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六話

リームル川


アーリア達は川の水を魔力に変換した水晶体を運ぶリザードマン達を追っている。


「着いたみたいね、あれが彼等の巣のようだわ」


リザードマン達を追った結果、彼等の巣を見つけた、アーリア達は木の陰に隠れ彼等の様子を伺う。


「ソロソロジュウブンダ」


「ククク、コレヲニンゲンノマチニナゲコメバ、バクハツシテニンゲンタチハミンナシヌ、ソウナレバオレタチハアノマチヲカンタンニテニイレレルコトガデキル!」


どうやらリザードマン達は町を襲うつもりであり、その攻撃手段として川の水を魔力に満ちた水晶体にして爆弾とするつもりであったらしい。


「させるものか、みんな奴等が動く前に止めるよ!」


「おう!」


彼等は町の住民を皆殺しにして町を手に入れるつもりだ、爆弾が投げ込まれ一回でも爆発した時点で沢山の一般人が死ぬ事となるだろう。


そんな事を許すつもりはないアーリア達は木の陰から飛び出した。


「!、ニンゲン!」


「バレタノカ!」


「デモチョットマテ、アノオンナノ カッコウ・・・」


計画を人間に潰される訳にはいかないリザードマン達は巣の中から出て来る、そしてアーリアの格好を彼等は注目する。


「ヘンタイナノカ?」


「オソラク」


そしてあっという間に彼等に変態扱いされた。


「誰が変態だおらー!」


変態扱いされプチンと来たアーリアは剣を引き抜くと斬りかかる。


「ヘンタイガクル!、セントウカイシ!」


「「オオ!!」」


向かって来る人間と相対するリザードマン達も剣を引き抜くと先頭の者がアーリアと鍔迫り合いする。


「凄い!、やっぱりパワーが上がってる!」


アーリアがバトルコスチュームを着る事により増したパワーは鍔迫り合いとなり押し合っているリザードマンを簡単に押し切った。


アーリアに押し切られたリザードマンはフラつきその隙を突いたアーリアに斬り伏せられ倒れる。


「アノオンナ、ツヨイゾ!」


「チュウイ!!」


アーリアのパワーを見てリザードマン達は即座に警戒をする、アーリアは彼等の警戒など関係ないと言わんばかりに一体に近付く。


「ギャア!!」


リザードマンは迫って来たアーリアに爪を突き出す、アーリアは突き出された腕を掻い潜ると剣を振り上げて斬り飛ばした。


「ギャァァ!?」


腕を斬られたリザードマンは悲鳴を上げ怯む、その隙を逃すまいとリアリンが胸を撃ち抜き二体目が倒れた。


「喰らいなさい!!」


二体もやられた仲間を見て引くべきでは?と思ったリザードマン達に迷いが生じる、シオンは逃げる事は許さず天から光の矢を降り注がせて更に二体仕留めた。


「テッタイ!、テッタイ!」


実力差を理解しリザードマン達は逃げ始める、彼等は一度逃げて計画を練り直すつもりである。


勿論それを許すつもりはないダリアは逃げ道を塞ぐように彼等に立ちはだかると大振るいの斬撃で二体仕留めた。


「クソォォ!!」


あっという間に残り一体にされてしまったリザードマンは走り抜け逃げ切ると言う一か八かの賭けに出てどうにか逃げ切ろうとする。


「スピードなら私も自信があるよ!」


走り始めたリザードマンに追い付いたアーリアは彼の真横から蹴りを放ち、蹴りに命中したリザードマンは木に激突する。


「これで!!」


アーリアは最後の一撃として剣を振るうが避けられた、攻撃を避けたリザードマンはアーリアの腹に蹴りを当てる。


「くっ!」


腹を蹴られアーリアの体は勝手にくの字に曲がる、リザードマンはそれを見て笑みを見せると首を狙い爪を振るうが、アーリアは反応して見せ剣で爪を弾いた。


「貰った!!」


爪を弾かれてリザードマンの体が仰け反る、アーリアはトドメとして突きを放ち、リザードマンも仰け反った姿勢から尻尾を放つがアーリアは首を捻って避け、放った突きはリザードマンの心臓を串刺しにした。


「ふぅ、終わったわね」


「うん」


リザードマン達を倒したアーリア達はホッとすると武器を収め、巣の中に入る。


「これを分解すれば水に戻ります、でも一度に大量に流すとそれはそれで問題になりそうです」


「一日ごとに戻すようにさせるわ、そうすれば徐々に元の水位に戻っていく筈だし」


「水晶体は回収出来たしそれで問題ないね、後は奪われないように監視をしてもらおう」


「それも教会の兵が担当するわ、私達はここに印を出しておいて帰るとしましょうか」


アーリア達は印であるピンク色の煙を天に向けて上げると町に向けて帰路に着く、途中、魔道通信でシオンが呼んだ兵達とすれ違った。




ホーネスタの町、シオンの部屋


シオンの部屋に戻ったアーリア達は先の話通り報酬を受け取ろうとしていた。


「と言うわけで今回の報酬は十万ゴールドよ」


「そんなに!?」


アーリアはまさかの十万と言う高額報酬に驚いた声を出す。


「教会からの依頼は基本的に報酬が高額なのよ、狙いとしては依頼をこなせば高額報酬を貰えるという事を冒険者達に教え次以降も依頼を受けて貰うのが目的よ」


教会からの依頼は難しい依頼が多い、その為受けるものは少ない、だからこそ教会は依頼を受けて貰う為に高額報酬と言う手を打つのだ。


「色々あるんだねぇ・・・」


「ええ、ところであなたその服いつまで着てるの?」


「・・・解除の仕方がわからないんです」


アリエルが帰路の間に寝てしまったらしく語りかけても応えてくれない、そのせいでバトルコスチュームの脱ぎ方が分からないアーリアは町中で露出度の高い姿を住民に見せ付けると言う恥ずかしい目に合った。


「それは・・・災難ね・・・」


「早く起きてー!アリエルー!」


この後アリエルが起きたのは翌日の事であった。

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