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帰る場所  作者: S・H
16/50

第13話:闘神祭一日目





 和哉達は町へ到着し、闘神祭の受付をした後、宿を探してその日を終えた。


 そして夜が明け、辺りの喧騒はより激しくなっていった。


 和哉達も宿から出ると、闘神祭の会場となる闘技場へと進んでいく。


「今日もいい天気だな」

「そうですね」


 晴れ渡る空を見上げながら、隣にいるティアへと話しかける。 


 水の月は終わり、今日は火の月の初日。


 つまり闘神祭の一日目となる。今日からの三日間でこの大陸最強の使い手が決まる。


 和哉の目的は優勝を目指すことではないが、相手の大半はそうではない。


 自分の名誉のために戦う者、もしくは和哉と同様に自分以外の何かのために、優勝を目指して戦う者もいるだろう。


 様々な思いをかけ力と技のぶつかり合いが行われる。


 そう考えると幾許の緊張感は生まれるのが当然と言うもの。


 だが和哉は然程緊張してはいなかった。


 元々そんな柄ではないというのもあるが、自分の傍にいる者達の影響が大きかったというのが理由であろう。


 本線開始まであと僅かというところだが、相変わらず孤児院の面々とのんびりしていた。


「兄ちゃん、そんなので大丈夫なの?」


 そのためランドにまで突っ込まれる始末だった。


「心配するなって。緊張しすぎてたら本来の力は発揮できないって言うだろ?」

「でも兄ちゃん今日は刀使わないんだろ?」

「そうですよね…大丈夫ですかカズヤさん?」


 リラックスした状態で返事をする和哉に対し、ランドは尚心配そうな顔をして、ティアもそういえばと言った顔をしていた。刀を使わないと言うのはこの大会に出ると決めたときから考えていたことだった。いくら顔が知れるようにするのが目的とはいえ、この大陸では使われていない武器まで使っていたら、余計な注目を浴びてしまうと考えたからだ。そのため和哉は闘神祭では素手(手甲などを装備するので厳密に言えば違うのだが)で戦うことにしていた。


「大丈夫だよ。この前買った手甲もあるしな」

「でも相手は剣とか使って来るんだよ?兄ちゃんも武器使ったほうがいいと思うんだけど」

「確かにそうなんだけどな。でも俺はこの世界の武器ってほとんど使ったことないから、たった数日間で使えるようになるとは思えなくてね。その点素手なら今まで向こうの世界で培ってきた技術を使えるから、都合がいいんだよ。しかも武器を持つよりも動きやすいからな」

「なるほど、兄ちゃんやっぱり凄いね!」

「そんなことはないよ、本当はこの世界の武器が使えればそれが一番よかったんだから」


(まぁ素手だと自然とリーチが短くなるからそこがネックなんだけど、なんとかカバーするしかないよな)


 和哉はランドへと返事をしながらも、心の中で本音を呟いた。


「そういえば、闘神祭はどのように試合が進んでいくんでしょうか?」


 ふと呟いたティアへと和哉は顔を向けた。ティアは闘神祭について先生から、話を聞いたことがあっただけで、実際に観戦に来たことはなかった。そのため闘神祭の試合日程については、あまり詳しくなかったのである。和哉自身も受付時に聞いていたことをそういえば言い忘れていたなと思い、ティア達に説明をすることにした。


「えっとまずは闘神祭初日、つまり今日の日程について話すな。今日は一回戦だけが行われるんだ。一回戦は第八試合まで行われて、試合時間は六十分。一回戦は一試合に十六人の選手が参加して戦い、二人残るまで試合が行われる。闘技場のリングから落ちるか、審判に負けを宣告されたら退場していくって感じかな。もし試合時間いっぱいまで戦ってそれでも三人以上残っていた場合、戦闘によるダメージの少ないものが勝ち残りになるみたいだ。まぁ大体の試合が試合時間内に収まるらしいけどな」

「それじゃあ二日目以降は人数が一気に減るんですね」

「あぁ、だから二日目以降はトーナメントになって、二日目は二回戦と三回戦が行われて、最終日に準決勝と決勝が行われるんだ」


 道を歩きながら、説明をしていく。段々と人の数が増えていき、お祭りなだけあって出店の数も増えていく。アリアやメルは和哉たちの傍を離れることはないが、あっちを見たりこっちを見たりしながらはしゃいでいた。


「カズヤさんは第何試合に出場されるんですか?」

「俺は第二試合だから割と早めかな?多分もう少ししたら、行かないといけないと思う。まぁ今日はこの試合だけだし、頑張ってささっと終わらせてくるから、終わったら祭りを見物しよう」

「わかりました。頑張ってくださいね」


 そう言うとメルとアリアの目が更に輝きだし、お兄ちゃん頑張って!という声が聞こえてきた。この二人の本心は出店を早く見て回りたいということなのだろうが、まぁそれでもいいかと和哉は笑っていた。


 その後闘技場へと無事到着し、和哉は選手の控え室へ行くために、ティア達四人は観客席へと向かうために別れた。試合後の待ち合わせ場所は、闘技場付近の出店ということになった。別れる瞬間にもみんなから激励の言葉を貰い、これで初戦で負けたら笑えないなと苦笑した。


 


 






 程無くして、開会の挨拶が行われ闘神祭が開始した。


 一回戦第一試合はこれというハプニングもなく、試合開始三十分後には終わってしまった。あらかじめ聞いていた通り六十分試合することはほとんどないようだ。


「これより第二試合を開始する!出場者は準備をして着いて来るように!」


 控え室に声が響くと、参加者が各々準備を始める。和哉も手甲と足につける外装が金属性のレガースをゆっくりと装備し、立ち上がる。


 周りの参加者を見る限りやはり、装備品は杖もしくは剣や槍といったものが多く、和哉のような武器を持たないものはいなかった。


(やっぱり、こうなるよな)


 ふぅと溜息をつくもあらかじめ予想できていたことなので、開き直って進み始める。控え室から通路へ出ると、暫くの間通路を歩いていく。通路の両側に火が灯してあるが、通路は薄暗く参加者のカツカツという足音が暗がりの中を響いていた。


 そして先に光が見え始める。外から声が聞こえてくる。段々と大きくなってくるその声を聞きながら進み、通路を出た瞬間そこには大勢の観客が待ち構えていた。観客席では座りきれず、立って試合を見ている人も少なくはないようだった。


「この数はすごいな…」


 和哉も武道で全国大会へいったため、観衆の声は今までに何度も聞いたことがあったが、そんなものとは比べ物にならなかった。僅かながらも感情が高ぶり始め、鼓動が早くなる。


 参加者が次々と四十メートル四方のリングの上へと上がっていき所定の場所へと散らばっていく。和哉もゆっくりと綺麗に石を削り取って作られたリングへとあがり、しっかりと踏みしめて進む。


 十六人全員がリングへと上がると、トランペットに似た楽器が鳴り始める。ファンファーレのような音をひとしきり鳴らし、ピタッと静かになる。辺りの喧騒も収まり、続けて審判が声を張り上げる。


「それでは闘神祭一回戦第二試合を開始する!かまえっ!!」


 静かに各々の武器を構える。闘技場全体を静寂が支配する。そして


「はじめっ!!!」


 開始の合図と共に、静寂は破られ歓声が響きあう。剣戟が振るわれ、魔法が飛び交い始める。参加者は我先にと他者への攻撃を開始する。


(予想以上に激しいもんだな…)

 

 そんな中、和哉は戦闘の中心から離れて冷静に戦況を見据えていた。一回戦のバトルロイヤルという仕様上、敵を倒せば確かに勝ちなのだが、和哉は無駄な戦闘は行いたくなかった。一回戦で必死になって勝ち進んだとしても、結局二回戦で敗れてしまえば、当初の目的は達成できなくなってしまう。そのため、最低限の戦闘で最大限の戦果を勝ち取ろうと考えた。見方によってはいいとこ取りになってしまうので、この戦法は賛否両論だろうが、そんなことは気にしないことにした。


 と数十秒の戦況観察をしていたところ、こちらへと三人の男が近づいてきた。どうやら一人だけ離れて何もしていなかったことがばれてしまったようであり、和哉へ鋭い形相を向けていた。和哉はやれやれといった仕草を見せたが、瞬時に表情を変え構えを取る。


「ばれてしまったか…仕方ない。悪いがさっさと終わらせてもらうぞ」


 三人の男はそれぞれ別方向から仕掛けてきていたが、まず和哉に一番近かった右方の敵へと間合いを詰めると、振り下ろされた相手の剣を最小限の動きで避けて腹部へ一撃加えた後腕を掴み、二番目に近かった正面の敵へと思い切り投げ飛ばす。いきなり男が飛んできたため、正面の男は剣を振ることが出来ずぶつかって倒れてしまう。一気に二人ノックアウトにした和哉は、三人目にも即座に近づき、槍を振らせる前にリング外へと投げ飛ばした。


(やっぱり、反則だなこの力は)


 和哉は強化魔法を使ってもいないのに、異常な身体能力を発揮している自分に対して苦笑してしまった。

  

 その後も、のらりくらりと戦い結局和哉は六人を倒したところで、大歓声と共に試合が終了した。和哉を除いて勝ち上がったもう一人の男は、遠めに見ていたところ双剣を使うようであり、動きが他のものとは段違いだった。


(もしかしたらこの後の試合で当たることもあるかもな…)


 そう思いながら、和哉はリングを後にした。   

      


    

   

   







 待ち合わせ場所までは朝別れた場所から遠くはないので、闘技場から出た後はのんびりと進んでいた。すると前方でなにやら言い合っているのが聞こえてきた。


(ティア達じゃないだろうな…)


 少しばかり不安になって、自然と歩みが速くなる。段々と声がはっきりと聞こえてきて言い合っているのが、少女と図体のでかい男なのが分かった。聞き慣れた声ではなかったため安心したものの、様子が気になり更に近づいていく。


 ようやくたどり着き、視界に入ったのは、複数の男と小さな女の子を庇った一人の少女だった。身長はティアと同じくらいであり、長くすっと伸びた茶髪が印象的である。その少女と庇われている女の子は、髪や目の色が異なり、見たところ知り合いという風でもなかった。


「この女の子は謝っているじゃありませんか、どうしてそれで許してあげようとしないのですか!」

「あーん、何言ってんだてめぇ!謝ったらすむって言うもんじゃねぇんだよ!」

「そうだぜ、嬢ちゃん。世の中にはそれだけじゃすまないことが沢山あるんだよ」

「ソースが付いて少し服が汚れただけではありませんか。その程度のこと許そうという器量が貴方方にはないのですか!」


 少女は髪と同色の瞳を相手の男達へと向け男達に対抗している。


(地面に食べ物が落ちていて男の内の一人の服が汚れている。会話とこの状況から察するに、どうやらあの女の子があいつらにぶつかって服を汚してしまったというところか。立っている子は見ず知らずの女の子を庇っているってわけだな)


 状況を把握しながら、自分の推測がおそらく間違いないだろうと確信する。女の子ながら見ず知らずの子のために、複数の男の前に立てることを和哉は感心していた。だが周りの状況を見る限りどうやらそう暢気に構えてもいられないようである。


(あいつら何時あの子に手を出してもおかしくないぞ…)


 男達はいつまでもしつこく反抗してくる目の前の女の子に、イライラしているのがよくわかる表情をしており、手は怒りにプルプルと震えだし何時殴り始めてもおかしくなかった。


「今ならまだ許してやる。さっさとそこを退け、このクソガキ!」

「退きませんわ!貴方方こそ己の狭量さを反省して早く立ち去りなさい!」 


 そしてこの言葉を聴いた瞬間ついに一人の男が、女の子に殴りかかろうと手を振り上げた。

 










 



 


 この騒動の数分前 

 




「お祭りの出店はやはり賑やかですね」


 背中まで伸びた髪を揺らしながらゆっくりと人ごみの中を進み、いろいろなお店を見ていく。


 このような場所に偶にしか来る事の出来ない自分にとっては、今回のお祭りがとても楽しみだった。


「お金もこっそり持ってきましたし、何を買いましょうか?」


 色々と思案をめぐらせながら、動き回っていたところ後方から小さな女の子が走ってきて、すぐ横を嬉しそうに通っていった。美味しそうなものを持ってはしゃいでいるのを見て、あれにしようかしらと考え来た道を戻ろうとしところ、前方で怒鳴り声が聞こえた。


「どうしたのかしら?」 


 ふと振り向くと先程の女の子が、大柄な男に怒鳴られているのが見えた。嬉しそうに持っていた食べ物は大半が地面に落ち、残りは男の服に食べられていた。男は女の子が謝っているにも関わらず尚も、怒鳴り続け女の子は泣き出してしまっていた。


「なんてことをするのかしら!」


 そう一人ごちた瞬間には女の子と男の間に立ち、思いのたけをぶつけていた。


「やめなさい、はしたない!そんなことでこんな年端もいかない女の子を責めるなど恥ずかしくないのですか!」

「なんだぁてめぇは。いきなり出しゃばって来るなよ!」

「私が何者かなどどうでもいいことです。そんなことよりこの子を責めるのはやめなさい!」


 身を護る術は持っているが、とても人数の多い場所では使えないものだった。それを頭では分かっていても、体は勝手に動いてしまい口も勝手に言葉を発していた。


「この女の子は謝っているじゃありませんか、どうしてそれで許してあげようとしないのですか!」

「あーん、何言ってんだてめぇ!謝ったらすむって言うもんじゃねぇんだよ!」

「そうだぜ、嬢ちゃん。世の中にはそれだけじゃすまないことが沢山あるんだよ」

「ソースが付いて少し服が汚れただけではありませんか。その程度のこと許そうという器量が貴方方にはないのですか!」

  

 何を言っても食い下がろうとしない男達に、幾分かの恐怖を感じながらも、周囲の様子を見る限り加勢してくれる人物はいないようだった。いつもは傍にいる人物も今日はいなかったため、内心とても心細かった。だが自分がここで中途半端に引き下がってしまえば、後ろでおびえて泣いている女の子が酷い仕打ちを受けることも感じていた。


(怖くても、ここは絶対に引き下がれない!)


「今ならまだ許してやる。さっさとそこを退け、このクソガキ!」


 男の言葉が聞こえてくる。表情は怒りに満ちここでの反応次第で男達の行動が決まるといっても過言ではなかった。だがどうしても身を引くわけにはいかないと思い、勇気を振り絞り言葉を発した。


「退きませんわ!貴方方こそ己の狭量さを反省して早く立ち去りなさい!」 


 男はもう我慢できんといった形相でこちらをにらみつけ、その大きな図体から力の限り拳を振り上げてきているのが見えた。


「っ!?」


 声も出せず目を瞑り、痛みが来るのを待った。だがその痛みは何時まで待っても来なかった。恐る恐る目を開けてみるとそこには一人の男性が立っていた。
















 女の子が殴られると思った瞬間には、すでに身体が動いていて相手の男の手首を掴んでいた。


「はーい、そこまで」


 緊張感のない声を上げて、男達に語りかける。


「こんなことをしてもさ、汚れちゃった服は元に戻らないんだから、もうやめたほうがいいと思うよ」

「てめぇみたいなわけのわからんやつに言われる筋合いはねぇ!いいから離しやがれ!」


 そう言って必死で和哉に掴まれた手首を振りほどこうとする。だが和哉はその手を離そうとしない。


「やめるって言ってくれるまで俺離さないかも」


 語調は変えずに無表情のまま、手首を掴み続ける。男もどんなに力を入れても振りほどけないことに焦りを覚えたのか、少しだけ表情をゆがめる。


「わ、わかった。やめるからいい加減離してくれ」

「そ、オッケー。離してあげるよ」


 顔をゆがめたまま、男が懇願するため和哉も手を離すことにした。しかし、話した瞬間に男はにやっと笑うと再度拳を振り上げてきた。


「はっバカが!素直に信じてんじゃね………え」

「別に信じたわけじゃないんだけどな」


 振り上げられた拳はまたも届くことはなく、今度は男が投げ飛ばされ空中で弧を描いていた。投げ飛ばされた先は残りの男達がいる場所で、その勢いでボウリングのように全員が一気に倒れた。和哉はゆっくりと倒れている男達へと近づき、ボソッと小さな声で呟く。


「早くどこかへ行かないと俺もう一回投げたくなるかもな」


 その声を聞き男達は得体の知れない恐怖を抱いて、そそくさと逃げ出してしまった。


「ふぅ、やれやれだな…」


 溜息をついて二人の女の子の下へと歩き出す。男達にぶつかった女の子はもう泣き止んでこちらを見ていて、庇っていた女の子はポカーンとこちらを見ていた。

 

「二人とも大丈夫?」

「うん、あの…ありがとうございます!」

「え、えぇ助けてくださってありがとうございました」


 小さな女の子はぺこりとお辞儀をして和哉へと礼を言い、もう一人は相変わらずぼおっとしていたが、我に返って和哉へと礼を言った。


「まぁ、怪我がなくてよかったよ。あっそうだ…」


 和哉はそう言うと自分の持っている袋の中から銀貨を一枚取り出し、小さな女の子に渡した。


「落ちちゃったものの変わりにこれで新しいものを買って来るといいよ」

「で…でも……」

「いいからいいから、子供は遠慮しちゃいけないよ」


 なおも戸惑っている様子の女の子に笑顔で言い聞かせると、嬉しそうな笑顔を見せて和哉にもう一度礼を言って走って行った。


「お優しい方なんですね」

「そんなことはないよ、通りすがったから助けただけだよ。それじゃあ人も待たせてるし俺も行くから」 

 残っていた女の子は和哉へ微笑みかけながらそう言った。面と向かってそう言われた事に、少しばかり恥ずかしくなりながらも、ティア達が待っていることを思い出し、和哉は走り去った。


 



 






 





「不思議な方でしたね…」


 独り言を呟きながら、元来た道を戻り始めた。


 左目に傷を負った男性。


 ずっと閉じている様子からも、おそらくそちらの目は見えないのであろう。


 そのような大きな傷を負っていながらも、その笑顔は曇ることなく明るいものだった。


「それに……なにかを……魔力でぼかされているように感じました…」 


 魔力が豊富な自分でさえも、うっすらとしか分からなかった。


「もう一度お会いすれば、分かるかもしれませんね。それに先生でしたらきっと…」


 自分が感じた違和感の正体を見抜けるはずと思っていた。




「…………さま!」




 遠くから自分を呼ぶ声がする。早くもばれてしまったようだ。


「もうばれてしまったのですか……仕方ありませんね」


(またいつかお会いいたしましょう)


 心の中で今日出会った不思議な男との再会を願った。


 そしてその後、彼女の願い通りに彼女は再び和哉と出会うことになる。



















久しぶりに少し長めです。

二回に分けてもよかったのですが(^^;)

次回はまたいつもどおりの長さになると思います

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