第13話 青木さんと駒沢君
おしゃれなカフェで「初デート中」の2人だが、不意におかしな臭いが漂ってきたもんで…
…あ…なんかクサッ!
え?え?え?ちょ、ちょっと!ま、まさかとは思うけど…駒沢君…今、おならした?
え?え?え?え?嘘でしょ?
え、え、え、え、ちょ、ちょ、ちょっと〜!こ、こんな、おしゃれなカフェで?
嘘でしょ?
あ、あ、あれ?
こ、駒沢君、なんか目え逸らすけど、なんで?
あ、もしかして、あたしの前でおなら出ちゃったから、その照れ隠しってのか、何事もなかった風の誤魔化しっぽい動作なのか?
え?え?ええ〜!
あれっ?えっ?まさか!嘘だよなあ。
目の前にいる、めちゃくちゃ可愛い格好してる青木さん、今、屁えこいた?
まさか、俺の前でこいちゃった?
うっかり?
初デートだから、ちょっと緊張しちゃったんかな?
マジか?
あ、だったら、あんまり驚いた顔してまじまじと見つめたら、恥ずかしいか?
そっか。
そうだよなあ。
女の子だもんなあ。
今、やれ女の子とか、男とかで発言しちゃダメなんだろうけど。
で、この場合、俺はどうすりゃいいんだろ?
長々とお互いの様子を窺いながら、次の一手をどうしようか悩んでいる2人の後ろの席で、ワイシャツにネクタイの中年男性が、おもむろに茹で卵の殻をせっせと剥いているのだった。
けれども、青木さんも駒沢君も、おしゃれなカフェ中に漂っているこの「臭い」が茹で卵のものだと気づくまで、もうしばらくかかるのだった。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。お話はまだ続きますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。




