4話 襲撃
そりゃいきなり言葉話せるようにならねぇな。
二足歩行を獲得したアールとエールに意志の疎通を図ろうとしたけど難しそうだ。
そもそも言葉が喋れる発声器官をもっているのか。
こうやってみるとまだまだ子供って感じの立ち振る舞いをするな。隙があれば二人で戯れ始める。
小学生くらいのキッズって感じがするな。
二人のことはおいおい探っていこう。
言葉はおいおい教えていこうと思うが、かといってコミニケーションが取れないわけではない。仮にも7日間一緒にいたからなのか見様見真似で作業も手伝ってくれるようになった。
しかし今、2人のことは置いとく。
先にやることを優先順位を決めて整理するぞ。
1. 自分たちの居住エリアの確保
2. 家の建築
3. 周辺の探索
ひとまずフラットなグランドが俺たちは欲しいからな。
だが木を伐採したいのだが、
浅瀬で手に入れたナイスな石と、手頃な木、3人で頑張って作った植物の繊維から作った縄を使い原始的な斧を作ったが、俺が作った斧は一瞬で壊れた。なんかこちらに来てから確実にパワーが桁違いになっている。今なら100人俺に乗っても大丈夫なパワーがあるはず。
ちなみに2人は斧が壊れてはないが一本の木を切るのに一年使う勢いだ。すぐ休憩するからなぁ。悩みはつきない。問題だらけだ。
「これでは俺の頭はいろんなことを考えて寝れないぞ。睡眠薬が必要だ。2時間ごとに」
2匹を見ると木を伐採するのに飽きて爪研ぎをしていた。この2人にはまず何よりもアメリカンジョークの素晴らしさについて教えねば
「やあ。アールとエール。今のはアメリカンジョークといってわかればとても面白いものなんだ。今のだと2時間ごとに睡眠薬をのんでたら結局寝れてないだろうという‥」
とアメリカンジョークの布教を始めようとしたら2匹は急に爪研ぎをやめ四つん這いになり森の茂みの方に向かって毛を逆立てて警戒し始めた。
「おいおいモンスターでもいるのか?心の準備ができてないのだが。まずはハーブティーが欲しいところ‥」
俺の戸惑いもよそに茂みから3人の子どもらしき人影が出てくる。耳はとんがり、口からは犬歯が垣間見え、ボロボロの腰布を身につけた彼らにはどこか見覚えがある。
「ゴブリン?」
まさしくファンタジーでよく出てくるゴブリンだ。いままで動物には出くわしてきたがゴブリンのような知性を持つ存在には初めて出会った。
「ゴギャッギャッ!」
ゴブリン達はこちらに威嚇してきている。せっかくなら仲良くしたいところなのだが完全に敵意剥き出し、バーサーカーモードに突入してる。
しかし、3人の手に持つ武器を見て俺は目を見開く
「斧じゃん!!!」
3人のゴブリンのうち1人は剣を持っているが2人は斧を持っている。喉からアームが出るほど欲しい!正当防衛のどさくさに紛れていただきたい。
しかしこちらの武器は2匹が持っていたハンドメイドの石斧二つ。
相手がいくら子どもくらいの背丈といえどもどのくらい動けるのかわからないし、何より武器を持っている。ここはクールにいきたいところ
周りを見渡すと足元には小石がいくつか落ちている。それを足でいくつか蹴り上げ手に握りいつでも投げれるようにする。
いくらボクシングをやっていたからって薬も何もない今の状況で少しでも怪我をしたくない。幸い向こうも俺のマッスルボディーに恐れをなし警戒体勢を崩さない。牽制も兼ねて軽く石を投げてみよう
「フンっ!!」
自分でも驚いた。牽制と思って投げた石はとんでもないスピードで斧を持っているゴブリンの頭部にいき、恐ろしい音をあげて衝突した。石を当てられたゴブリンは目を泳がせながら後ろに倒れる。
(殺してしまったかもしれない‥)
驚いたのは残りのゴブリンである。あまりの事態に気が動転したのか武器を捨て仲間を置き去りにし一目散に森の茂みへと逃げてしまった。
アールとエールも驚いているが一番驚いてるのは俺だ。
「今ならメジャーリーガーになれるぜ‥」
何はともあれ危機は脱したし収穫もあった。まずは倒れたゴブリンの確認にいくとしよう。
なるべく1日1話かけるように頑張りたいと思います。




