第一話 寺輝 凌と桜?!
第一話 寺輝 凌と桜?
春……
それは、出会いと別れの季節。
風に揺れ、花びらが舞っている桜たち。
爽やかな笑顔を振りまく生徒達。
そして校門の前で挙動不振になって今にも泣き出しそうな生徒。
………。
⁇「?!」
あれ?どしたの??なんか驚いた顔してるけど!
⁇「なんでもねーよ。」
そーですかー。
……ん?
いきなりだけど、 私は誰だって⁇
ふふふ…ふふふふふふ!
よくぞ聞いてくれました!
⁇「聞いてねーよ。」
私はこの、私立陽幸学園に美しく佇んで
いる桜の木です☆
え?人間じゃないのかって?
どうして桜の木が喋るのかって⁇
細かいことは気にしなーい!気にしなー い‼︎
⁇「……。」
え?私の足元(根元)に座っている目つき悪い奴は誰だって⁇
それはねー (( ⁇「 おい、誰が目つき悪い 奴だって…⁇」
ヒィィ⁉︎
めっそうもございませんっ‼︎‼︎
とても、澄んだ可愛いらしい瞳をされております!
このお方は、私立陽幸学園の学園長である
寺輝雅人様の息子である寺輝凌様でございます‼︎
容姿端麗!頭脳明晰!スポーツ万能!
そして!唯一私と会話が可能!
完璧な青年でございます!
凌様!私真面目に紹介しましたよ!
だから、どうか!
伐採だけは……!伐採だけは!お見逃しくださいませぇぇぇぇ‼︎
凌「…だから、誰に紹介してんだよ……。」
凌「はぁ……。」 スタスタ
無言で立ち去らないでぇぇぇ‼︎
凌「そろそろ時間だから行かねーと間に合わねーんだよ」
あ、そっか!今日から凌も高校生だったか!
入学式行ってらっしゃい‼︎
凌「…………ボソッ 行ってきます。///」
あぁ⁉︎凌がデレたぁ!あの凌が!
凌「…………///」