ユールレ村とは
僕の住むユールレ村の話をしよう
ユールレ村は大きくもないし、小さくもない普通の村だ。周りを森に囲まれていているけれどあの崖のおかげで厄介な魔物はそう現れないし至って平和だ。だけど冒険者はよく訪れて滞在していくからそこまで田舎くさくもない便利な所である。
崖とは逆側の森をある程度登って行った所に変わったダンジョンがある。このダンジョンは世界の所々にポツポツある、本人のlvで中のモンスターランクが変わるトレーニングに特化したダンジョンだ。幾重の人々が中でごった返すが自分の丁度いい魔物以外は襲ってこない。その人用の魔物がその都度発生してるのだ。余りに本人より弱い場合や、無茶な力量差がある場合スルーされる。その魔物達は別の人用なのだ。無抵抗だからって他の人の魔物にちょっかい出すと反撃されるしマナー違反だと認識されているのでそんな事する人は少ない。仮にしたとしても無意味だ。他のダンジョンに出てくる宝や魔石など一切でないからである。褒美は己のlv上げだけだ。でも一日にlv1だけしか上がらない。けど致命傷になっても死ぬ事はない。命だけは助かるようになっているんだ、不思議すぎる。他の人の魔物を無理に倒してもlvには反映されない。
余り経験値は稼げないし折角倒した魔物の毛皮や魔石も消えて無くなっちゃうので、このダンジョンに態々入らない冒険者も多い。だけど戦い慣れてない初心者や能力の練習をしたい人とかに重宝されている。
一階層だけらしくその代わりとても広いし、環境も変わっていくらしい。
・自分専用の魔物が発生する
・一日lv.1までしか上がらない
・倒した魔物やダンジョン内の物は持ちだせない
・命は奪われない
・1階層だけで環境が変わる事がある
ざっとこんな感じだ。たぶん。
そんな変わったダンジョンの逆側、崖の方は遥か彼方まで未知なる森が続いている。とゆうか正式には崖下からが本当の未知なる森だ。僕達がいる辺りの森は大した事のない森でダンジョンを背に右を進むと街があり左を進んでも森が途切れて街がある。ダンジョンを突っ切って山を越えても街がある。
だから村だけどダンジョンもあるしな…という事でギルドを構えている。普通は村にギルドはない。
ギルドもあり、教会、宿、本屋、etc
余裕で住めば都である
今日はそんなユールレ村の真ん中にある教会へ、グレンに引っ張られて訪れていた。
教会ーおっちゃんの家ーギルド
となっている。さっきホウカも連れてきた。おっちゃんが終わったらギルドに顔出せって言っていた。
てか、僕身体回復してないんですけど。まだ朝早いのにグレンに連れ回されるよ…
「ステータスか…僕確実lv.1だと思う」
「まぁな。オレもそんなもんだろ」
「グレンは調べた事ないんだ?」
「オレ前まで貴族だったんだよ、離婚したからもうちげぇけど。能力線より、勉強しろって感じだったからステータス見た事ねぇな」
「え!貴族って落ちた食べ物食べるの?」
「3秒ルールは守ってたぞっ!まぁ母さんが元冒険だから貴族貴族はしてなかったな。で、貴族貴族してる親父と反りが合わなかったんだよ」
「あ〜確かにおばさん戦うのとか好きそうな感じだったね、なんとかかんとか…」
「ウホ」
(いつ入るのだ?)
「だな、行くか」
ギィ
少し古そうな戸を押して教会の中へ入ると、綺麗な色とりどりのステンドグラスから放たれる光が室内を満たしていた。
奥の台座に3人の神様の銅像がある。
テイマーは真ん中の神様へ、左が魔法、右が身体主義者だ。僕達はそれぞれの前にいき膝をついて、紙を一枚手で挟み祈った。
ほやっと紙が暖かくなりステータス査定の終わりを告げる。
どんな事が告げられたのだろう?
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名前:レン 種族:純人族
年齢:5才 LV:10
鑑定:本人可能
能力線:テイマーの動かぬ運命の道筋
階級:なし
魔力:更新型
運動神経:並みよりやや下
才能:テイマー3
従魔:1体
召喚従魔:なし
オリジナル従魔:2体
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名前:グレン 種族:純人族
年齢:5才 LV:3
鑑定:未開放
能力線:魔法の動かぬ運命の道筋
階級:なし
魔力:超回復型
運動神経:並みよりやや上
才能:魔法3テイマー1
属性魔法:時
精霊魔法:火・水・風・土
オリジナル魔法:なし
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名前:ホウカ 種族:絶滅種ゴリラ人
年齢:5才 LV:5
鑑定:未開放
能力線:身体の動かぬ運命の道筋
階級:なし
魔力:普通型
運動神経:計り知れない
才能:身体3
強化:身体全て
変化:毛
オリジナル身体:10才まで封印
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3人でそれぞれ見せ合う。
まず自分のを熟読し、後の2枚も同様にする。
そして気になる点や説明が必要な事を3人で纏めギルドに向かう事にした。
僕思ったよりlvあった。
それもおっちゃんに聞こうー