名探偵は高校生生活を楽しみます
「うーん?えっとー」
絶賛迷子中である。実は、会議室に行くためには街を通らなければいけない。あまり目立ちたくない…と言うか、結構容姿で目立つんだよな…
そう思って裏道を通ったのが間違いだったんだ。いや、たしかに今日から隊長になるってのに街の地図すら覚えてない私が悪いのかもしれないが…それでもな…
まぁしかし、この状況を脱するにはどうすればいいのだろうか?
ん?ナンデこんなに冷静かだって?いや、正直言うと焦ってる
てか、至急って言ってたよな…どうする…やばいぞ初日から退職か?せっかくバイトだっつーのに…
「あーもう!!!やばいって!!」
【5分後】
もうだめだ…さまよっていたがもう無理だ…
「やっぱり私じゃ…」
「おねーさんどこいくのー?」
ん?いま女の子の声がしたよね?いや、待て待て、こんな路地裏で声がするか?いや、なんかいつもの巻き込まれ体質が…
「ねぇ〜おねーさんったら〜!」
うん。勘違いでもなんでもなかったらしい。しかし、何処にいるんだ?周りには箱しか…
「まさかっ!?」
瞬時に箱を開け、中を確認する。しかし、もうそこに残っていたのは…
「遅かった…か」
小さな女の子、6歳くらいだろう。箱の中で窒息している。
「くそっ!が…ッ!」
壁を叩く。怒りの感情が湧き上がってくる。私はいつもこうだ。巻き込まれw体質で、結局は誰も救えなくて、なにもできなくて…
「そこにいるのは誰だ!警察だ!」
「こんにちは。何処かで見た顔かと思ったら総統閣下の秘書でしたか。」
とりあえず落ち着こう。コイツラの前では落ち着かないと…
「もしかして…涼風様ですか!?」
「えぇ。久しぶりに帰ってきたと思ったらまた戦争関連よ…ほんっとに」
「総統閣下はいま難病医にかかっておりまして、最後に涼風様と話したいとおっしゃっています。よろしければ来てくれませんか?」
「あぁ、もちろん行く。今行こうとして迷子になっていたところだ。」
「「「ありがとうございます!」」」
此処には…又後で来るとするか。