3日目 ゲーマー少女と狐少女
放課後、私はいつも通り神社の椅子に寝転がりスマホゲームをしていた。
これが私の日常。
最近私はここに引っ越してきた。
しかし、ここは自然が豊かで、クラスメイトもアウトドア系。
転校初日は、話しかけられまくって、外で遊ぼうとよく誘われていた。
しかし私は運動音痴で外で遊びたくなかった。
だからゲームに誘ってみたが全然クラスメイト達は食いつかなかった。
だから一人で静かにゲームをしていたかった。
家にいると近所のクラスメイトが遊びに誘いに来る。
それが煩わしくて、放課後、あんまり人が来ない森の奥の方にあるこの神社に来ていた。
そんな風に考えながらもゲームをしていると
「お主、いつもここにおるな?」
そう顔を覗き込まれた。
「うわあ!?」
私は驚き椅子から落ちた。
そして、その少女を見る。
和服を着て狐耳と尻尾が生えていた。
......コスプレ?
「すまぬな。驚かせてしまって。」
「......あんた何?」
「わしか? わしはこの神社の神様というところじゃ。」
「......。」
やばいやつか?
そう思った。
「むっ、信じておらぬな。では証拠を見せてやろう!」
そして手のひらをぱっと開く。
何をする気だ?
こいつ。
そう考えているとその手の上から炎が出た。
「どうじゃ。」
えっへんという感じで少女はどや顔していた。
私は手品だろと疑いじろじろ見る。
しかしトリックがわからない。
偽物の炎か? と炎を触ろうとする。
指を近づけた瞬間
「あっつ!?」
熱かった。
「馬鹿者!何をしておる!」
怒られた。
――……
「とりあえず信じるよ。で? 神様なんか用?」
「神に対してぞんざいじゃな。まあ、それはいい。あまり人が来なくて暇でな。何かせぬか?」
キラキラした目でそう話しかけられた。
「えー。いや、いいよ。」
「そんなこというでない!」
そう言って揺らしてくる。
めんどくさいなあ。
そう思っていた時、スマホに視線が行く。
そうだ。
「ゲームしない?」
試しに誘ってみた。
「げーむ?」
「これだよ。」
私は、スマホゲームを見せて操作して見せる。
「お、おお!なんじゃこれは!?箱の中の人が動いておるぞ!」
そう驚いていた。
この反応、テレビも知らなそうだな。
そう思った。
私は頑張って、説明をしていった。
少女はキラキラした目で食い入るように聞いていた。
そして気づいたら夕方になっていた。
「説明だけでこんな時間か。できて一回だな。はい。」
私はスペアのスマホを渡す。
「そっちにもこのアプリ入ってるから対戦しよう。一戦だけね。」
私がそう言うと
「大体分かった!勝たせてもらうぞ!」
そんな風に少女は勝つ気満々だった。
「わしはこのアルティメット忍者で行くぞ!」
「ん。じゃあ私は、このサンダーソードマンで。」
「いざ、勝負じゃ!」
――……
私の圧勝だった。
まあ、説明しただけだし当然だろう。
「くそう!もう一回じゃ!」
そう地団太を踏んで言っているが
「一回だけって言っただろ。もう帰んなきゃいけないから。」
私がそう言うともっと悔しがっていた。
「まあ、落ち着きなよ。」
そう落ちつけながらも、自然と笑みがこぼれた。
そっか。
誰かと遊ぶってこんな感じだったな。
「それあげるよ。」
と私は少女にスペアのスマホを指さした。
「い、いいのか!こんないいものをもらってしまっても!」
「いいよ。でもちょっと貸して。」
そして借りる。
「はい。電話帳に私の電話番号登録したからいつでもかけて。電話の説明は覚えてるよね?」
「あ、ああ。」
「そっちの番号も登録したから。こっちからかけるかもね。」
「いつでも待っておるぞ!暇だからな!」
暇ってそんな事堂々と言われても。
まあ、いいけど。
「じゃあ、また明日遊ぼう。練習しときな。」
「任せておけ!明日こそお主に勝つぞ!」
そんな風に言いながらお互いに手を振り合う。
夕暮れの中別れる。
私は今日初めてこちらに引っ越して友達ができた。
狐耳の神様という不思議な友達が。




