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魔女っ子は鬼教官でした

 皆さんこんにちは。

 近頃齢8才にして円形脱毛症になりそうな気がしている俺、ティオナ・パンプキンです。


 今日もツンツン魔女っ子ミランダ・パンプキンにいぢめられています。

 俺だって頑張ってはいる。

 なんとかミランダのデレポイントを発掘するべし「ミランダお姉ちゃんはキレイだねー」とか「しゅくじょなんだね、すごいね」とか「ティオナもお姉ちゃんみたいになれるかな?」とかとか日々天使の美幼女スマイルで攻めているのだが、かえってくるのは「当たり前でしょう」と言わんばかりの態度と蔑みの視線。


 今現在も。

 リビングの椅子に座っていとも優雅にお茶を飲むミランダ。

 その前に向かい合わせで座らされた俺。

 一口飲んだカップを戻した途端、カチンと鳴った音に魔女の杖がコンコンとテーブルを叩く。

 魔女の杖と言ってもマンガなんかでよく見る長いものではなくて、ハリ〇ポッタ〇が持ってたみたいな短いぐねぐねした木の枝みたいなのだ。

「やり直し。音を立てるなんて行儀が悪いですわ」

 

 その後もケーキを食べては「食べ方が汚い」だの、トイレに行っただけでドアの明け閉めが雑だのと、魔女の杖がテーブルを叩く。


 最近何を食べても飲んでもあんまり味がしない。


「ミランダお姉ちゃんは魔女なの?」


  ある時思いきって聞いてみた。


「なんですの?それ。魔女なんて知りませんわ」


 おや。魔法はあるのに魔女はないのか。


「お洋服、魔女っぽいから。ええと前に絵本で見たの」

「もう8才でしょう?絵本は卒業なさい。他に読むべき本はいくらでもありますわ。明日見繕ってあげましょう。魔女というのは知りませんけど、私の洋服はカレントで今一番著名の服飾デザイナーニコル・リッチのものですの」


 デザイナーが魔女っ子好きってことか?


「そんなことより次は姿勢と歩き方を見せて頂きます。ドアからこちらまで歩いて見せて」


 嗚呼。

 今日もデレは見つかりそうにない。


 チキショー!この魔女鬼教官めっ!?



 


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