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★王様と侍女と執事と医者と召使い★

「ですよねーそんな気はしてたんですよねー」


執事が遠い目をしている。


「これはちょっと大変そうですなあ…。お あの娘めっちゃ胸でかいですぞ」


医者が嘗め回すような視線をおくっている。


「あらあら…たくさんいらっしゃいましたね」


侍女が頬に手をあてて瞳を細める。

…王様は先ほどからベッドにつっぷしたまま動かない。


そんな各人の反応をよそに、若い召使はハキハキと報告をはじめた。


「ご報告します!いま皆様が窓からご覧になっていらっしゃるように、現在国中の14・15歳くらいの金髪っぽい髪色の男女が集まってきています。なぜ突然今日こんなにあつまったかというとSNSで『♯ビラの条件該当したやつ集まろうぜw』みたいな事をユーチューバーが今朝つぶやいたそうです!」


「そのユーチューバーまぢ不敬罪…」


王様がベッドにつっぷしたままうめく。


「だいたい曖昧すぎるんですよ王様!もっと『背中にオリオン座のほくろがある』とか『10枚重ねにした布団の下にある豆がわかる』とか具体的で他にない特徴がないとこういうことになるんですよ!」


執事がベッドにつっぷしたままの王様に向かって怒鳴りながらそのはげ頭をどこからか出してきたハリセンで引っぱたいた!


その瞬間…!


「あ」


ぼぐげえええええええええぇ


王様が盛大に吐いた。



ゲロった。

嘔吐。

リバース。


瞬間、メイドと医師がテキパキと動き出す。


「シーツとお召し物を取り替えます、ベッドからおりて全部脱いでください」


「薬湯を煎じますので少々席を外しますぞ」


「…さてやっと胃の内容物を出されましたね」



ベッドからおりてパンツ一枚の王様の前で執事が仁王立ちし、ニコリと笑った。

王様は口の中が気持ち悪いらしくモニュモニュ舌を動かしているが、先ほどよりもカナリ顔色がいい。

執事は大きく息を吸い込むと


「毎晩毎晩!呑みすぎで翌日昼間で二日酔いになるのいい加減にやめてください!しかも王様の場合吐けばすっきりするのに怖いから吐けないとか言うし!仕事が溜まりまくっているんですよ!?指突っ込んで吐いてくれればいいものを!!ただの二日酔いの癖に病人ぶって!あまりにも毎日伏せるもんだから国民に心配されて!しかも恥ずかしくてただの二日酔いって言えなくて国民には『奇病』とかわけわからん発表しくさって!」



一息にそうまくし立てると またもやどこから出したのか、書類束を王様に押し付けた。


「隣国との外交、税収、来年度予算…エトセトラ、早くちゃっちゃと仕事を始めてください!」



「おうー…やるやるー…。あの…ところでなんじゃが…」


パンツ一枚の王様は書類束をバサバサ扇のように動かしながら言いにくそうに切り出した。


「さっきのハリセンのの衝撃でわしの灰色の脳細胞が激しく活性化してふと思い出したんじゃけどおー」


「あ?」


執事が怪訝な表情で王様を見下す。




「そのお~… リンちゃんのー 名前…」








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