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第18話:王の天秤とレシートの告発

400店舗のネットワークが弾き出した「不正の数字」。ケニーはそれを自分の手で裁くのではなく、深夜、極秘に王宮を訪れ、国王との謁見を求めた。

「陛下。……こちらが、第312号店から吸い上げた、ある領地の『真実』でございます」

ケニーが差し出したのは、魔法の書ではなく、無機質な数字が並ぶ「在庫対照表」と「納税推移グラフ」だった。

1. 「数字」という名の証拠

ケニーは淡々と、しかし核心を突く説明を始めた。

「領主は『盗賊による減収』を訴えておりますが、私の店のログ(記録)によれば、その期間中に山中の拠点で消費された食料は、通常の三倍に達しております。商品はすべて、領主直属の印がある古金貨で決済されていました」

国王は、ケニーが持ってきた緻密なデータの整合性に息を呑んだ。

「……つまり、余に納めるべき税を盗み、その金でお前の店から軍糧を買い、私兵を養っているということか」

「左様でございます。陛下、このコンビニというシステムは、単なる店ではございません。領地が健全に運営されているかを監視する、陛下の『新たな眼』なのです」

2. 国王の号令と迅速なる断罪

ケニーの報告を受けた国王は、即座に動いた。

「余の目を盗み、余の信頼を裏切った者に、これ以上の慈悲は無用だ」

翌朝、号令が下された。ケニーが事前に特定していた私兵団の潜伏先へ、王都騎士団が急襲を仕掛ける。逃げ場を失った領主は、自分の城の「在庫データ」までケニーに把握されているとも知らず、なす術もなく捕縛された。

「なぜだ……! なぜ潜伏場所がわかった!」

叫ぶ領主の足元には、ケニーの店で買った「乾パンの空き箱」が、隠しようのない証拠として転がっていた。

3. システムの勝利

この事件により、王宮の貴族たちは戦慄した。ケニーのコンビニが領地にあるということは、もはや「不正が絶対に不可能になる」ことを意味していたからだ。

国王は、静かにケニーを見つめて言った。

「ケニーよ。お前の作り上げたこの『網』、余が思っていた以上に恐ろしいものだな。……だが、余が最も信頼できるのは、この数字の正確さだ」

この日を境に、コンビニ網は王家公認の「国家インフラ」として、不可侵の地位を確立したのである。

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