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29 やっと皆の所に帰ってきました ※(後半 ???視点)

 先日3人で店に来て以来、余り目立った交流をするとまずいので、潜伏期間中の侯爵家との交流は控えました。


 代わりに工場からのシルク生地や、店に住み込む私達に必要な生活物資を運んでくれる物流部門の方々を通じ、宿に居るオリヴァー、ロッティ達と連絡を取りました。

 邸宅の内装工事は順調で、重要な部分は1つを除き10日位で完成するとの事。かなり急ピッチで進めてくれているのが分かります。残る1つは()()()()の進捗状況から、あと最低2か月位は掛かるそうです。

 重要な工事以外の部分は、私の安全確保の面への影響は問題ないとの事ですが、残りは使用人達、邸宅に住み込む方々の住環境の部分です。それはそれで放置して良い物では無いのですが、機密保持の為、王都で作業員を追加で雇う訳にも行きません。

 重要部分の工事完了後、荷物を搬入して宿を引き払うまでの手続きに4日程かかるようです。私にはその後で邸宅に戻って欲しい、とオリヴァーからの伝言がありました。



 アレクシア様の仕事着の仕立の仮縫いの日程調整の御連絡に合わせて、侯爵様に王都に戻る日程を、邸宅の準備が整う日以降で調整したいと連絡しました。

 日程調整後、アレクシア様が仮縫いに来られた際に、隠し部屋に居る私の所まで案内して頂きます。


「アレクシア様、ようこそいらっしゃいました。」


「イルムヒルト様、御機嫌よう。こちら、父からの連絡です。」


 アレクシア様が封のされた手紙を一通差し出してきます。

 封を開けて中身を確認すると、侯爵様と第三騎士団長殿の両方が迎えに来る日を調整して貰えたようです。お二人に指定された日で問題無さそうです。

 ただ気になったのは、王都に居る従者や護衛達は邸宅に留めて欲しい、物流拠点から邸宅までの護衛は第三騎士団長殿が手配するとあります。


「第三騎士団長殿から父が聞いたそうですけど、第三騎士団内部や王都第二大隊の中に変な動きがあるそうよ。最近妙に王都周辺の巡回が多いらしいのですけど、指示書に書かれた担当者は、指示は出した記憶がないと言っているとか。」


「そうなのですか。そういえばこの店に生地などを運んでくる商会員にも聞いてみたら、物流拠点経由で王都に荷物を運ぶ場合、最近は巡回に止められて荷物検査されることが時々あるそうです。物流拠点経由ではなく普通に街道を通ってくる場合も、馬車で来ていると時々巡回が来て検査されるそうですね。」


 これは、タウンハウスの工事完了に合わせて私達が帰って来ると見て、網を張っている可能性がありますね。


「ですから、それを踏まえた手配をするそうです。詳しくは、()()()()を見て欲しいと父から聞いています。」


「中の封筒?」


 侯爵様からの手紙には、もう一つ封筒が入っている様には・・・あ。封筒の内側に何か書いてあります。これは、待ち合わせの手順ですか。

 封筒が万一他の人に見られても、待ち合わせ手順さえ見られなければ大丈夫だろう、という侯爵様の配慮のようです。


「有難うございます。必要な事は全部確認できました。侯爵様には、この日で問題ないとお伝えください。」


 話しながら、蝋燭の火の中に手紙を封ごと入れ、燃やしてしまいます。


「ではその様に伝えます。

 用件のみで申し訳ないですが、今日は失礼しますね。」


「え?今日はやけにあっさりされていますが、どうしたのですか?」


 いつものアレクシア様でしたら、私と色々話したそうにしますのに。


「・・・実は先日父について来た事に、父が内心怒っていたようで。そんなに暇なら仕事をやると言って、面倒な書類整理を私に振ってきましたの。

 これがかなり時間のかかる大変な仕事なので、今日はこのまま仕事に戻りますわ。」


 先日の宣言通り、侯爵様はアレクシア様に仕事を詰め込んだのですね。

 符丁についての取り決めがあの場で出来なかった事にやはり怒っておられた様です。

 アレクシア様はそそくさと退出されて行きました。



 決行当日、私とコンラート、ハンベルトは荷物箱の中に入り、店から工場に送る荷物と一緒に馬車に乗せられて王都郊外の物流拠点に向かいます。王都から出る荷物には巡回検査しないようで、無事に王都を出て物流拠点に到着しました。

 ここから荷物箱ごと物流部門長の執務室に運ばれ、執務室で外から箱を開けて貰います。


「商会長、お久しぶりです。」


「色々と迷惑かけたわ。有難う。」


 執務室で出迎えてくれたのは、物流部門統括フリッツ。彼は王都郊外のこの拠点から、物流部門の指揮をしています。


「第三騎士団の要請で張り込みの人員を守衛に混ぜていますが、それ以外は今のところ問題はありません。それで、ここからの移動はどうするのですか?」


「侯爵様の出迎えは、この部屋で待っていれば向こうから使いを出すそうよ。その使いを見れば侯爵様の出迎えだとわかる、としか教えて貰ってないのだけど・・・。」


 暫く待っていると、執務室の外にいるフリッツの従者から声が掛かります。


「貴族の従者だという方が、部門長にシルク生地の荷物運びについて相談があるとの事ですが、どうしますか。」


 『シルク生地の荷物運び』・・・これは、待ち合わせ手順に書かれていた符丁ですね。フリッツに頷いて通して貰いましょう。

 入ってきた従者は・・・あれ?


「こ、侯・・・」

「内緒にして頂けますか。子爵様。」


 口に人差し指を当て、それ以上を言わないでくれと伝えてきます。

 何故侯爵様本人が、従者の恰好で?


「詳しい話は後で。部門長殿、()()は必ず相手先にお届けします。宜しくお願いします。」


 私もフリッツに頷き、大丈夫だと伝えます。


「左様ですか。何卒、宜しくお願い致します。」


 侯爵様はフリッツに一礼し、私達に一緒に出るよう促します。


「このまま堂々と来てください。詳しい事は馬車の中で。」


 侯爵様はそう言い、私達を案内します。


 連れられた先は拠点のすぐ外で、そこには貴族向けと思われる造りの、家の紋章の付いていない大き目の馬車が止まっており、周りに護衛が20人程います。

 侯爵様は私達に馬車に乗るよう促し、私達3人が乗った後、自らも馬車に乗りこみ扉を閉めます。馬車の中には、第三騎士団長殿が居られます。


「やあ、子爵。久しぶりですね。」


「あ、はい。今日はエルバッハ侯、とお呼びすれば良いのですか。それとも騎士団長殿、と・・・。」


 今日は騎士団の制服や装備では無いので、職務で来られているのか、職務外なのかが分かりません。


「一応職務の範囲内ですよ。状況がよく分からんでしょう、王都に向かいながら説明します。そろそろ出発させますから、まあ座ってください。」


 彼は私達を馬車の一角に座らせ、御者に発車の合図をします。


「最近、王都の周りに巡回が多く回っているのを知っていますかな。正規の任務として回っているのも居ますが、巡回検査を受けた人の話を聞く限り、明らかに巡回部隊からの報告と検査を受けた人の数が合わない。正規の部隊にしても、命令書の出所が一部把握できませんでした。

 子爵が証人を保護した経緯を侯爵から聞いたので、これは正規の部隊が報告をしていない分があるのか、別の正体不明の集団が紛れているかのどちらかだと思いました。

 いずれにせよ、騎士団内部の情報が洩れている可能性が高いですし、騎士団内に連中が紛れているかも知れない。そこで、子爵が王都に入るのに合わせて、その連中を釣り出そうと思ったのが今回の作戦です。」


 私も頷きます。その可能性が有って、素直に第三騎士団にコンラートを引き渡せないと思っていました。


「どこに連中が紛れているか分からないから、侯爵自身に子爵の出迎えをお願いしました。最初はマリウス君を借りようかと思ったのですが侯爵に反対されてましてね。代わりに侯爵が自ら役目を買って出たんですよ。」


「知っての通りマリウスはまだだ。リッカルト君は目立つし、女性陣をこの役目にする訳にもいかないからね。」


 マリウス様の謹慎はまだ解けていないのですね。


「外に居る護衛達は、実は第三騎士団の中でも私の直属の特務部隊です。彼らは私の親族や係累も多く、信頼できる者達ですよ。

 特務部隊は外の人間だけでは無くて、王都への道中この馬車に近づく連中が居ないか、遠くから監視している者が40名程います。」


「あ・・・成程。私が拠点から堂々と出てきて馬車に乗ったのは、その連中を釣り出して、この馬車に引き付けるためですか。拠点には監視も紛れていたでしょうしね。

 それで、私達を検問しようと近づいてきた巡回を、その外の方々と包囲して捕らえようという訳ですか。」


「御明察です。連中の目的が子爵と証人だとしたら間違いなく食い付くでしょうし、そうでなかったら無事邸宅までお届けするだけですよ。」


 連中が現れず安全に帰る事ができるのなら、その方が有難いですね。


「拠点に潜んで合図を送る連中は、別で動かしている部隊がある。物流拠点側の協力を得て守衛に紛れさせて、合図を送る奴を探している。」


 フリッツの話に有った件ですね。であれば問題無いでしょう、



 私達は貴族の馬車らしく、ゆっくり目に王都の貴族門を目指します。

 半ばまで進んだ所あたりで御者が居るあたりから、壁を2回コンコンと叩く音が聞こえました。途端に騎士団長殿、侯爵様の雰囲気が変わります。今のが合図でしたか。

 私達は、馬車の扉と窓の内側から鍵を掛け、静かに待機します。


 馬車の外から、大勢の馬蹄の音が聞こえます。騎士団長殿に小声で声を掛けます。


「これ、結構人数が多くないです?」


「普通巡回部隊は10人、多くて20人だ。明らかに多い。・・・多分、40人位は居そうだ。流石に外の部隊が駆けつけてくれるだろうが、ちょっと時間稼ぎが居るな。」


 暫くすると、扉の方から声がします。


「御主人様、今王都の周りの巡回部隊が来まして、不審な荷物や人物が居ないか改めさせて頂きたい、との事です。如何しましょう。」


「巡回部隊の所属と代表者の名乗りはあったか?」


「まだです。確認します。」


 扉の外の方と第三騎士団長殿の間で確認作業をしています。

 外に居る護衛達は特務部隊で、騎士団長殿の信頼する部下達だそうですから、これは相手がどの部隊を騙っているかの確認と、時間稼ぎのためのやり取りなのでしょう。

 暫くして、先程の方が扉の外から再び声を掛けます。


「確認しました所、第三騎士団第12中隊で、代表者は中隊長エグモントだそうです。」


 それを聞いた騎士団長はニヤリと笑います。


「やはり奴らは偽者の様です。私が出たらすぐに扉を閉めて鍵を掛けてください。」


 彼は小声で囁き、侯爵様と私は頷きます。

 彼は脇に置いていた剣を腰に佩き、鍵を開けて扉を開き出ていきます。

 侯爵様が素早く扉を閉め、再び鍵を掛けます。


 騎士団長殿が馬車の外で叫んでいます。


「第12中隊は今日、王都の中で入門を担当している筈なのだが。それにそこの中隊長とやら、私はお前の顔に見覚えが無い。

 総員抜刀!各自、2人一組で当たれ!」


「数はこちらが多い!押し切るぞ!」


 外で戦闘が始まってしまいました。時々馬車に何かが激しく当たる音がします。馬車は頑丈そうで、私達はこのままでも暫くは大丈夫そうですが、外の皆さんは大丈夫でしょうか。


 やがて、また外から低い馬蹄の音が多く聞こえ始めます。


「引け!」

「逃がすな!」


 馬蹄の音は、遠くから私達の馬車を見ていた別部隊でしょうか。増援が来て連中が退却しようとし、騎士団長殿は連中を捕らえようとしているのでしょう。

 私に出来る事は有りません。周りの状況が落ち着くのを待ちます。

 暫く時間が経ち、周りが静かになってから扉を叩く音がします。


「私だ。もう扉を開けても大丈夫。」


 第三騎士団長殿の声ですね。鍵を外して扉を開くと、騎士団長殿が入って来ます。


「連中は何人か捕らえたが大半は逃げられた。今別動隊が追っている。」


「それよりも、騎士団の皆様の方は大丈夫なのですか?」


 増援が来るまでは向こうの方の人数が多かったようですし、皆様が心配です。


「馬車を守っていた部下達は多少の怪我をしているが、急所は防具で守っていた。長くて数週間療養が必要な者は居るが、原隊復帰できない様な深刻な者はいませんよ。」


 良かった・・・。


「皆が無事で良かったです。皆さんには私が感謝している事を伝えて頂けますか。」


「子爵は優しいですな。だがまだ早い。子爵と証人を邸宅に送り届けるまでが任務ですから、感謝の言葉はそれから聞きましょう。」


 第三騎士団長殿に窘められます。そうでしたね。


 その後、王都に入るまでは新たな襲撃は無く、王都の貴族門で掌紋認証を受け、王都のタウンハウスまで送って頂きました。

 邸宅の前で馬車から私達3人を降ろして頂きます。


「第三騎士団長殿、団員の皆様、そして侯爵様。本日はお世話になりました。お怪我をされた方もいらっしゃると聞きますが、皆様の働きで無事邸宅に戻って来ることが出来ました。

 皆様ありがとうございます。」


 本日骨を折って下さった皆様に、頭を下げてお礼を申し上げます。


「頭を上げてください、子爵。此奴らも普段そんなに礼を言われる事が無い。子爵の感謝は皆の励みになろう。

 今日は何とかなったが、子爵も安全には気を付けられたい。困ったことが有ったら私に連絡をくれれば対応しよう。」

「私もだ。困った事が有ったらすぐ知らせて欲しい。」


 第三騎士団長殿、侯爵様も何かあった時の助力を申し出て下さいます。

 馬車はそのまま、侯爵様を乗せて去って行きました。侯爵様を邸に届けてから騎士団に戻られるそうです。



 邸に入ると、オリヴァー、ロッティはじめ皆が玄関ホールで私達を出迎えます。


「「「「「「当主様、お帰りなさいませ。」」」」」」


 ・・・沢山の方の手助けを得て、やっと皆の所に戻って来ることが出来ました。


「ただいま。やっと帰って来たわ。皆も有難う。」


「当主様が御無事で何よりです。

 でもお疲れでしょう。まずはゆっくりとなさって下さい。ロッティ、当主様をご案内して差し上げて。

 ハンベルトもコンラート殿もお疲れ様でした。御二人とも一休みしてから、今後の事を打合せましょう。」


 オリヴァーが私に休む様言い、皆にテキパキと指示し始めます。

 私は彼の言葉に甘え、ロッティの案内で当主用寝室へ向かいます。



 寝室に着くと、ロッティと侍女達にあっという間に寝装に着替えさせられ、ベッドへと連れていかれます。

 眠くないと言ったのですが、横になると想像以上に自分が疲れていたのか、あっという間に夢の中へと沈んでいきました。


―――◆――――◆――――◆――――◆――――◆――――◆――――◆―――


(???視点)



「一番組、二番組。被害はどうだ。」


「一番組から第三騎士団に捕まったのは3名。怪我でしばらく動けないのは6名です。」


「二番組から捕まったのは4名。怪我で動けないのは3名です。」


 第三騎士団が、子爵と標的を餌にこちらをおびき出す作戦に出ていたとは。あれが噂に聞いていた特務部隊だったのだろう。第三騎士団に潜入させた人員では特務部隊まで入り込めなかったから、奴らの動きが掴めなかった。


「被害が大きいな。怪我人は復帰にどれくらいかかる。」


「1週間くらいあれば半数は復帰できますが、更に1~2週間有れば2名を除いて復帰できます。2名は骨折があるので、彼らの完全復帰はもっと遅くなります。」


 骨折は仕方あるまい。彼らは一旦里に返すか。王都第二大隊も周辺から引き上げたし、今なら里に帰しても大丈夫だろう。

 しかし一番、二番組で7名も捕まったか。痛いな。


「こっちは拠点で張っていた監視要員のうち2名が拘束された様だ。今日の相手は恐らく第三騎士団の特務部隊だろう。騎士団本体ならともかく、特務部隊は我らの手が入り込めていない。捕まった奴らの救出は難しいかも知れん。」


「里の動ける人間を大半連れてきていますから、補充も難しいでしょうね。」


 二番組の組長が呟く。


「子爵に邸宅に入られた。あそこは中がどうなっているか分からない。しばらくあの邸宅を外から張って、子爵の行動パターンを調べて対策を考えよう。これは私の組でやる。一番組、二番組の皆はしばらく休んで、負傷したものは傷を治せ。では解散。」



 これで四度、標的の始末に失敗した。


 一回目はまあしょうがない。まさか嬢ちゃんが騎乗で移動していて、あの場に現れたのは想定外だった。あいつらに名乗らせたのが嬢ちゃんの子爵領の捜査担当だったのも想定外だ。脱落者が出なくて良かった。

 二回目は向こうの手札を読み誤った。物流部門から護衛をこっそり中に呼んでいたのも、婚約者というあのガキが思ったよりやる奴だったのも予想外だ。

 三回目は上手くあいつらに逃げられた。今ならわかる。あの陽動の()に、王都方面とは反対方向に行く隊商に紛れて子爵領を脱出したんだろう。

 そして今回は第三騎士団長と特務部隊が現れたという事は、脱出した後何らかの方法で王都に入り込んで、第三騎士団長と密かに連絡を取り合っていたはずだ。


 あの嬢ちゃんは早い段階で王都に潜伏していたのか?何処に? 今日まで王都の掌紋認証にあの嬢ちゃんの記録は無かった筈だ。

 それにどうやって第三騎士団長と連絡を取った? 直接やり取りしていたら、うちから潜入している奴らも知る手段はあった筈。では間接的に、という事か?・・・。


 ああっ!そうか、仕立屋か! くそっ、気付くのが遅かった!

 恐らく乗合馬車を乗り継いで早い段階で王都にやって来て、荷物に紛れて入り込んだか。

 貴族の娘と思っていたから、貴族らしからぬ()()()()()で出し抜かれた。まんまとやられてしまった。



 頬に痛みを感じた。イライラした時の悪い癖だ、つい頬の()()()()()を引っ掻いてしまう。

 今更絡繰りが分かった事がくそ忌々しいが、依頼主(アイツ)に報告せねばならん。アイツは怒るだろうが仕方ない。

 俺は()()()を掻き上げ、依頼主の元へ向かった、


いつもお読み頂きありがとうございます。

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王宮には『アレ』が居る 4巻 ハーパーコリンズ・ジャパン プティルブックスより 2025/2/21 発売となりました。

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