表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/2220

八話

聖メリアルナ教会、依頼受付所


ここは聖メリアルナ教会の依頼受付所、聖メリアルナ教会が出している依頼を受けたい者はここに来て依頼を受ける。


しかし高難易度の依頼ばかりを出しているここは人気が低くアーリア達以外は誰もいない。


「正直、新人冒険者であるあなた達三人と一緒に行くのは厳しい依頼ばかりなのよね、下手をすれば死ぬ可能性もある、それでもやる?」


前回の川の調査依頼はここの依頼ではもっとも低難易度依頼であった、それでもリザードマン達が爆弾を使っていればアーリア達は確実に死んでおり危険な依頼であった事はここにある依頼と変わりはない。


「普通のギルドだとどのくらいのランクの依頼になるの?」


「Aランク相当ね、Cランクのあなた達じゃ厳しいのがこの時点で分かるでしょう?」


「はい・・・」


リアリンはAランク相当と言われ厳しいと言われた理由に納得した様子を見せる。


「難しくてもやるぞ、見ろよ!50万ゴールドとか書いてあるぞ!?大儲けだぞ!?」


「やるしかないね!」


お金に目が眩む二人、リアリンはそんな二人を見てアワワとなる。


「・・・あなた達の現状の目的は世界樹に行くための資金稼ぎですものね、確かにここの報酬は魅力的か・・・」


「それだけじゃなくって!私がお金持ちになるための計画代も稼いでます!!、クソ兄貴をどんな方法でも良いから見返すための手の一つなのっ!」


「相変わらずたまに口が悪いわねあなたは・・・、そこまで言うなら良いわ、私の見立てで一番簡単な依頼を受けましょう」


「よっしゃー!」


シオンが依頼者を手に取り依頼を受ける、そして戻って来た彼女と共にアーリア達は依頼の攻略をするために町の外に向かう。




メニーラ渓谷


メニーラ渓谷、雨がよく降る湿地帯である、豊富な水は植物をよく育てそれを目当てにした魔物が多く集まり、豊富な栄養を受けた彼等は強く育ち非常に高い実力を持つ。


「いたわ、今回の目的はメニーラウルフ、たまーにこの渓谷から出て暴れる事があってね、奴のせいで牧場が全滅したりと定期的に狩っておかないといけない危険生物なの」


アーリア達の目の前には巨大な狼がいる、シオンの説明によるとメニーラウルフと言う名前のようだ。


「あいつを倒すんだね!」


「やるぜ!!」


アーリアとダリアはやる気満々と言った様子で剣に手を掛けた、シオンとリアリンも杖を手に持った。


「気付かれたわよ!、戦闘開始!」


メニーラウルフはアーリア達を見ると途端に涎を垂らし飛びかかって来た。


シオンがシールドを張り彼の動きを止めた。


「今!!」


「だ!!」


二人は止まった狼の顔に同時に斬撃を喰らわせるが浅い、狼は腕を振るうがリアリンが凍り付かせる事で止めた。


「はぁぁ!!」


アーリアは体に炎を灯すと氷からどうにか腕を引き抜こうともがいている狼に向けて黒炎の炎を放った。


「ガァァ!!」


狼は火に焼かれて苦しむ、しかし黒炎の炎の出力で氷が解けた、炎を武装だと見た狼は炎を体に灯しながらアーリア達に向けて飛び掛かってくる。


「へっ!、アーリアの炎は味方を焼かねぇんだよ!」


そうアーリアの炎は焼く対象を指定する事が出来る、今回はメニーラウルフだけを焼く対象としている為、彼はアーリアの炎を武装としたわけではない。


ダリアは金色の光をその身から放ちながら狼の顔を蹴り上げ引かせる。


「ダリア!?、なんか光ってるよ!?」


「うぉ!?、マジだ!?なんだこれ!?」


狼の顔を蹴り上げてからダリアは自分の身が光っている事を理解したようだ。


「光属性の魔力ね、アーリアの闇の魔力と同じくらい希少な属性よ、過去に使っていた人は例えば勇者よ、現在は私もその一人だけど勇者が使っていた光の魔力とは比べるのも馬鹿らしいほどに劣るわ」


「ウォォン!!」


「ダリアの光について話している暇はなさそうですよ!」


話している間に復活したらしい狼は口から炎を放つ。


「炎には炎だよ!!」


アーリアは左手から炎を放って相殺し炎の出力で撃ち勝ってみせた、身体能力はまだ三流で剣術は二流と言った実力のアーリアでも使用する炎は魔神の炎である黒炎、そんじゃそこらの炎になど負けないのだ。


「オラァ!!」


狼の体を駆け上ったダリアがその背に大剣を突き刺し今使えることを理解した光の魔力を狼の体の中に向けて撃ち込んだ。


体内で暴れ回る光の魔力に体内から破壊される狼は苦しみ始め大きく口を開く。


「脳天を貫いてあげる!、ホーリーアロー!!」


「口に向けて撃ち込むんですね!!、分かりました!、アイスショット!!」


「黒炎の!弾丸!!」


アーリア、リアリン、シオンの三人はそれぞれの射撃の魔法を口の中に向けて撃ち込んだ、シオンが言った通り脳天を貫かれた狼は絶命するのと同時に倒れた。


「勝ったね、ダリアちゃんの光の魔力がなかったら危なかったよ・・・」


「ヘヘッ、感謝しな」


「ふふっ、お手柄だと言ってあげるわ」


パンっ!とダリアの背を叩いたシオンは帰るわよと言うと町に向けて歩いて行く。


アーリア達は依頼の成功に喜び三人でガッツポーズをしてから楽しそうにクスクスと笑い先に行くシオンを追う。



アーリアの精神世界


「おいメリアルナ、あの光の魔力、あのシスターが使う光の魔力とは明らかに違うぞ、あいつもしかして・・・」


「ええ・・・、あの子は・・・」


ダリアの光の魔力をシオンが使っている光の魔力とは違うと言うアリエルとメリアルナ、力の正体にも気付いた様子だ、


「とにかく様子を見守りましゃう、もし彼女正体がそうなのだとしたら、彼女は魔神の候補生でおるアーリアに誘われアーリアの元に来たのかもしれまん」


「そうじゃないと説明がつかん性質だしな、さてどうなるか」


二人はダリアの力について意見を交し始める。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ