【ここまでの登場人物を振り返ってみるぞ】by熊猫辣
熊猫辣だ。
第三章が終了したという事で、この章で登場した新しいキャラクター達を振り返って紹介してくれと作者から台本を渡された。じゃあ始めるぞ。
淡々とし過ぎだって?
文句あるのか?僕は別にこんな事したくてやってる訳じゃ………
……………いや、なんでもない。
(真面目にやらないとガウラ姐さんがうるさいからな…)
●勇者一行●
【熊猫辣】
ボクだ。
早速自分の紹介なんて恥ずかしいんだが…
勇者一行の新たな仲間となった。
歳は16。白く長い髪は赤い大きなリボンで纏めてる。頭の小籠包は飾りじゃないぞ。実際食べられる。頭の受け皿に常に老舗の小籠包店から補充されるようになってる。勿論お金も引き落とされてるんだけどな。因みに、頭に刺さってるのはかんざし…じゃなくて竹の箸。いざって時は引き抜いて武器にもなる。
出身は西の大陸…と言っても勇者一行が旅する内界の地図には記載されない、外界の遥か西にある富天龍から"磁塊鉄盤"を広める為にコッチ側の大陸に遥々やって来たんだ。
磁塊鉄盤ってのはボクが使っている富天龍に伝わる鉄の円盤の形をした古代の武器だ。ボクはそれを広める為に旅をしてる。
リューセイには"マンホールの蓋"なんて言われたが…なんの事かは知らん。
性別は女………なんだが、喋り方とか…挙動で女装した男だと勘違いされる事もある…。
仕方無いだろ?ずっと男に囲まれて武術の修行をしてたんだ。風呂も寝るのもずっと男に囲まれてたんだ。
そのせいで…女性との関わりが無く…女性の前では………その………挙動不審になってしまったり………鼻血が出たりしてしまうんだ………
それを知っててガウラ姐さんはボクの反応を楽しむようにからかってくるんだ!どうにかしてくれ!!
●魔界側●
【イクリプス】
紳士服に身を包んだキザな男だ。
シルクハットと突いているスティックがトレードマークで、物言いも穏やかで紳士的だが…少しストレスが溜まると直ぐに口調を荒げている。
センチュレイドーラを心から慕っていて…
魔王軍四天王の一角にしてそれらを纏めるリーダーでもある。
リーダーになるだけの強さを持ち合わせ…その実力はかなりのもの。
武器はスティックの持ち手を引き抜くと出てくるレイピア。
懐にはアンティーク調のシュヴァルツも隠し持っている。
そして魔法の扱いにもかなり長けているようで…流石リーダーになるだけのポテンシャルは持っている…と言ったところか。
【バッカル】
まだ小さな男の子…だが、魔王軍四天王の中でもかなり冷酷な性格をしているようだ。
自分がまだ子供である事を棚に上げて好き勝手やってるらしい。
クリオネのようにプルプルな水色の頭は割ることで大きな口となり、誰でも彼でもパックリと頂いてしまうらしい。恐ろしいな。
そんな頭に隠し持つ大きな口と、蔓状に伸びる腕
を武器にする。
子供とは言え魔王軍四天王に選ばれるくらいだから甘くは見ない方が良いな。
カワイイものが好きだが、その愛情は歪んでいる。
カワイイものは壊したい傷付けたい独り占めしたい…という考えが根本にあるらしく、いつも抱いている猫のぬいぐるみ【ティキ】も良くガジガジと齧っていて歯型でボロボロだ。
魔王であるセンチュレイドーラもあわよくば齧らせてもらおうとしている抜け目の無い奴だ。
う〜ん…こんな奴に目をつけられたイズミルはほんとに可哀想だな。
【ランドルトブラック】
魔王軍四天王の一角。
真っ黒なヒーロースーツに身を包んだ"正義"を何よりも重んじている人間の男。
元々【宝箱配置人・諜報担当】として魔王軍の中に潜り込んでいた【シュン】という名前の男だが、センチュレイドーラのカリスマ性を目の当たりにした事で、彼女こそが"正義"に近いと慕う。
…しかし人間側を裏切った事によって、記憶を魔法によって消されてしまっている。
武器は【センチュレイバーEX】。
う〜む…ボクが嫌いな近代的な武器だ。
パッと見は子供の玩具だが…魔王軍の英知を結集させて造られた剣。見た目はランドルトブラックの意向が盛り込まれ、子供達が怪我しないように角は丸みを帯びている。
剣の刃を折って収納するとシュヴァルツにも変形し、引き金を引くとエネルギー弾が玩具のサウンドの様な音がして射出される。弾を装填するタイプでは無いようだな。
ベルトについたムカデのバックルに力を溜めると回りだし、高威力の破壊光線【ジャスティスビーム】を放つ事も出来る。
【フラップジャック】
魔王軍四天王の一人で唯一のパンケーキとセンチュレイドーラが大好きな女の子。
髪はニュルニュルのタコの足の様になっていて、自由自在に伸ばして動かせる。顔に似合わず、そのタコ足を使ったパワープレイを得意とする。
物静かで表情を変えないマイペースなゴスロリメンダコ娘。
クールな訳じゃなく、喜怒哀楽はしっかりある。ただ表情が変わらないだけ。
目を瞑っていて見えていない。
頭のフリルカチューシャからチラリと覗く頭の目…そちらで視覚情報を得ているようだ。
しかしそっちの目を使い過ぎて本来の目の方は瞼の開け方を忘れてしまったらしい。
四天王の中で同い年だからか、一番と言って良いほどセンチュレイドーラが心の底から好きでセンチュレイドーラの為ならなんでもする。
その行き過ぎた愛はセンチュレイドーラに対してセクハラっぽくなってしまう事もしばしば…
そんなフラップジャックにセンチュレイドーラも手を焼いているようだ。
ウチのガウラ姐さんみたいだ…。ガウラ姐さんは愛情からではなく、からかいたいだけだろうが。
日差しを嫌い、いつも頭上には日傘メンダコの【フリル】が浮いている。
広島弁で良く喋り、余計な事を言う度にフラップジャックに雑巾の様に絞られているな。
バッカルの抱いているティキにマスコットによる並々ならぬライバル心を抱いているらしい…
●バルチェノーツ●
【ペンドルトン】
三強と呼ばれる三つの軍事国家の一つ、海軍の力が秀でており、海の上では最強とされていたバルチェノーツ。
そのバルチェノーツ海軍大佐…だった男。
魔王軍に敗れてからと言うもの、センチュレイドーラに度々折檻されているが全く魔王軍の仲間になる気配がないプライドの高い男。
今は"魔王海軍中佐"に降格したが、階級を剥奪されないのはセンチュレイドーラの優しさから来るものだろうか?
【ベートン】
バルチェノーツ海軍中佐としてペンドルトンの下で働いていた男だが、あっさりとセンチュレイドーラの手腕によって魔王軍の手先になった男。
今や"魔王海軍大佐"となってペンドルトンより上の立場になった事を良い事に、ペンドルトンをイビリながら海の監視を行っている。
●ソウルベルガ●
【スコピール・シュッキンデン】
三強のうちの一つ、魔法に力を入れている魔法軍事国家ソウルベルガ。
その国の姫にして類稀なる魔力の才能を持っており、右に出る者が居ない。
両親である王と妃でさえもそんなスコピールに手を焼いており逆らう事が出来ず、実質ソウルベルガの実権はスコピールが握っていると言っても良い。
歳は14歳。性格は我儘で傲慢。少しでも気に入らない事があると相手を"お仕置き部屋"送りにしてしまう。
お仕置き部屋では日夜、送られた者達の断末魔が響いているという…恐ろしいな。
そんな性格の為か多くの者から恨みを買い、何度も何度も暗殺されそうになるが、上手な彼女は毎回お気に入りのうさぎの抱き枕ぬいぐるみ【ズタズタうさぎちゃん】を身代わりにして暗殺を回避している。
どれだけズタズタにされようとも、何度も修復して寝る時は抱いている。意外にもスコピールは物持ちが良い方なのかもしれない。
そんな年相応な可愛らしい一面もあり…一部隠れたファンも存在するらしい。
怒ると魔法でサソリの尻尾を化現させ毒針で相手を牽制する。
付き人としていつもスコピールの側に居る執事はそれをはしたない事だから辞めるようにと諭しているが、スコピールはお構い無しなようだ。
ふぅ…
以上が今章で登場した主要人物達と言ったところかな。
【宝箱配置人一行が訪れた場所の地図】
そしてこれが、宝箱配置人が辿った今の所の内界地図だな。
改めて振り返るが、"内界"とは宝箱配置人が冒険しているループ・ザ・フープタワーで囲われた内側の範囲の世界の事。
つまりこの地図の範囲が彼らの行動範囲であり、勇者一行の旅する範囲でもあり、魔王軍達が世界の全てだと思わされている範囲でもある。
実は世界はもっと広く、内界を出た"外界"にはまだまだ様々な大陸が広がっている。ボクの故郷"富天龍"もそこにあると言う事だな。
今回はこれでおしまいだが…
こんな感じの紹介で良かったのか?
それじゃあボクはこの辺で失礼する。まだボクらの魔王討伐の旅は終わってないんだからな…!
〜〜〜〜〜
【おまけ】
海を満喫するユーリル。
普遍世界から色々持ってくる徹底ぶり。
「なにしてるんですかぁ〜?」
泳がないダルクスを気にするイズミル。
「いたい…」
海でも不幸体質のリーサ。
休暇中のセンチュレイドーラ。
ビーチ鐵球はムカデの尻尾で…
どうにかドーラにお近付きしたいフラップジャック。
ドーラの水着が見れて満足。
おやすみスコピール。
この後暗殺未遂される。
アイドルイズミル。
頑張ったのに報われず。
アイドルバッカル。
かなりファンがついた。
おしまい




