきたお前の祝福なんていらねーんだよ!」

「そういう話じゃなくて! ちょっと虎童子は黙っていて!」

「あんっ、もう、ダーリンったら亭主関白っ!」

「ちげえよ!?」


 腕をかっしりとホールドしてくる虎童子を無理やり引き離そうとするが、さすが鬼というべきか、スペック的に劣る千手ではどう頑張っても力では勝てなかった。

 大きく嘆息し、諦めて話を進めることにした。


「てめえは人の話をあまり聞かねえやつだからはっきりと言っておくが、てめえと友達になるつもりはないし、仲間になるつもりも、行動を共にするつもりもない。俺には先約がいるんでな」

「――なるほど。つまり、その鬼に誑かされていると」

「お話ちゃんと聞いて!? 言葉のキャッチボールしようよ? 俺、いつそんなこと言ったかな!?」


 話が通じなさすぎて頭痛を覚えた。

 夏樹と祐介もここまでじゃない。


「苛立ってきたぞ……とにかく、てめえは何をしたいんだ?」

「詳細は仲間になってもらってからですね。まず、私としてはあなたを鬼から解放したい。話はそれからでしょうね」

「……普通に考えて、勧誘するにあたって行動理由に共感してもらうことって大切だと思うんだけど。まず仲間になれって、ヤバすぎだろ」

「もちろん、鬼に魅了されているあなたに会話が通じないこともわかっています」

「そりゃこっちのセリフなんだけど!?」

「なので、場所を変えましょう。私は、あなたを鬼から解き放ちたい!」

「俺はてめえから解き放たれてえよ。お家に帰してくれよ」


 青年――柏原保が千手たちを追い抜き歩いていく。


「こちらへどうぞ。人目のない、戦っても問題ない場所があります」

「…………」

「そこでゆっくりと話をしましょう。最初は戸惑うかもしれませんが、鬼から解き放たれたあなたは私に感謝して仲間にしてほしいと願うでしょう。二度と、自分のような被害者を出さないために、とね」


 そう言って歩き出す保のあとを、――もちろん、千手と虎童子は追いかけるはずがなかった。






 千手さん「あいつ怖い! ひとりで勝手なこと言って勝手に話を進めて、何よりも眼帯に包帯巻いた異世界帰りの魔眼の勇者って設定が怖い! とにかく怖い!」


 ブシロードコミックス様より「異世界から帰還したら地球もかなりファンタジーでした。あと、負けヒロインどもこっち見んな。」1巻が発売しました!

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 なっちゃんの大冒険をぜひぜひ応援して下さい! 何卒よろしくお願いいたします!


挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
現実にも柏原保タイプいっぱいいるからその方が怖い。
会話のドッジボールしてるw
追いかけないのは当然よね そもそも会話する気がないみたいだし 言葉のキャッチボールじゃなくて銃弾を撃ち込んでいるだけだもんな
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