この世界に少し詳しくなりたい
たゆたゆ…たゆ/ポコン!、、、たゆたゆ…
(あったか〜ゆらゆら〜なごなご〜)
……っは!
起きた!今起きました!
転生完了!なのかな?!えっでも意識があるよ、すごっ!これやっぱり今までと違うんだ、5才の無限ループを続けた甲斐が本当にあったよ!今回終わったから無限でもないけどね。でもあれじゃないか、いつ終わるかも分からないし、何故なのかも分からないのはちょっと不安だったからね。これで一安心っと。…でも記憶あるんだ、不思議だなぁ。
自然と一瞬で思考を纏めれた。落ち付いていこう。
あぁー、何処だ?ここはなんだ?
あっなんか柔らかい音がする、外からなんか…外から?取り敢えず、周りの確認してみよう。
…下を見たらお臍からなんか伸びてるんですけど。
本能がお前は母のお腹の中だって言ってる。じゃあ寝よう。まだなんも出来ないしね。おやすみなさい。
100回も意味不明な事したせいか余り深く考えなくなってきたな。これがいい事であるのを祈ろう。
***
産まれるまで暇なので、新しく転生した世界について説明しよう。僕も一旦整理したいし。
星の名は「ビレンカ」由来は知らない。
このビレンカは可能性に満ち溢れた世界だ。発見されてない大陸、沈みきれてない海の底、数え切れない人種と生き物、読み取れない歴史、etc
その中でも僕にもっとも関係するのが人それぞれにある能力だ。
魔法もあるし、馬鹿力もあるし、色々ある。あり過ぎて便利で危険だ。
だが大きく分けて3つ。首と両手首に出来る刺青の様な模様だ。これは能力にだいたい目覚める5才ぐらいになると3箇所の何処かに浮かびあがり消えなくなる。5ミリくらいの黒色の線がそれぞれ首回り辺りを一周して繋ぐ。
右手首は本人の体に纏わる能力
左手首は魔法を扱いし能力
そして首が僕の大本命テイマーの能力
どんな人種であろうと模様がなければ無だ。力はない。適性だろうか?才能だろうか?はたまた好みだろうか?物心ついて遅くても10才までには一つ浮かぶのが模様だ。
遥か昔の人は其処に目があり耳があり鼻、口があるように模様と生きてきた。
頭が賢くなり、情報交換出来るまで国という組織があちらこちらに現れ始めると模様の研究もした。
何処かでははっきりと模様の性質を結論付け、何処かでは未知であるとまだ模索し、何処かでは神から贈られし有難いものだと感謝してる。
まっ個性豊かな超能力を大まかに分けているんだろう。楽しみ過ぎて寝れない。
産まれたら、この世の中を旅しながら能力を伸ばすんだ。未知でいい。調べ尽くされてるなんて面白くない。
だから模様の能力についてもお光さまの所で上記以外は説明されてない。するものでもないのだろう。記憶を持ち越すとも思ってなかったので、追求もしなかった。それにお光さまは地球に纏わる者だ。ビレンカはビレンカだから質問ぜめにしたとしてもあの無口な方は5分経ったら転生させてただろう。
気が長いのか短いのか分からない。
地球人が語るファンタジーは超能力?がある世界から不意に流れ着いた意識らしい。あながち大きく外れてもないので99回目の時に、他所へやる時参考になるから助言したと言われた。
従兄弟の兄ちゃんは異世界信者なのでその内こっちか何処かに無理矢理行ってそうだと話しを聞きながら考えてた。
だが僕は一足先に失礼させていただくよ。ごめんね兄ちゃん。
***
産まれた。
「あっ!あーー……ん。」
取り敢えず、産声はあげたから窒息はしないだろう。てか明るっそして赤ちゃんの声は可愛いな。そういえば僕変声期迎える前にいつもなんたらかんたら…
「「………」」
なんたらかんたら…
「…取り敢えず元気そうで良かったねスイちゃん。」
「ええ。…これって見る限り記憶持ちなのかしら?落ち付いてるわ。」
「まぁ、僕が強い記憶保持者だからね。遺伝かなんかだと思うよ。聞いていた僕の産まれた時の反応と似てるからね。」
「太郎くんはぎゃーぎゃー泣いてたからびっくりしちゃったわ。モモくん、なんか注意する事ある?」
「んー…特にないと思うよ。記憶持ちは珍しい上に曖昧な場合が多いらしいからはっきり覚えてる僕が大丈夫だったから心配はないかな?」
僕はその時未来のイケボについて夢を馳せていて、母スイちゃんと父モモくんの心配をものともしていなかった。
ドドドドっがん!どてっ。
「母さん!うまれ…痛い。はっ!ちがう!弟産まれたんだよね!」
キラキラいっぱいの可愛い兄太郎にも見つめられながら、僕は周りを気にせず本能のまま、また寝た。
***
着々と成長中。モモくんが記憶持ちいわゆる前世の記憶があった人なので過度に赤ちゃん扱いせずに接してくれるのがいい方に転がってるのが原因だろう。
ありがとうモモくん。
モモくんは26歳の時に病気で亡くなり転生したそうで、赤ちゃん扱いされ困った事があったそうだ。喋れないから意思疎通もうまくいかないからね。
ちなみに前世は地球ではない。るるるろる星らしい。全部るで良かったと思う。書いて提出する時間違えちゃったのかな?
太郎はあまり参考にはならないけど、スイちゃんとモモくんがまた詳しくビレンカの事を教えてくれる。
「あっ!あう!」
自分の首を触って能力の知識くださいって合図した。
「んー、どうしたのレンくん?あぁ模様の事ねー、昨日話した通りレンくんは‘‘動かぬ運命の道筋’’持ちで産まれてきちゃったから強くなったり、能力を伸ばすのはテイマーの道を歩まないと難しいのよ〜」
願ったり叶ったりですスイちゃん。レンくんとは僕のことです。
スイちゃんの話では、産まれ付き種族によっては模様を刻み産まれてくるそうな。例でゆうならば獣人族は右手首に‘‘身体主義能力者’’の証の一線を、魔女族は左手首に‘‘魔法主義能力者’’の証の一線のように。
DNAは裏切らない。如何なる証拠も…あっ話戻すね。
種族によっては血に染まっているというか、もう決められた?能力線がある。模様は消せないし、選び直せない。
ならば気に入らないなら、他の能力線頑張って付ければ?え、無理なの?と聞かれれば、答えは付けれる。本人の才能か努力でいけます。
あぁ〜良かったねーなら物心つく前に勝手に付いててもそう悲観しなくてもと…ならないんですねこれが。いいですか皆さん、特に太郎。そこで干し芋食べながら欠伸してる太郎。君は後先あまり考えて無さそうだから念を送りますが(喋れないので。)人が刻めれる証は3本まで。しかも最高が3本。それ以上はありません。大体1本線だけでも普通だし3本いってりゃいい職に就けます将来安定だよとの事。
そして、一つの箇所に1本だと余り能力は強くありません。人それぞれ基本の能力に差はありますが、1本で人より強くても2本連続して同じ箇所に証がある基本能力めっちゃ弱い人でも1本基本能力強い人には余裕で勝つ。
だから人は‘‘動かぬ運命の道筋’’と呼ぶ。
はじめの一線はその人の能力を分けるから、幼いながらも真剣に選ぶ。それか親が導いたり、相談にのる。
でも手を打てない事もある。僕みたいに産まれ付き証がある者だ。僕は純粋な人族なのになぜあるの?と聞かれるとモモくん曰く記憶持ちだから通常物心つく5才〜10才が通用しなかったそう。
…確かに僕スイちゃんのお腹の中でテイマーになったらの夢を馳せ続けていた。めっちゃ物心付いてた。
モモくんが前世動物好きだったんだねと笑ってた。
「スイちゃん、この子はどんなテイマーになるか楽しみだね。だって人族なのに‘‘動かぬ運命の道筋’’持ちで産まれてきたんだから。」
「そうねぇ。モモくん、レンくんは牧師さんとかペットショップの店員さんになるのかしら?」
和む、両親が朗らかで和む。
けどスイちゃん、僕はそんな前世で出来たような事をするつもりはないよ。
「母さん腹減った。」
太郎さっき干し芋食べてたじゃん。