転校生
六月のある日、朝のホームルームの時間で先生が
「いきなりだが、明日転校生がやって来る。まだ名前は言えないが、仲良くしてやってくれ」
と唐突に言い出した。生徒は、
「性別は?」
など、様々な質問が飛び交い、クラスはうるさくなった。
仁は、「転校生か。まぁ喋らんで良いか。それより先生は何で今日まで隠していたんだろう?」
というような事を考えながら、午前中が終わった。
昼休みに先生に呼ばれた仁は職員室で、
「転校生が来るんだから、しっかり喋れよ!」
と先生に言われ、やや不安になりながら家に帰った。
帰ってから親に、
「明日転校生が来るんやってー」
と言ってから部屋にでゲームをした。
翌日朝一番に先生が、
「転校生が来たぞー。自己紹介よろしく。」
といい、転校生は、
「夏島波美です。趣味はゲームと、アニメを見る事です。これからよろしくおねがいします。」
と言った。
仁は自分の耳を疑った。
ホームルームが終わると、早速クラスの男子が群がり、色々質問責めにした。
帰宅後親に、転校生は波美やった事を報告。親は、
「知っとるよー。それよりまた付き合うん?」
と聞かれ、居心地悪くなったので適当に返事をしてから、部屋に逃げ込んだ。