5話 成長1
木漏れ日の溢れる雪の降り積もる森林の中、キラキラとした光の中で一人の少年が立っている。
白い髪をなびかせながら一生懸命に、鬼気迫るように短剣を振っていた。
汗で顔に髪が張り付き、汗で重くなった服を気にする様子もなく一心不乱に、何が彼をそこまで追い込むのか・・・ただ彼の顔には笑顔が浮かんでいた。
あのゴブリン達の襲撃から4年半の月日が経っていた。
セイが気を失って、起きた時には事態はすべてが終わっていて村の三分の一が崩壊していた。
最終的にはゴブリン300体前後が襲撃してきた事が分かった。最初の内は村の警備隊が抑えていたが、こちらは50人前後ですべてを抑える事は出来なかったらしい。村には50体前後が侵入し、村の住人600人中150人が殺され、メイドのミアは生き残ったが片腕を失くし体中に傷が残ってしまった。
祖父、父と母はかすり傷程度ですんでいて、大半のゴブリンを兵士数名とで殲滅したらしい。
この時ほど自分の無力さに嫌気が差した事はない。最近まで復興に追われる村の様子を見ながら俺は心に誓う。必ず大切な人たちを守れるほどに強くなってみせると、何者にも奪わせはしなしと・・
「ふ、は・・・」「はぁ、はぁ・・一休みするか」
近くの岩に腰かけ、母に作ってもらったサンドイッチを取出しながら自分のステータスを見る。
【セイ・ヘルガード 年齢:5歳 状態:健康】
【種族:人族 爵位:ヘルガート準男爵家次男】
【Lv:11 】
【 称号: 異世界からの来訪者 】
【 HP:101 MP:1500(1500) 】
【 筋力:55 】
【 敏捷:63 】
【 耐久:46 】
【 魔力:146 】
【 技術:58 】
【・魔法 】
【 氷結魔法Lv2 】
【・スキル】
【 剣術:Lv2 】
【 看破:Lv2 】
【 魔力感知:Lv5 】
【 魔力操作:Lv5 】
【 魔力増幅(極):Lv2 】
【 魔力回復(極):Lv2 】
【 無詠唱 】
【 状態異常耐性:Lv1 】
【・固有スキル】
【 氷雪の支配者 】
【 英雄の卵:Lv1 】
3歳を過ぎた頃から遊びに行くと親には言って森で訓練をしていた。まだ一人での訓練をしている為、レベルはそこまで上がってはいなかったが、スキルの事はだいぶ使いこなせる様になった。
ちなみにスキルにはノーマルスキル、10人に1人が持っていて、レアスキル、1000人に1人が持っているとされている。そして、固有スキル選ばれた者のみが所有する事を許された特別な能力で世界でも数える程にしか確認されていないスキルでどのスキルも強力な物となっている。
俺もあの事件から多くスキルを所有し、【 看破:Lv2 】のおかげで詳細も見れる様になっていた。
【 氷結魔法Lv2 】
・水魔法の上級魔法
使用呪文
Lv1:アイス
Lv2:アイスボール
【 剣術:Lv2 】
・ノーマルスキル
剣での戦闘で補正
【 看破:Lv2 】
・レアスキル:鑑定の上級スキル
ステータスの詳細閲覧
【 魔力感知:Lv5 】
・ノーマルスキル
魔力の流れを感じる
【 魔力操作:Lv5 】
・ノーマルスキル
自身の魔力を操作し、身体能力を強化する。
【 魔力増幅(極):Lv2 】
・レアスキル
魔力を3倍にし、レベルアップ時の上昇値に補正
【 魔力回復(極):Lv2 】
・レアスキル
魔力回復速度補正
毎秒MPを2回復する。
【 無詠唱 】
・レアスキル:詠唱破棄の上位スキル
魔法の使用時に呪文を必要としない。
無詠唱で魔法を発動する際には、2倍のMPを消費し威力が3分の1減少する。
【 状態異常耐性:Lv1 】
・レアスキル:各耐性スキルの上位スキル
すべての状態異常に耐性を持つが、一つ一つの能力は劣る。
【 氷雪の支配者 】
・固有スキル:魔法スキル系最上級スキル
周囲の空間を支配し、氷を操る。
スキルの威力は個人の熟練度による。MP10倍
【 習得スキル:魔力感知・魔力操作・魔力増幅(極)・魔力回復(極)・無詠唱 】
【 英雄の卵:Lv1 】
・固有スキル:Lv10で英雄の器が解放
英雄の素質を持つ者に与えられる。
試練を超える毎にレベルが上昇する。
経験値習得値、能力上昇値、スキル取得率、熟練度に補正
【 習得スキル:看破・状態異常耐性 】
そして、称号にも補正等の能力があった。
【 称号: 異世界からの来訪者 】
・異世界から、転生したものに与えられる称号
ステータスの隠蔽、鑑定スキルの授与
※ステータスの隠蔽は下位鑑定スキルのみ対応
成長上限のUP、各上限でのランダムスキル授与
※30、60、90、120etとなっていた。
強力な能力も多く、隠蔽の能力があってとても助かっていた。
この世界では、スキルを持つ者を「スキルホルダー」といい、
その数の少なさから特別視されているため、今の自分が異常なスキルを保有していると
分かったからだ。今俺の能力を知っているのもこの村では一人しかいない。
ちなみに今の隠蔽したステータスはこうなっている。
【セイ・ヘルガード 年齢:5歳 状態:健康】
【種族:人族 爵位:ヘルガート準男爵家次男】
【Lv:3 】
【 称号: 異世界からの来訪者 】
【 HP:21 MP:25(25) 】
【 筋力:10 】
【 敏捷:12 】
【 耐久:9 】
【 魔力:15 】
【 技術:11 】
【・魔法 】
【 氷結魔法Lv1 】
【・スキル】
【 剣術:Lv2 】
【・固有スキル】
魔法スキルを持っているということはあの事件の件でばれていた為、隠していない。
しかし、このステータスでもかなり優秀らしく、天才とよばれ、将来を期待されている。
今はまだ時期ではないと思い家族にも言っていない。とそんな事を考えながら、岩の上で胡坐をかきながら目を閉じ、座禅を組む様に魔法修行を開始した。
周囲に降り積もる雪、そして今まさに空から降っている雪のそれらを俺は支配する。自身の半径20m前後の雪の結晶が渦を巻くように、ドーム状にグルグルと時計回りに踊っている。
自身の白銀の髪と、雪の結晶とがキラキラと光りの乱反射を起こし、幻想的な空間を生んでいた。
そんなセイの意識の中に、一つの異物を見つける。
後方13m程離れた木陰からこちらを見つめる一つの視線を
「レイア、そんなとこで見てないでこっちに来いよ」
「・・なんだ~、気づいてたの?」
「いや、今気づいたんだよ・・」
「つまんないの~、キラキラして綺麗だったからまだ見てたかったのにぃ」
俺がすぐに魔法を解除すると、ブーブー文句を言っている。
そして、俺に近づいてくる。この腰まで届くほど青い髪を伸ばし、キリッとした瞳に将来はかなりの美人になるであろう美少女は俺の幼馴染で、大人達が忙しくしている為に俺達はよく二人で遊ぶ。といっても俺の修行に参戦したり、眺めていたりする事が多い。
「ねぇねぇ、もう一回魔法見せてよ」
ちなみに知っている一人とは、このレイアの事で初めて会った時に俺の能力に気づかれた。
初めて会ったのは1年前の今日と同じ様に森で魔法の修行をしようとしている時にレイアが後ろから話しかけて来た。
「ねぇ、魔法使えるの?」
「・・・なんでそう思う?」
「ん~、なんとなくかな?」
そこで俺はレイアをステータスを見てかなり驚いた。
【レイア・アルホード 年齢:4歳 状態:健康】
【種族:人族 爵位:アルホード家長女】
【Lv:1 】
【 称号: なし 】
【 HP:5 MP:7(7) 】
【 筋力:2 】
【 敏捷:3 】
【 耐久:1 】
【 魔力:5 】
【 技術:4 】
【・魔法 】
【・スキル】
【 直感Lv1 】
【・固有スキル】
【剣の才】
な!!固有スキルの『スキルホルダー』だと!
直感のスキルということは、さっき魔力を練っているのを直感的に理解したのか。
「今、私に何してる?」
こわ!なんで分かるんだよ。
「い、いや、なんもしてないよ。」
「ウソつき・・・」
「・・・」
その後、なんやかんやで魔法を見せる事になり、6歳にならないと自分のステータスプレートを作ってもらえない為、俺の能力とレイア自身の能力を口頭で教える羽目になった。
俺達の能力はいかに異常かレイアに説明し、時が来るまで二人の秘密にしようと約束をした。
それからは毎日の様に一緒に遊びという名の修行を行っている。
そして俺が世界を見て回り、誰よりも強くなり大切な人を守れる程に強くなりたいと夢を語ると、
レイアもそれに直感的に自分の進むべき道だと感じたらしく、俺の夢はレイアの夢、レイアの夢は俺の夢となり今日、明日も二人は修行に励むのだった。
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投稿遅くなりました。
仕事が忙しいと、投稿出来ない時があると思いますがこれからもよろしくお願いします。
次回は明後日の投稿予定です。
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