別れ…?
仁が波美に転勤することが決まったと言ってから9日後…
その日の夜仁の父と母は夜遅くまで2人で話していた。
次の日の朝、父が
「俺だけが単身赴任することも出来る。この事は昨日2人で話し合って、仁に決めてもらう事にした。仁はどっちが良い?」
といきなり言われたので、
「いきなりすぎてまだ決めれない。明日まで待って。」
と、返事した。父が単身赴任すればまだ波美とは一緒に居れるけど、家族がバラバラになる。
父と一緒に行けば、家族は一緒に居られるけど波美と離れ離れになる。
今すぐに答えを出せと言われたら無理な問題だ。
そんなことを考えていると父が
「まあ転勤するまでにはまだ時間があるからゆっくりで良いぞ。」
と言われた。悩んでいたのが顔に出ていたのだろう。
「分かった。行ってきます。」
「行ってらしゃい」
学校に行く途中に波美と会った。
「おはよー。引っ越すことなんやけど父親だけが単身赴任することもあるって。俺に決めろって言われた。どうしよか。」
「私は仁と一緒に居れるなら居りたい。でも私が決めることじゃないから仁が引っ越したいならそれで良いよ?」
「しばらく考えさして。」
そう言って学校に入っていった。
仁が家に帰るとそこには父が居た。
「お父さん帰るの早いね。引っ越しの事なんやけど、俺はここに残りたい。」
「分かった。大事な彼女もおるみたいやし単身赴任する。それで良いんやな?」
「それで良いけどなんで知ってるの?」
「残りたいって言う理由他にあるか。」
まさかこんな事でバレるとは思ってもいなかった。
部屋に上がったあと仁は波美に連絡した。
「父さんが単身赴任する事になった。これからもよろしく!!」