第30話:迷い
―サアーッ
耳にカーテンを引く音が届く、と同時に僅かに瞼にあたたかいものが当たっているのを感じた。目を閉じていてもわかるそのまぶしさから日光だと判断した。そしてそのまぶしさを堪えながら和哉はゆっくりと眼を開けた。
「あっ、お目覚めになったんですね。おはようございます、すぐにお連れの方を呼んで参りますね」
起き抜けに和哉は女性に声をかけられた。その女性の格好はお金持ちがつれている従者によく見る服装であり、近年では和哉の元いた世界でも場所を選べばよく見かけるようになった服装、俗に言うメイド服だった。とはいっても本場(というのも実際にはまた違うだろうが)ということか機能美を追求されたその服は、余計な装飾が多々施されている物もあるらしい現代の物とはやはり異なっていた。
とまあここまで服について述べられたものの、そこまで和哉は服には興味を示してはいない。では何故服の話が上がったかというと、部屋のカーテンを開けていたその女性は、振り向きざまに和哉が起きていることを確認すると、和哉が質問をする前に部屋を出て行ったからである。聞きたいことは多々あったのだが、まぁ仕方が無いと諦める事にしていた。
(とりあえずここってどこなんだろうな?確か俺は騎士団の人達と戦ってたと思うんだけど…)
現状を把握するために辺りをきょろきょろと見回してみる。窓際のベッド、綺麗なカーテン、部屋の壁や机の上には風景画や豪華な花瓶などが配置されていた。
(なんだかこういうことをしているとこの世界に来た時のことを思い出すよな)
思えばこの世界に来た時も眼を覚ますとそこは室内のベッドの上だったのだ。前回は状況が全く分からなかったため困惑の気持ちが大きかったが、今回は別段そこまで戸惑うことは無いと考えていた。戦闘していた記憶はもちろん存在しているし、なにより部屋がやたらと豪華であの女性の対応も特別悪くは無かった気がするため、自分がそこまで酷い扱いを受けているとは思えなかったからだ。
そのためいくらか気持ちに余裕が出来ていた。また、あの女性が連れを呼んでくると言っていたため、アルトも同じような対偶を受けているのかもしれないと考えていた。まぁこれは実際に聞いてみないと分からないことなのだが。
「よっ、と」
別段することもなかったため和哉はベッドから起き上がり、すぐ傍に置いてあった靴をはいた。そして立ち上がって自分の状態を確認する。服装は戦っていたときの物とは異なっていたが、パッと見動きやすそうな材質だった。また起きた時にも気づいていたことだが、身体中の傷は全て回復しているようであり痛みを感じることが無かった。
一応念のために上着を脱いで確認しようとしていると
「失礼します。お連れの方をお呼びしました」
「あっ」
「………しっ、失礼しました!」
先程の女性が戻ってきた。上着脱ぎかけの状態の和哉と女性の目が合う。もともと身長も筋肉もある和哉の肉体は理想的な男性の姿と言ってもいいくらいのものであり、女性はその姿を見てすっかり思考停止してしまっていた。一方の和哉はこのままの状態でいるのも困るので、軽く女性に笑いかけてみることにした。すると女性は顔を真っ赤にして一礼すると一目散に部屋を出て行った。
「おー、すっげぇ速いなあの人」
「ははは…」
そして女性と入れ違いにアルトが部屋へと入ってきた。アルトは未だ女性の後姿を視認しており、和哉の立っている位置からは確認できないのだが、その言葉から凄まじい勢いで走っていることが分かる。
(上の人に怒られないといいんだけど)
ある意味自分のせいでもあるかもしれないと思い女性の心配をしておくことにした。
「よっカズヤ!もう大丈夫みたいだな」
「あぁアルト、傷は治ってるみたいだ。身体にも特に問題のあるところは無さそうだし」
改めて和哉へと目線を合わせたアルトに傷の状態を話した。見る限り表面的にも傷が残っている箇所はないため、再度上着を着始める。
「いろいろ苦戦しちまったみたいだが何とか上手くやれたじゃねぇか」
「まぁあの人のおかげだけどな。確かアデルさんだったかな?いつかきちんとお礼をしないと」
「あのおっさん見かけによらず融通きくんだな。てっきりただの任務命の頑固親父かと思っちまったよ」
「失礼だろ、あまりそういうこと言うなよ」
そう笑いながらアルトは告げていた。失礼だとは思いつつも実際に和哉自身も戦う前はそう考えていた。あの厳格な態度といかめしい表情からはあのようにわざと負けることは簡単には想像できない。だが事実はそうではなかった。
「俺もまだまだ人を見る目がないなぁ」
「十九の癖に何悟った事言ってんだよ、バーカ。まだまだこれから先は長いぜ?」
「そうかもな。これからもっと勉強するさ」
その後も軽口と冗談を交えながら和哉はアルトと会話をしていた。
「そういえば、あの試合の後に倒れたのは覚えているんだけどあれからどうなったんだ?」
「おー、そういえば話してなかったな。あの後和哉は周りにいた救護班に囲まれて回復してもらってたんだけど、なぜか思ったより回復しなくてな。皆結構慌ててたんだがすぐに爺さんが出てきてお前を回復したんだよ。本当にあっという間だったぜ。そんでお前はそのまま一晩寝てたってとこだ」
「爺さん?……その人って初めて陛下と会ったときに謁見の間にいた人か?」
「んん?……そういえばいたな。結構陛下の近くにいた気がするけどそれがどうかしたのか?」
「…いや、何でもないよ」
「なんだ?歯切れわりいなぁ」
アルトは若干不思議そうな表情をしていたが、和哉はある考え事をしていた。
(陛下の近くにいた魔術師…あの人がティア達が前に話してた皇国の賢者なんだろうな)
和哉の脳裏をよぎったのは謁見の際に王妃の傍にいた男性だった。そして同時に和哉は彼が自分の正体を知っている可能性が高いと考えていた。
そう考える理由として考えられるのが、姫にかけられていた魔法である。まず姫に魔法をかけられる人物がこの国にはどれくらいいるのか?おそらく候補としてあがるのは陛下に信頼されている側近、魔法騎士団の隊長などが上げられる。その中で最も可能性が高いのは国中にその存在が知られていると考えても良い皇国の賢者である。
ここまでは以前考えていたが、正体がばれている確証を得られていなかった。なぜなら謁見の間にその人物がいたか定かではなかったからだ。だがしかし今回のアルトの話からその裏づけも取れた。陛下の近くに立ち、なおかつもともと配置されていた救護班の何倍もの治癒魔法を行使する人物。彼がほぼ間違いなく皇国の賢者であるだろう。魔法を見破るという行為がどのようなものかは詳しく知らないが、流石に治癒魔法をかけるほどに近づけば見破ることは凡そ容易いのではないかと考える。そのため確実とまでは言い難いのだがその可能性の高さを見過ごすことが出来なくなっていた。
(どうする…いっそのことその人物と再会するまでにここを出るか?……いや、陛下の厚意で戦うことになったのだから挨拶もせずに去ってはまずいだろう。それにあの話にどういう形であれ決着をつけないとまた呼ばれることになるかもしれない。だが…)
和哉の頭の中では現状どう動けば最も良いのかを模索していた。実際のところ選択肢は一つしかないのかもしれない。だがしかし、それでも考えずにはいられなかった。どうすれば一番いいのかを。
-コンコン
ここで思考は途絶させられる。来訪者を示す音がドアから響いていたからだ。
「誰か来たみたいだな?」
「あぁ」
―コンコン
返事をしていなかったためもう一度ドアの向こうから音が響いてきた。
「はい、どうぞ」
このまま返事をしないでいるわけにもいかないので和哉はドアの向こうへと返事をした。そしてドアノブが回り音を立ててこの部屋へとある人物達が入ってきた。
-ガチャリ
「失礼するぞ」
訪ねてくるのならばこの人物ではないかと想像していなかったわけではない。なぜなら例の話はまだ終わっていなかったからだ。だが普通ならばありえないと思うのも無理は無かった。一介の冒険者に対して王が直々に部屋を訪ねてくることなど。
「おっと…こりゃまた大層な奴が来たもんだ」
「陛下…」
アルトは軽口を叩きながらも一応礼儀として地面に膝を着いた。同様に和哉も膝をつく。膝をついた状態で視界に入ってきたのは王ともう一人の人物、謁見の際に見たあの男性がいた。確かに少しばかり年老いてはいるのだが、それは白という髪の色も手伝っているようであり、実際には五十半ばから六十といった年だろう。
王は和哉達の姿を見ると手を左右に振りそんなことはしなくてもいいと示した。
「堅苦しい作法は無しにしてくれ。それよりも怪我の具合はどうだ?カーツに治療を命じたので大丈夫だとは思うのだが?」
「お心遣い感謝いたします。痛みも傷も回復しました。そちらの方が私を治してくださったのでしょうか?」
和哉は王の後方に立っていた白髪の男性を見た。王もその言葉に頷き男性に前に来るように命じた。
「私がカーツ・グレミール・クラストラインだ、カズヤ・ヒイラギ殿。少しばかり治りにくかったが無事回復してよかった」
「本当にありがとうございます。クラストラインというとカーツ殿は陛下のご兄弟なのでしょうか?」
「兄弟ではなく、従兄弟のようなものだな。だが手のかかる弟のようには感じている」
「カーツよ…こんなところで私の評判を下げるつもりか」
「最近は落ち着いてきているが昔のじゃじゃ馬振りときたら…」
「やめぬかっ!人の過去をありありと曝すものではないっ」
「おいおい大丈夫なのかよ、このおっさん達…」
「は、ははっ…」
いい年をした男性二人がギャーギャーと騒いでいる様子を見て、横にいるアルトと二人して多少顔が引きつってしまった。だが同時に今までの重たかった気持ちが少しだけ薄れたような気がした。王もこちらの顔を見るとふっと小さく笑みを零した。
「少しは警戒心も薄れてくれたようだ。そろそろ本題に移るとしよう…どうだ色々考えてみてくれたか?」
その王の言葉に再び気が張り詰めてしまう。自分がどうすべきなのか、未だに考えをまとめられていなかった。
「難しい話は俺はパスだ。カズヤ頑張れよ」
そう言うとアルトは和哉に背を向けると手を振りながら、さっさと部屋を出て行ってしまった。恐らく気を使ってくれたんだろうと考えた。この先どのような選択があろうともそれは和哉自身が選ばなければならないからである。
「……私はただの冒険者で身元を明かさない不審者です。国に仕えることは出来ないと思いますが」
和哉は王とカーツに向かってそう口にした。返ってくる言葉が自分にとって大きな意味を持つと知りながら。
「……君はただの冒険者として過ごしたいのか?黒き髪を持つ者よ」
「……っ」
王の口から発せられたその言葉は予想通り和哉の考えが当たっていたことを意味していた。自分の正体がばれていたということを。
「…何時から気づいていたんですか?」
「厳密に言えば私自身が確証を持って気付いたわけではない。だが初めて謁見の間で君を見かけた時だな、君に違和感を感じたのは。娘に同じ魔法がかけられているからというのもあるが、何より私自身もその魔法を使っていたことがあるのでな」
「陛下がですか?」
「あぁ、あの魔法は私が幼い時にカーツがかけてくれていたものだからな。だがやはり確証を持ったのはカーツが私にそれを告げてきたからだ」
「カズヤ殿の魔法は私の魔法に比べ複雑だったが、似た構造のものだったからな。少しだけ手間取ったが解析できたというわけだ」
二人の言葉から言い逃れは出来ないことを悟った。百パーセント、なんの間違いも無く正体は見破られている。今更自分の正体について誤魔化すために言える事など何一つない。和哉はカーテンを閉め辺りを確認すると魔法を解いた。見る見るうちに髪は黒く染まっていき瞳も黒くなっていく。そして本来の姿で王へと向き合った。
「……私に何をさせようというのですか?私は確かに陛下やカーツ殿が言う通り黒髪の男です。ですが私に出来ることなど…」
「力を貸して欲しいのだ、カズヤ殿。この通りだ」
和哉は驚くべき光景を見ていた。この国の王ともあろう者が自分に向かって頭を下げていたのだ。深く深くお辞儀をするその様は凡そ王が取る行動とは思えない。だがしかし現実としてそこにいるのだ。
「陛下っ!待ってください、そのようなことはやめてください!私には陛下に頭を下げてもらう理由など」
「私はこの国の王として君の力を貸して欲しい!この国を守るために」
「この国を…守る?陛下、どうしてそのようなことを仰るのか理由を話してはいただけませんか?」
和哉の言葉を聞き、王は頭を上げた。そして重い口を開き始めた。
「現在、この国では魔物の被害が増えつつある。まだ今年の終わりまで期間があるのにも関わらず、既に前年度の被害数に達しようとしているのだ。原因として上げられている内の一つが既存の魔物の凶暴化であり、君が退治してくれたキングオークもその一例だ。そしてその煽りを受けて他の魔物まで凶暴化する始末。また今までは魔物はある一定の範囲から行動範囲を広げることは無かったのだが、最近ではそれすらもおかしくなっている。君はベオウルフを倒したそうだね。あのベオウルフも本当ならば君が倒した場所とは別の場所に生息しているんだ。だから本当ならば君はあの森で奴に会うことは無かったんだよ」
「そうなんですか」
この世界で初めて命の危険を感じた敵。確かにおかしいとは思っていたが、このような裏の事情があったことを初めて知った。だが陛下の芳しくない表情を見る限り話はそれで終わりではないようだった。
「それにもう一つ懸念すべき動きがあるのがガルファリア帝国だ。君も知っているかもしれないが、この国は三十年ほど前までガルファリア帝国と戦争を行っていたのだ。そしてその戦争は辛くも皇国が勝利した。だがしかしその帝国に最近また動きが見られるようになってきたのだ」
「帝国…」
「当然だが今すぐに襲ってくるわけではないだろう。だがそれが何時起こるかはわからない。だから私は君の力を貸して欲しいのだ。君はこの国の騎士団が成し得なかったキングオーク討伐を成し遂げた。それほどの実力を持っているのだ。頼む、力を貸してくれないか!」
「…………一日だけ時間をいただけないでしょうか…考える時間を。お願いします」
再び頭を下げる王に和哉はそう返事をした。
「…そうだな。いきなり押しかけてこのようなことを話されても困ってしまっただろう、すまない。一日とは言わず君が納得できるまで考えてくれ。出来るだけ早く答えが欲しいというのも本音だがな」
そう言うと王は和哉へと背を向けた。
「いい返事が返ってくることを望んでいるぞ…それでは失礼する」
そして王はカーツを連れ二人で部屋を後にした。和哉は一人部屋に残り、たまらずベッドに横になった。現状と気持ちの整理をするために。
―コツコツコツコツ
廊下を足音が響いていく。ここは城の執務室へと続く廊下である。王はカーツを連れ二人でそこへ向かっていたが、執務室の直前で壁に寄りかかったある男を見かける。男は王を視認すると壁から離れ近づいてきた。そして王へと話しかけてきた。
「あんまりあいつをいじめないでくれよ?」
「お前か……ふっ…私のやっていることは最低なんだろうな。一人の人物の人生を自らの都合のために狂わせようとしているのだから」
「わかっているならどうしてやめない?」
「それが許されない時なのだ。一人で戦況を覆せるような圧倒的な人材、この国の現状を打破するためにはその存在が不可欠なのだ。私は彼に一生恨まれようともこの国のために動く」
「……お前のやることは間違っちゃあいないよ。国のためなら俺だってそうする。まぁこんな立場の俺が国のためならというのもおこがましいがな。だが俺はあいつがお前を恨むような事態にはさせない。絶対にな」
「…珍しいな、お前が他人に興味を持つとは」
「偶にはそんな風に思うときもあるんだよ、面白い奴もいるもんだってな。まぁなんにせよ俺はとりあえずあいつについていくことにするさ………それにしてもお前も面倒くさいのを抱えてやがるよな」
「あれのことか?……やはりキナ臭いか」
「あぁあれには気をつけておいたほうがいいぞ。昔馴染みからの忠告だ」
「わかった。すまんな」
「おう、それじゃあな」
男はそこまで話すとすたすたと歩いて去っていってしまった。
「全くあいつは変わらんな。それが羨ましくもあるが」
「そうですね。さぁ陛下恐らく今日中には返答はこないでしょう。執務をしていただきますよ」
「そんなことは言われずともわかっている。行くぞ」
去っていく男のことを話しながら二人も執務室の中へと消えていった。
「どうすればいいんだろうな…俺は」
結局あれから考えても何もいい案は浮かばず、気付けばもう夕方になっていた。自分が何をすべきなのか、どうしたいのかが頭の中をぐるぐる回っており、まさに堂々巡りといった状態で何もまとまらなかったのだ。
「はぁ…」
溜息ばかりつきいつもとは打って変わったネガティブな状態になっていた。一応並の人間よりはメンタルが強いといえども、今回ばかりは選択が難しかった。自分のせいで自分が傷つくならまだしも自分のせいで誰かが傷つくかもしれないのだ。そして何よりその選択を難しくしている理由は和哉が元の世界の出来事をトラウマ化していたからだ。明らかに父親のせいだったとはいえ、自分のせいで妹が死んでしまったと思わざるを得なかった事実。それが酷く彼を縛っていた。
二度も同じようなことは起こしたくない。
ではどうすればいいのか?
わからない。わからない。
王に力を貸せばいいのだろうか?
断って孤児院で皆と暮らせばいいのだろうか?
わからない。わからない。
何も考えることが出来ない。
和哉はすっかりまいってしまっていた。目を背けることの出来ない現実があるのに自分はどう動くべきなのか指針が定まらない。和哉はベッドに寝そべりながら目を閉じ腕でその目を覆い隠した。現実から目を背けるように。
だがその瞬間
《やれやれ我の主はこんなにも脆い人間なのか…流石に無様だのう。どれ、少しだけ手を貸すとしようか》
頭の中から声が響いた。そして目の前の光景が真っ白になったかと思うと次の瞬間
-ドスンッ
「いてっ!」
背中から地面に叩きつけられていた。厳密に言うと地面ではなく木製の床なのだが。そしてその目に広がった光景は彼のよく知る場所。彼がこれまで過ごしてきた場所。
「おにいちゃん!」
「お兄ちゃん!」
「兄ちゃん!」
「アリア、メル、ランド?」
子供達の住んでいる場所。つまり
「お帰りなさい、カズヤさん」
「ティア…」
彼らの住む孤児院だった。
前回は和哉を活躍させましたが今回のなよなよっぷり…(^^;)
あと久しぶりに孤児院のメンバーが登場しましたね。
今回と次回の話や少し皆様に聞いていただきたいことがありますのでよろしければ活動報告の欄を覗いてみていただければと思います。
それでは失礼します!




