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217話 リアルの繋がり

-この世の果て-


約1時間の船旅を終えて北極大陸に到着した。

雪と氷に覆われた世界最北端のハルモニア大陸に上陸する。


以前来た時は紫色の雪で覆われていたが、現在は空の色と同じく血液の様に濃い赤色の雪が静かに降り積もっていた。


「これは・・・」


「何だコレは!?この世の地獄か!?」


「血・・・?では無いですが。」


「シノブ、怖いにゃ!」


【耐寒マント】を装備しているので寒さは問題無いが、この大陸に初めて上陸したクリス君、デイア、シャル、セーニアは異常な光景に息を飲んでいた。


以前訪れたのが遠い昔の様な気がする。

このダンジョンでアルラトと出会い暗黒神ザナファとの戦闘中にミカさんが現れたんだっけ。


暗黒神ザナファ戦で全滅しかけた私達をミカさんが救ってくれた。

御都合主義の様な展開も私の奇跡を引き寄せる何でも有の超能力により回避したのだろうか?

・・・本当に自覚が全く無い。


アビスダンジョンに侵入し、まずは50階層を目指す。

デイアは空が飛べる為、地表に空いた壺の様な形状のアビスダンジョンの50階層までは直通で行けるんじゃないかとDOS(どっちゃん)が話していた。


しかし暗黒神ハーデス(ハーちゃん)が恐らく見えない壁の様な物で遮られて無理だろうと言っていた。


詳しくは分からないがフロア毎にプログラムが区切られているらしく落下みたいな事は出来ないんじゃないかと仮説を立てていた。


正直良く分からん。

私達はそのままアビスダンジョンの内部へと侵入した。


アビスダンジョン内部は以前と同じく不死種(アンデッド)のモンスターが出現する。

外のモンスターと同様に強化されていたが、伝説の武器や新しいメンバーを加えた私達の敵では無かった。


10階層毎にボスが出現するが、以前倒したので当然出現しない空虚なフィールドとなっていた。


15階層に到着した時に以前この場所で「深紅の薔薇」の再結成を行った事を思い出す。

皆で剣を構えて誓い立てた場所だ。


そして、私達は約3日間掛けて50階層に到達する。


崩れたオベリスクの残骸と隕石で出来たクレーターの荒れ果てたフィールドに真っ赤な雪が降り積もり不気味で幻想的な風景が広がっていた。


今日はこの場所でキャンプをする予定だ。

屋根の様な形状の場所に簡易キャンプを皆で構築する。


私とシャルは51階に繋がる入口を探す、【索敵】には敵勢反応は一切無い。


「確かこの辺りだった様な・・・シャルそっち側を持って貰える?」


「うん、ひょいっと・・・わぉ!シノブ!有ったね!」


崩れたオベリスクの巨石を退かすと、以前には無かった下層への入口が出来上がっていた。


一体どう言うフラグ管理なのだろう?

暗黒神ハーデス(ハーちゃん)の話では最初に訪れた時には既に100階層が実装されていると言っていた。


約1時間掛けてオベリスク付近の地面に入口を発見した私達は、取り敢えず皆の居るキャンプに戻り発見報告をする事にした。

キャンプ地に戻ると、洞窟を利用した温泉付きの豪華な休息地が出来上がっていた。


温泉は何度か暗黒神ハーデス(ハーちゃん)が造ってくれたがココまで豪華なキャンプは初めて見た。


DOS(どっちゃん)に温泉の見張り役をお願いして私とシャルとセーニアとデイアの女性陣4人で温泉に入る。


「地下深くにこの様な物を拵えるとは、驚いたな。」


「何でもホウシェン国で基礎を学んだとか言っていた。」


デイアとセーニアが手造り地下温泉の出来に関心していた。

ここまで出来の良い造形は私も見た事が無い、今までの物とは完成度が段違いだ。


「男共は余す事無く、開発製造系技能(クラフトスキル)が大好きらしいからね。」


ホウシェン国で熱心に手伝いをして、コツを聞いていた成果が垣間見えたと言った所だ。


「シノブが言う中身が男と言うのが未だに信じれないです。」


「本当だからね、シャルは温泉でイヤラシイ目で見られて無い?」


シャルはギュノス国の温泉街爆破事件の時にサクラと咲耶と温泉に入った事が有るらしく、彼らの裸を目撃しているので未だにサクラ達が男だと言う事が信じれない様だ。


私達は一頻り温泉で語り合い、脱衣所でギュノス国で購入した瓶入り牛乳を1本を一気に飲み干す。


日本と言う国の古来からある伝統文化だと教えておいた。


「いやっ!僕は後で入らせて貰いますから!!」


「まぁまぁ、良いではないか!裸の付き合いでござる!」


「照れてないで行きましょう。」


「安心しろ、全員心は男だ!」


「ちょっと皆さん・・・あまり無理強いは良くないですよ?」


その後、交代で男性陣が入ったがクリス君が無理矢理温泉に引きずられていったのが見えたが大丈夫だろうか・・・

露天の方で「ぎゃぁぁ~~!」と聞こえてきたが、それがどういう悲鳴なのかと女性陣で話していた。


見た目だけは超絶美形でグラマーな女性との入浴だ。

純粋な男のクリス君からしてみればハーレム風呂に感じるだろう。


中身が男だと認識していれば大丈夫だろうか?


ネカマ恐怖症(フォビア)とかネカマ症候群(シンドローム)等の謎の病気にならないと良いけど、下手したら別の性癖に目覚めるとか有るかも知れない。


食事の時間が終わり、女性用のテントで横になっているとDOS(どっちゃん)が私だけを呼びに来て焚火の前に集合する。


そこにはミカさん、咲耶、サクラ、暗黒神ハーデス(ハーちゃん)が揃っていた。

そこでサクラが皆に1つ提案をして来た。


「リアルオフ会を開くにあたって、皆で携帯番号を交換しないでござるか?」


「そう言えば、言ってましたね。」

「ああ、うん。」「はぁ。」

「ふむ。」「・・・・」


そういえば、この戦いが終わってリアル世界に帰還出来たらオフ会をするって話題が何度か出ていたなと思い出す。


ゲーム内でのメールやチャットはしていたが、お互いの携帯電話やL●NEやTwit●erの様な外部SNSツールの情報交換等はしていなかった。

彼ら的には男性バレを恐れてワザと交換して無かったのも有るのか知れない。


「私6人分の電話番号なんて絶対覚えられないよ。」


「シノブ、普通無理ですよ。」


「1人1つなら覚えられるんじゃないか?」


「では幹事の拙者はシノブ殿の電話番号を覚えるでござる。」


「はぁ!?ふざけんなっ!職権乱用だ!」


サクラの発言に対して咲耶が素の口調で噛みつく。

・・・職権?


「そうですよ!ここは医学部で記憶力に自信が有るギルドマスターの私がシノブの番号を覚えておきます。」


「ミカエル、記憶力が良いなら全員の分覚えるのは余裕では?」


大学の医学部のミカさんは記憶力に自信が有るらしい。

流石だ。


DOS(どっちゃん)がミカさんにツッコミを入れている珍しいシーンを見てしまった。


「ならば間を取って我がシノブの番号を覚えよう。シノブは我の番号を覚えれば良い。」


「間ってなんでござるか!?」

「間ってどこだよ!?」

「間になって無い。」

「・・・・・」


あ、そうか皆が1人ずつの番号を覚えて連絡網っぽくすれば良いって話か。


順番なんてどうでも良いと思うけど、何を揉めているんだろうか・・・・?


結局、収集が付かなそうなのでミカさんの提案でジャンケンをして順番を決める事になった。


結局、暗黒神ハーデス(ハーちゃん)DOSドッちゃん→咲耶→ミカさん→サクラ→シノブ→折り返し暗黒神ハーデス(ハーちゃん)の順番で決定した。


私はサクラに自分の電話番号を教え、暗黒神ハーデス(ハーちゃん)の番号を受け取った。

記憶力には自信が無いが、頑張って覚えよう。


ミカさんは記憶力が良いと宣言した手前、全員分の電話番号を書き記していた。

果たしてこの連絡網は上手く機能するのだろうか?


その後、サクラ以外の皆がミカさんにメモを見せろと詰め寄っていた。

皆はそんなに記憶力に自信が有るのだろうか?凄いな。


話し合いは30分程度で終わり、いつもの様に見張り役をDOS(どっちゃん)に任せて就寝する事になった。


女性用のテントでシャル達に何の話だったか聞かれたが説明が難しい為、明日から向かう下層の話と言う事で説明した。


51階から100階まではボスは存在しない。

上層同様にランダム構築された迷路に能力強化された色違いモンスターが多数出現してくる。


基本能力も高く様々な状態異常を引き起こす特殊技能(スキル)を使用してくる為、装備の状態異常耐性を未強化だったりすると死亡率が上昇する。


ギュノス国で各種回復薬を購入しているので準備は万端だ。


そして最下層には本来40階層を守護していた魔人ヨグトスが破壊神アザドゥの替わりに配置されているはずだ。


寝そべりながら話していたせいか、私達はそのまま寝落ちする形で就寝した。

お読みいただきありがとうございます。

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