#0-fin 君は―――だから
そして、私達はその家に到着した。
うん。少し待ってくれ。
「こ、こんなにでかいもんなのか?」
想像を絶する大きさである。屋敷が何個も立っていて、その回れ医には庭だけでなく、噴水や森など、まさに此処だけ見ると別荘地だぞ?いつの間にこんな大きく…
「早く来てください!」
「あ、あぁ」
と、感心しながら走るのであった。
しかし、大きな屋敷であるかr田こそ、たどりにつくのに時間はかかってしまい、
「遅れました。凉風です」
と申し訳無さそうに言う。が、
「貴様…貴様が…貴様がもっと早く来ていれば…」
そこには、ベッドに横たわる総統と、目を閉じ、涙を零している総司令が居た。
見ただけで惨状はわかる。こういうのは得意だ。しかし、今だけはこんな特技いらないな、と思った。
おそらく、後少しだったのだろう。頑張って耐えていたが、私が来るときには間に合わず…そのまま息を引き取った…か。
昔の親友と会いたかったんだがな。そんな願いも、もう叶わない。
「もう、あの時戦った奴らで生き残ったのは私だけか。悲しいものだな」
「凉風。お前も気持ちの整理が追いついたら会議室に来い。本題を話そう」
そう言い、部屋を出る総司令。しかし、気持ちの整理などもうついている。結局こんな死。私にとってはどうってことないのだ。
”あの戦い”からもう、俺は何千…いや何万もの部下や同僚を失った。
「あの戦いで生き残った最後の兵士は私だけ…ということになるのか…寂しいな」
では、もう行くとしよう。
「敬礼」
バタン、とドアが閉まった。
会議室
「涼風君。我々は、人類の希望を君に託す」
急に。本当に急にそう告げられた。
今、なんと言った?人類の希望?どういうことだ?
「説明をしよう。我々アルメディア帝国は、隣国と戦争をすることになった」
「なっ!?何を仰ってるんですか!?そんな事したら、人類は…」
「そうだ人類は滅亡する。核戦争が始まり、我々は敗北する」
「だったら何故…まさか…!?」
頭の中に一つの答えが導き出される。
「あぁ、おそらくそうだ。我々は罪を犯しすぎた。だかrた、自ら滅亡を選ぶ」
「そんな事してら我々の跡継ぎが!」
「だから、言っただろう。君には人類の希望を託すと。」
「何をするつもりですか…」
攻撃態勢になる。一応戦闘には自身があるものでな。
「まぁ、そう身構えるな。君にはただ敵潜入してもらって生き残ってもらう。それだけだ」
やはり。そうか。おそらく総司令は、
アルメディア人を滅ぼし、新たなる世界平和を生み出そうとしているのだ…そして…
「君は―――なのだろう。それだったらやる価値はあるんじゃないのか?」
「…」
あぁ。もうやるしかないのか。もう仕方ないのか。いいだろう。
「あぁ。やってやろうじゃねぇか!」
と、言うのであった。