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二十四話、魔の神VS影の王

京の街


アルティマフォースの第二段階、アルティマフォースセカンドを発動させたアーリアは、体を回転させながら影の王に迫り、巨大な体を真上に蹴り上げた。


「凄い・・・」


竜の姿になった影の王の巨体を上に向けて蹴り上げる事が出来たアーリアは己の力に驚いた顔を見せる。


「ガァァ!!」


影の王はアーリアに向けて影の塊のブレスを放つが、お雪が氷の盾を作って防ぐ。


「蓮華!」


「分かっとる!」


蓮華はブレスを放ったばかりで隙が出来ている影の王に雷撃を落とし、影の王の巨大な二本の翼の内一本が雷撃により貫通した。


「我等影の者は傷の修復を容易に出来ると言う事を忘れたか!」


影の王は翼の修復を行い、爪の先から斬撃を連続して飛ばす、翼からは舞花から吸収した能力である矢を放って来る。


「・・・」


アーリアは今なら出来ると言う確信を元に弓を作る。


「いっけぇぇ!!」


アーリアは弓を引き、大量の矢を作り出す、飛来する大量の攻撃が自分達に命中する前に、矢を放つと夜の雨が迫り来る影の王の攻撃と相討ちになり、生き残った矢が次々と影の王の体に突き刺さって行く。


「ぐぉぉ!?」


影の王は呻きつつアーリアに向けて尻尾を振り下ろす、お雪がその尻尾を刀で斬り落とし、蓮華が天に掲げた刀で尻尾を斬り落とした。


「お雪、蓮華!、あいつを消し去るよ!」


「ええ!」


「おう!」


「行くよ!、貫け!!光黒雷雪の矢!!」


光と闇と雷と雪が合わさった矢は空気を斬り裂き影の王に迫り、彼の体に喰い込むと大爆発を起こした。


「お、おのれ・・・、人間どもめ、あと少しで我が悲願を達成できたやもしれんのに・・・」


「沢山の人を影に染めて支配する自由のない世界なんて必要ない、消えろ!!」


アーリアが腕を振るうのと同時に影の王は消滅した、アーリアはそれを見てふぅと息を吐くとアルティマフォースセカンドを解除した。


「やぁアーリア、よくやってくれたね」


創造神が現れ影の王を倒したアーリアを労う。


「あなたのために倒したわけじゃないよ」


「はははそうだね、でも僕に感謝してほしいな?、君が今、深淵の巫女の力を使えたのは、僕が力を分けてあげたからだよ?、つまり僕が力を送らなかったら君は影の王に殺されていたと言うわけさ」


「深淵の巫女?」


アーリアは創造神が言った深淵の巫女と言う言葉に反応し、聞き返す。


「そうそれが君だ、アーリア・ラーメイヤ、その力の使い方によっては、世界を救う事もあるし世界を滅ぼす事もある存在だ」


「・・・私は世界を滅ぼしたりなんてしない」


「私達もアーリアに世界を滅ぼさせたりなんてしない」


「そうだね、君達のもとにアーリアがいるなら、アーリアは世界を救う存在であり続けるだろうさ」


創造神は意味あり気な言葉を言ってから背を向ける、目を覚ましたアンジェリーゼはアーリアに向けてペコリとお礼をしている。


「一つだけ言うとすれば、世界は何度も何度も滅び、新しい創造神が現れ生み出されて来た、そして創造神が現れる度に現れる存在が、深淵の巫女、君だ」


(私は確かに世界を守るためにこの人を倒そうとしている、それってつまり・・・)


自分がしようとしていることとし自分が深淵の巫女である事が点と点で繋がってしまったアーリアは俯く、創造神はそんな彼女の様子を見て笑みを見せるとアンジェリーゼと共に転移をして消えた。


「アーリア、気にしない気にしない、あなたが世界を滅ぼすなんてそんな事しないのは、弟子である私が分かってるもの」


「あいつにとっての天敵であるアンタを惑わそうとしているだけや、あいつ自身が言ってるやん、以前の創造神はアンタと同じ存在に滅ぼされて来たってな、あいつアンタが怖いねん」


(蓮華の言う通りだ、私の力はあいつにとって天敵なのかもしれない、影の王が私の巫女の方の力に触れた時も私がびっくりするくらいに苦しんでたしね)


蓮華の言葉を聞いて、深く考えすぎだと自分を笑ったアーリアは、この力が彼の天敵であると言うのならば利用してやると思った。


「あいつを倒したらこの力を私から切り離す方法を考えるとするさ」


「おう、それじゃ下に降りよう、他のみんな気絶してるからまず治してやらなあかんし、街の修復も魔法でせんとな」


「ええ」


アーリアとお雪と蓮華は真琴達を助け起こすとアーリアが巫女の力で治療し、続いて街の修復も作業に取り掛かる。

後は京の街での日常編を三十話までやって、その次から次章に移ります。

アギトが本格的に関わって来るお話となります。

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