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テーマ詩集:作戦会議室

清貧の心得

作者: 歌川 詩季

 あれも欲しいし、これも、それだって欲しいです。

 なんてつまんない

 いいことの花を咲かすより

 やなことの芽を()んでたらさ

 カウボーイもいない荒野(こうや)そのもの

 寝っころがれる芝生も残ってないや


 多くを望んで生きることに

 なんか疲れちゃったって言ったら

 少なくにあまんじて生きるように

 しいられるのも どうかと思うぜ こんにゃろう


 強欲(ごうよく)にまかせてりゃ

 悲喜交々(ひきこもごも)のいいとこどりで

 札束の厚さを つらの皮と比べてる

 つまらなくはないが そんなのが最高に愉快だと

 悟りをひらけないおれは

 つまらねえ 愚か者がふさわしい



 なんてつつましい

 牙たてて生き血すするより

 重箱のすみで食いつなぐ

 ハンバーグだなんて夢の果てだよ

 煮っころがしの里芋 残ってないか?


 腹八分目でじゅうぶんだと

 ふくれたおなかをさすって言ったら

 空腹をかかえこみ生きるまでに

 削られるとは きいちゃあいないぜ ちきしょうめ


 暴食を楽しめば

 酒池肉林に鎮座しながら

 ステーキの厚さを 横っ腹と比べてる

 つつましくはないが そんなのが最上の贅沢(ぜいたく)かと

 メニューをひらけないおれは

 つつましく 残りものをたいらげる

 だから、どの口が言うってやつです。

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